雷鳥の里・・・乗鞍高原 Part3 備忘録

次回のこともあるし備忘録として必要な情報をまとめておきたいと思います。

そして珍しくコメントを頂きましたので個別の返信というよりはこちらで参考になれば幸いです。

まず機材を運ぶことについてですが、畳平までは無条件でバスの移動になります。大半の人は乗鞍高原観光センターからシャトルバスを利用すると思います。ダイヤ自体の臨時便の追加はないようですが、人数が多ければバスの台数が増えて分乗することになるので乗りはぐれることはないでしょう。そして仮に大型の機材(レンズと三脚)でも自分の席を利用すれば持ち込みは可能だと思います。そうしている人もいました。

網棚がありますが利用する人は皆無でした。所要時間50分程度ですがほぼ全線山道なので使わない方が無難でしょうね。

畳平バスターミナルに着いたら取りあえずターミナル内に貼ってある「雷鳥目撃情報」を確認した方が良いでしょう。貼ってある場所が分からなければターミナルの係員の人に聞けば教えくれるでしょう。


(これは一昨年撮ったもの)

トイレですがターミナル内に有料のトイレもありますが、駐車場の端にあるトイレは無料です。

ターミナルは売店やレストランもあるのでほぼ手ぶらでもなんとかなると思いますが、ゴミは持ち帰りが原則です。自販機もありますがそこで買っても持ち帰り(自販機による)になりますので本当に手ぶらだと困ることになるでしょう。

一昨年、管理人が一番最初に来た時は小型のミラーレス一眼一台(Panasonic GX7mart2)でした。レンズは14mm-140mmと100mm-300mを使いました。それでお花畑と大黒岳を回って来たのですが、雷鳥の声を聞いただけで見ることは出来ませんでした。イワヒバリは(35mm換算)600mmもあれば十分おつりが来ました。


(お花畑)

カヤクグリはいくらあっても足りない感じでした(笑


(お花畑)

雷鳥は出たことによるでしょう。近ければスマホでも撮れるし、遠ければ超望遠が必要でしょう。

今回の管理人の機材は、キヤノン 1DX + EF600mmⅡと一脚にマーキンスの雲台でした。いつも使ってるGT4542とGHFG1は家でお留守番でした。これはひとえに軽量化の為です。サブカメラはミラーレスで14mm-140mmを予定していたのですが間抜けなことにバッテリーを忘れてしまい、急遽キヤノンのミラーレスに変更しました。レンズは15mm-45mmでした。

山に行くと風景や花も撮りたくなるでしょう。サブカメラも持って行くならその辺りも考慮した方がいいでしょう。

ただし、畳平から槍ヶ岳を撮ったのは600mmの方でした。これくらい距離があれば風景も撮れますね(笑

あと管理人の必要な機材としては待機するための椅子です。これもホビーズワールドで買ったものです。以前購入したものは3980位の似たような椅子でしたが、三年で駄目になりました。しかしこれは管理人のそれなりに重い体重を支えていまだに駄目になる気配は微塵もありません。体重が気になる人は最初からこちらを求めた方が安上がりでしょう(笑

追記:
使用上の注意点しては脚を止めるストッパーがあるのですがちゃんとロックしてあるか座る前に確実に確認する必要があります。一度だけですが管理人はその確認を怠り、ロックしていない椅子に座り込み・・・大事には至りませんでしたがエライ目に遭いかけました。

畳平のまわりを歩くならそれなりのトレッキングシューズがあった方が良いでしょう。今回管理人は靴を持っているにもかかわらずいつものズックでいってしまいました。歩けない訳でないですが、岩場や急峻な坂などもありますので失敗したなと思いました。

年配の方でも子供でもそれなりのペースで歩けば十分回れると思います。だからと言って油断は禁物です。

管理人が雷鳥を撮影したのは大黒岳ですが三脚は一応禁止とはなっていないようですが、やたらに立てることは出来ないでしょう。人の通路はロープで挟まれており、通行の妨げになる場所や危険な場所では当然立てることは無理だと思います。ただし、三脚の脚の一部が少しだけローブの外に出ても、そこに高山植物が無ければ、岩や砂場なら特に問題にはならないようです。

管理人も通行の妨げになるといけないので一脚を付けたカメラをロープの外に置いていたのですが、自然観察員の方から「岩場や砂場なら結構ですが、草に(一脚が)触っていますので退けて下さい。」と迂闊にも注意を受けてしまいました。ここでは草とは言え、自生している植物は全て高山植物で保護の対象になるので注意が必要です。勿論撮影のためにロープの外に出ることは厳禁です。

機材は自分の使い慣れたもので良いと思いますが、場所が場所だけにまわりに対する配慮は特に必要です。特に人出が多くなる夏休み、その中でも土日やお盆休みはかなりの混雑となると思いますので大型の機材の運用は難しくなると思います。又時間帯によって人の通りの多い少ないもありますから、それを見計らってと言うことになるのではないでしょうか。

まあ、愚直に通ってじっくり観察をしていればそのうちチャンスに恵まれる時が来ると思います。

そうそう、忘れていました。この記録的な暑さではありますが、畳平は標高2700メートルあります。しかも大概は風が吹いています。下界の暑さでピンと来ないですが、防寒・防雨対策は絶対必要です。ましてやじっくりと観察・待機となれば尚更ですし、雨でも降ればこれは冗談抜きに死活問題になりかねません。

まとまりの無い備忘録ですが、次回の遠征時に忘れないためのものなのでその点は悪しからずです(笑

追記:
帰りのバスは人数が多くなればやはり何台かに分乗しますので、順番取りのために早くから並ぶ必要はないようです。街中の路線バスではないので立っての乗車はおそらくよほどの緊急時以外はないでしょうから、席取りの為に慌てる必要はありません。

余談ですが、帰りのバスから登ってくる途中に故障して止まっているバスを見ました。すでにお客さんは別バスで畳平まで運んだ後のようでしたが、こんなこともまれにはあるようです。まあ、かき入れ時だから台数も増えてくると案外古いバスを出したりしてこんなこともあるのかもしれませんね。運が悪かったと諦めるしかないんでしょうけど、それに当たったらちょっと困りますね(苦笑

雷鳥の里・・・乗鞍高原 Part2

そう言えば「雷鳥の里」と言う名前の銘菓がありますね。たまにお土産で求めることはあります。今回は買いませんでしたが(笑

夏羽のオスと雛も見たいなと思いましたが、どうも見当たりません。

ただ、このメスは物怖じしないといいましょうか人を気にしないといいましょうか。雷鳥は人を怖がることはしないと言われていますが、それにしても大胆ですね。

個人的には好ましくないと思っている足環ですが個体の識別に役立つこともあります。先ほど見かけたメスはご丁寧に両足に2個つづ、青と黄色の足環でしたが、こちらは違っています。

啄んでいる植物の種類は分かりませんがたまにこんな感じで嘴を動かしています。人間がこんなことをするとパトロールの人から怒られますが雷鳥なら当然OKです。当たり前か。

それでどれくらい人に近いかと言うと・・・

青いロープが仕切りですから本当に目の前です。スマホで撮っている人もいます。

30分位でしょうか。カメラマンや観光客にサービスしてくれた後、人が沢山いるにも関わらず仕切りを横切って姿が見えなくなりました。

いなくなるととことん見えない。まわりはハイマツなどが沢山植わっていますので隠れられたら見えないですね。まさにタイミングです。この後来た人達はまるでその姿を見ることは出来なくなりました。

一旦山を下り食事をしてから再び登りました。これはくたびれました。さすがに足に来ました。まあ、下界に比べれば涼しいとは言っても今年の夏の暑さは尋常ではありません。その影響は当然あるわけで普段よりはここもそれなりに暑いようです。

雷鳥目当てのカメラマンも結構いてそれなりに皆でウォッチしているのですがやはり出てこない。しばらくして下の方でウォッチしていたカメラマンの方からこちらに出ているよと連絡を聞きつけて、汗だくになって沢を下っていったのが14時45分ころ。

どうやらこちらでは雛が先ほどまでは出ていたようなのですが管理人は撮りそびれました。なんでも雛を連れて通路を渡って反対側に行きたいのではということなのでそれ待ちになりました。

帰りのバスの時間も気になります。遅くとも16時05分のバスには乗りたいので時間との勝負です。

が、残念・・・時間切れです。

まあ、次もあるしと思い直して畳平を後にしました。

常宿の女将が言っていましたが、一般車両の通行を規制してから雷鳥の出現頻度が高くなったとか。人をあまり恐れない雷鳥も大量の車が押しかけるとやはりなんらかの影響を受けていたのかもしれません。地元バス会社の優遇政策だと見方によっては出来るかもしれませんが、管理人もやはり一般の車は規制した方が好ましいと思います。この畳平に大渋滞が発生したらと思うと・・・まあ管理人なぞは絶対に来ませんね。

さて、普段は真逆な動きをしている台風も近づいて来ています。どんな影響があるか未知数だとか。こちらの天気も明日からは悪くなるようです。明日の朝は宿で朝食を摂って早々に帰ることにします。

一夜あけて・・・

そんな訳でちょっと慌ただしかったですが来年も来たくなるのでないかと思いつつ、乗鞍高原から撤収と相成りました。

雷鳥の里・・・乗鞍高原 Part1

暑い日が続きます。この時期は鳥見や鳥撮りはあまりネタがありません。鳥だって暑いとあまり動きませんし、人間だって同じです。特に高齢者は(笑

子供が小さい頃は夏休みなので何処かに出かけるなんてこともありましたが、管理人たちの年齢になると夏休みとか言っても出かける気にはなりません。

そうは言っても先々週の野辺山高原ではありませんが、涼しい所はやはりいいなぁと思い、1泊ですが又々この暑いのに出張ることにしました。実は一昨年秋のワタリの時に白樺峠に来たのですが雨にたたられてワタリの観察は無理となり、その代替えに畳平に来たことがありました。

まあ、その時は雨も降っていましたが今とは陽気がまったく違ってかなり寒かった記憶があります。そしてカヤクグリやイワヒバリは見ることが出来たのですが、雷鳥は声だけしか聞こえませんでした。

特に雷鳥に思い入れはないですが、なんの理由もなく出張るのは如何なモノかと思い、「雷鳥を見に行こう」と言うことになりました。

出来れば雛なんかも見られたらいいなと思いますが、どんなもんでしょうか。

かなり急な予定だったので土日は宿が取れません。それなら金曜日に休んでしまえとばかりに平日の出立となりました。

朝は3時20分出立。これだと横浜インターに4時前に乗れ且つ、乗鞍高原行きの8時のバスに間に合うはずです。

畳平に向かう乗鞍エコーライン・スカイラインは平成15年から一般車両の通行を禁止しています。管理人も若い頃一度は車で行ってみたいと思っていたのですが、聞くところによるととんでもない渋滞になると言うことで逡巡していたらその機会を逃してしまいました。

さて、7時半前に乗鞍高原観光センターに到着。天気もよく本日はAダイヤの模様です。

軽く朝食を済ませてバスを待ちます。平日ですがそこそこには車が停まっています。

朝の8時の便は2台のバスに分乗となりました。

畳平まではおよそ50分の行程です。ユルユルと登っていくバスですが確かにこれで自家用車が大挙して押しかけたらこんないいペースでは登っていけないと思います。

さて、畳平に到着して取り合えず畳平のバスターミナルの中で掲示されている雷鳥目撃情報を確認します。どうやら大黒岳付近で目撃情報が多いようなのでそちらに向かうことにしました。一昨年も登ってみたのですが雨の中雷鳥と出会うことはありませんでした。

大黒岳に登る途中に槍ヶ岳が見えました。管理人などは山男にはほど遠いですが、「ヤリ」と呼ばれるこの山容を見るとなんだか山に来たなという気分になります。

高山植物のコマクサもピークは過ぎてしまったようですが、その可憐な花を咲かせていしまた。

それにしてもよくこんな何もない高い場所で生息するもんだと感心します。

さて、するすると登っていく途中に・・・

岩の上に雷鳥(メス)が止まっていました。これは雛もいるのかなと期待したのですが・・・いません。しかもよく見ると両足に足環が。色々な理由があるのは分かりますがどうもこれを見てしまうと鳥が可哀想で仕方ありません。なんかほかにもっといい方法はないのかと思いますがどうなんでしょうか。

程なく姿を消してしまったのですが、更に上に上がっていくとかなり近いところに又メスが現れました。

このメスも残念ながら雛を連れていませんので先ほどと同じ個体かもしれません。雛たちを遺棄したと言うよりは生育しなかったとみるべきのようです。残念なことではありますが、自然界では淘汰されていくので仕方ないことなんでしょう。

・・・続く