コミミズクが飛んだ・・・浮島湿原(付近) Part 9

試し撮りからそろそろ本番へ。そんなつもりで続けて浮島湿原(付近)に出張りました。

狙いは、コミミズク。撮れる撮れないは置いといて、その姿を又見たい、そんな思いがあります。

先週はコンディション的には悪くなかったのですが、まるで気配無し。

今週も風も無くコンディション的には悪くないのですが・・・

さて、夜明け前後に、ハイイロチュウヒを見ることは見ましたが、遠くて写真はパス。

夜明けから1時間以上たった8時頃に頭の白いチュウヒがお出まし。これはメスのようですね。

そしてその直後・・・

出ました。ようやくと。

中々明るいところには出てきてくれないコミミズクですが、今日は機嫌が良いのでしょうか。朝日を浴びながら元気に飛び回ります。

こちらを睨んでますね。

常連さんの情報によれば4羽ほどいるらしいのですが、管理人達がみかけたのは今回も含め1羽です。

まあ、タイミングの問題か、夜飛ぶのか分かりませんが、明るいところではそうそう見かけられないのは致し方ないところ。

本日はエクステンダーを装着。レンズは600ミリなのでなんちゃって856になっていますが、野鳥の撮影ならこれもありだと思います。

厳格に比べれば本物の856には敵わないと思いますが、管理人クラスの目から見ればその差は分かりません。

APS-Cを使っている時、欲をかいてエクステンダーを装着していたら、そりゃ、被写体を捉えるのに苦労しました。酷いと外しっぱなしでチャンスを逃すことも多々あり、エクステンダーを付けないでいました。

APS-Cでエクステンダー未装着、35ミリ換算、960ミリ。

フルサイズでエクステンダー装着、840ミリ。

こんなところが管理人の限界でしょう。これ以上の焦点距離は撮りはぐれる可能性が増して歩留まりが悪くなるようです。自分の腕と相談しながら焦点距離稼ぎもほどほどにした方が吉の場合もあるようです。

それにしてもこの表情はいいですね。うちの連れ合いはコミミズクを見ると「可愛い」を連発しますが、然もありなん、でしょうか。

朝のフライトはまあまあでした。特に近くに寄ってくることはありませんでしたが、適当な距離で写真もそこそこ楽しめました。

ベストショットはこのような機会に恵まれたとき、ターゲットが気まぐれを起こして更に接近して来たときに撮れるのだと思います。

今回はベスト、ベター、グッドで言えば、グッドショットが撮れた位の感じでしょうか。

そして今回の機材購入が気まぐれ時の撮影の成功率を少しでも上げてくれれば嬉しいですね。

さて、ここのところ寒波が厳しいので外での長居はあまりしないことにしました。やはり年齢を考えると無理は禁物です。

今回はハイイロチュウヒのオスには縁がありませんでしが、コミミズクとの縁が少し出来ました。そんなお土産を持って撤収と相成りました。

やっとコミミズク・・・浮島湿原(付近) Part7

忘れていました。コミミズクのことを。先週得た情報ですがこの葦原にコミミズクがいると言う話。

追記:コミミズクがいるらしいと言う話は以前から聞いていました。ただし、居るらしいという話を聞いたという伝聞でしたが今回はもう少し信憑性が高い話ということです。観察場所によっては全然姿を見ることが出来ませんので、ここに出張って来ている人でも見ていない人は結構多いかもしれません。管理人達もその組でした。

実は朝の観察位置はそのことをすっかり忘れていたのです。と言っても、とんでもなく的外れな場所では無かったのですが。

翌日の朝、そのことを思い出して最終ポイントに接岸しました。(別に船ではないのですが、そんな感じの車の止め方なんですよね)

それは一番人だかりのする場所なのです。今シーズンは割と早くからこの葦原にハイイロチュウヒのオスがいることは了解していたので人だかりが出来る前から通ってはいました。

ある時期を境に人が多くなりその場所は当初は限定されていました。その状況は知っていましたがタバコの煙が苦手な管理人達は人混みを避ける場所選びをしてきました。

そして最後に残された場所がその「苦手な場所」なのです。人が集ると言うことはそれなりの理由があることは察知していました。ただ、そこに行かずとも何とかなるなら何とかしたい、そんな思いがありました。

連れ合いもそうですが、タバコの煙は苦手です。それが嫌で良さげな場所に近づかない時も間々あります。近頃のタバコを吸う人は気を遣って呉れる人も多く、離れた場所で吸う人もいますが、人数が多くなれば辛いときもあります。そして足下に吸い殻を捨てる人が多く集まるような場合は管理人達の観察は無理です。吸うなとは言えませんから黙って離れるしかありません。

管理人もタバコを二十年以上吸っていました。だからタバコを吸う人の気持ちも分かります。年若い頃はそれこそ回りのことなぞ気にせず吸っていましたが・・・

ですが、短い時間なら我慢できるだろうといよいよ覚悟を決めて最後のポイントへと言うことになりました。

やはりと言いましょうか、当然いいましょうか、飛んでいました。写真的にはかなり厳しい状況ですが、これとてチャンスはここにありでした。偶然を待つにしてもやはりその飛ぶ範囲の中でないとそれは無理な話です。

自画自賛ですがこれいいよなぁと自分は思いました。コミミズクとチョウゲンボウが並んでいるだけでなく、相手を気にしているコミミズクの表情が遠目にもなんとなく分かる絵になっています。

いくら広い葦原と言え、多くの猛禽が共存共栄できるかは分かりません。しかしこれだけ近い距離で佇んでいるのですから諍いはないのでしょう。それを絵として切り取れたことは僥倖かもしれません。

写真だけなら渡良瀬遊水地で撮ったものがピカイチでした。

最短撮影距離(16mに設定)ギリギリに飛んでいったコミミズクをまぐれ当たりとは言えここまで撮れることも僥倖だと思います。

比較して優劣を付ける話ではないかもしれませんが、それでもノイズだらけで印刷して額に飾るような写真ではないですが、生き物としてどう自然と向き合っているかの一面を切り取れた写真に心が揺さぶられます。

2つの種類の違う猛禽がこんな形で互いに佇んでいる・・・これはある意味驚きでした。野鳥写真の経験が管理人なぞよりもっと深い人なら驚くほどのことはないのかもしれません。しかしサンデーバーダーでもこんな瞬間に立ち会えることが妙に嬉しいと思ったのです。

ええ、ハイイロチュウヒのオスも飛びました。写りはイマイチですが。

そしてこんなシーンも・・・

コミミズクと一緒に佇んでいたチョウゲンボウの後ろをハイイロチュウヒのオスが餌を探して飛んでいました。これはもう神様の呉れた贈り物としか言いようがありません。そして管理人は少しばかり欲が出てきました。困難な状況でももう少しちゃんと写るカメラが欲しいかなと。

追記:誤解が生じる書き方をしたので訂正しました。

コミミズクと一緒に佇んでいるチョウゲンボウの後ろを
     ↓
コミミズクと一緒に佇んでいたチョウゲンボウの後ろを

ハイイロチュウヒが後ろを飛んでいるときは、コミミズクはポールには留まっていませんでした。コミミズクが留まっていたらそれを外すようなトリミングはしませんよね。ブログを書く時にそのことを失念していたようです。

レンズはそこそこいいものを使ってはいますがカメラはAPS-C機です。高感度はこれが限界だと思います。勿論、この粒子の荒れた感じはそれはそれで味があると思いますが、もう少しでいいから表情を鮮明に切り取りたいと思いました。うーん、いろいろ言い訳をして、所謂「プロ機」と言われるマシンは避けて来たのですが・・・

いつもこの場所に陣取っている常連さんは酷い「煙害」も無く不快な思いはありませんでしたが、短い時間の割にはいいものを見られたので長居は無用と思い早々に撤収することに相成りました。

コミミズクは何処へ行った・・・渡良瀬遊水地 Part3

午後の三時過ぎにハイイロチュウヒの塒入りの場所に到着。相変わらず風が強いです。確か昨年末も同じようなコンディションでしたね。これなら先週泊まって塒入りを見れば良かったかなと思いましたが、まあ、仕方ない。防寒対策をかなり強力に施して待つことにしました。

前回は、三時前に帰ってきたオスがいたのですが、今回はどうでしょうか。前回と同じなら一羽は帰ってきているのですが、葦原の背の高いところに陣取っている常連さんの動きをみると未だ来ていないのではないかと楽観的推測。

約一時間後の四時頃、ようやく姿をみせたハイイロチュウヒ。しかしメスでした。この「しかし」というのは、対象のハイイロチュウヒには失礼ではありますが、やはり灰色の貴公子と呼ばれるオスの姿を見たいというのはウォッチャーに共通しているようです。まあ、メスよりオスというのはこれに限りませんが。

日が段々落ちてきます。冬至の頃よりは大分日が延びていますが、風の強さも相まって日差しは弱く感じます。そしてようやく四時四十分頃、お目当てのオスが帰ってきました。まだ結構日が高いのでこれはと期待したのですが、ともかくこれも遠い。前回よりいくらかましと言った程度で、大差はありません。

夕日に映えるかと思いましたが、案外そんなことはないようですね。日差しが真横からということになり色があまり綺麗に出ないですね。向きによっては顔にすこし陰が出たりもします。撮影としてはやはり厳しいことに変わりはないようです。

そんなこんなしているうちに、さらに4時57分頃、二羽のハイイロチュウヒが現れました。番かどうかはわかりませんが、オスメスで葦原の上をしばらく戯れるかのように飛んでいました。

それからすぐ四時五十九分頃、最後の塒入りと思われる個体が飛んできました。これで打ち止めで帰れると思いつつ、カメラで追っかけているといつもより左よりからこちらに段々と近づいてくる感じです。日はまだ少し残っています。おそらくこれが限界付近で最後のチャンスだと感じました。

いままでのハイイロチュウヒに比べたら少しだけ近いとこで頭の上を飛んでくれましたので、空バックで撮ることができました。しかもこのハイイロチュウヒ、塒に入らず通り過ぎていってしまったのです。葦原の常連さんはまだスタンバイしているので戻ってくるかもしれないと思いましたが、管理人も連れ合いも寒さの限界であり、日もかなり落ちているので戻ってきてもシルエットの量産にしかならないと思い、撤収することにしました。その撤収の最中に戻ってきましたが、まあ、仕方ないですね。

この時も案外近くを通りましたから、うまくいけばそこそこの写真になったかもしれません。先に撮ったモノよりは状況は厳しくなっているのでなんとも言えませんが、まあ、寒さにはかないませんでした(苦笑

ですが、葦原の常連さんが撤収するまでは様子見をしていた方が無難だとは思います。ただし、写真になるかどうかはわかりませんが。

さて、本日は古河に宿を取ってあるので明日も朝はコミミズクを狙ってみたいと思い撤収と相成りました。


追記:2017.02.13 11.11
翌朝(02.12)も晴れ渡り、さらに風が強くなってしまいました。北エントランスから朝のチュウヒの塒立ちを見てから、宿に帰り朝食を取り、コミミズクの出ている築堤に出張ってみましたが・・・状況は相変わらずでした。昨日より風が強く、昨日いくから飛んでいた猛禽も今日は本当にその気配が感じられませんでした。こりゃ寒くてかなわないと言うことで、車から一時間ほど観察していましたが、全く感なし。観察や撮影に来ている人も少ないです。やはり風が強い日は飛ばないのかと思い、そうそうに撤収となりました。