コミミズクは何処へ行った・・・渡良瀬遊水地 Part3

午後の三時過ぎにハイイロチュウヒの塒入りの場所に到着。相変わらず風が強いです。確か昨年末も同じようなコンディションでしたね。これなら先週泊まって塒入りを見れば良かったかなと思いましたが、まあ、仕方ない。防寒対策をかなり強力に施して待つことにしました。

前回は、三時前に帰ってきたオスがいたのですが、今回はどうでしょうか。前回と同じなら一羽は帰ってきているのですが、葦原の背の高いところに陣取っている常連さんの動きをみると未だ来ていないのではないかと楽観的推測。

約一時間後の四時頃、ようやく姿をみせたハイイロチュウヒ。しかしメスでした。この「しかし」というのは、対象のハイイロチュウヒには失礼ではありますが、やはり灰色の貴公子と呼ばれるオスの姿を見たいというのはウォッチャーに共通しているようです。まあ、メスよりオスというのはこれに限りませんが。

日が段々落ちてきます。冬至の頃よりは大分日が延びていますが、風の強さも相まって日差しは弱く感じます。そしてようやく四時四十分頃、お目当てのオスが帰ってきました。まだ結構日が高いのでこれはと期待したのですが、ともかくこれも遠い。前回よりいくらかましと言った程度で、大差はありません。

夕日に映えるかと思いましたが、案外そんなことはないようですね。日差しが真横からということになり色があまり綺麗に出ないですね。向きによっては顔にすこし陰が出たりもします。撮影としてはやはり厳しいことに変わりはないようです。

そんなこんなしているうちに、さらに4時57分頃、二羽のハイイロチュウヒが現れました。番かどうかはわかりませんが、オスメスで葦原の上をしばらく戯れるかのように飛んでいました。

それからすぐ四時五十九分頃、最後の塒入りと思われる個体が飛んできました。これで打ち止めで帰れると思いつつ、カメラで追っかけているといつもより左よりからこちらに段々と近づいてくる感じです。日はまだ少し残っています。おそらくこれが限界付近で最後のチャンスだと感じました。

いままでのハイイロチュウヒに比べたら少しだけ近いとこで頭の上を飛んでくれましたので、空バックで撮ることができました。しかもこのハイイロチュウヒ、塒に入らず通り過ぎていってしまったのです。葦原の常連さんはまだスタンバイしているので戻ってくるかもしれないと思いましたが、管理人も連れ合いも寒さの限界であり、日もかなり落ちているので戻ってきてもシルエットの量産にしかならないと思い、撤収することにしました。その撤収の最中に戻ってきましたが、まあ、仕方ないですね。

この時も案外近くを通りましたから、うまくいけばそこそこの写真になったかもしれません。先に撮ったモノよりは状況は厳しくなっているのでなんとも言えませんが、まあ、寒さにはかないませんでした(苦笑

ですが、葦原の常連さんが撤収するまでは様子見をしていた方が無難だとは思います。ただし、写真になるかどうかはわかりませんが。

さて、本日は古河に宿を取ってあるので明日も朝はコミミズクを狙ってみたいと思い撤収と相成りました。


追記:2017.02.13 11.11
翌朝(02.12)も晴れ渡り、さらに風が強くなってしまいました。北エントランスから朝のチュウヒの塒立ちを見てから、宿に帰り朝食を取り、コミミズクの出ている築堤に出張ってみましたが・・・状況は相変わらずでした。昨日より風が強く、昨日いくから飛んでいた猛禽も今日は本当にその気配が感じられませんでした。こりゃ寒くてかなわないと言うことで、車から一時間ほど観察していましたが、全く感なし。観察や撮影に来ている人も少ないです。やはり風が強い日は飛ばないのかと思い、そうそうに撤収となりました。

コミミズクは何処へ行った・・・渡良瀬遊水地 Part2

先週は渡良瀬遊水地へ出向いてコミミズクを観察・撮影が出来ました。それも朝一に到着してほとんど苦労もなく、飛翔、撮影とスムーズに流れていきました。おまけと言ってはなんですが、サンカノゴイも撮れましたし、一度味を占めた管理人と連れ合いは、懲りもせず今週も渡良瀬遊水地に出張ることにしました。しかも今週は宿までとって用意万端、いくら遅くなっても大丈夫といった体制で臨みました。

朝も早くからと、自宅を4時40分頃出立。渡良瀬遊水地には7時前の到着の予定です。これは先週に味をしめ、朝の飛翔をもう一度拝みましょうとの思惑からなんですが・・・

到着後あたりを見回しても飛んでいる気配がありません。だいたい、人が少ない。先週飛び回っていたあたりに人がいません。やや不安な気持ちで先週と同じ場所で脚を出して待機。試し撮りのファーストショットが7時20分。

キジバトのようなヒヨドリのような。はるか遠くに見える試し撮りですが、その他の鳥の気配が少ないです。

ようやくお目見えした猛禽はノスリ。

それにしても他の猛禽の影が全く見えません。先週のコミミズクのパフォーマンスは一体なんだったのか。そう言えば気になったのが、先週あった止まり木が無くなっていたこと。二本あったのですが、どうも誰かが撤去したのでしょうか。それとも風で倒れたのか。そうなんです、今朝は風もつよくてかなり寒い。そうそう、コミミズクの餌取りは耳も使うとか。このように風が吹きまくると音が聞きづらくなって飛ばないのかなと勝手に想像しましたが、どうにも飛びません。

一旦あきらめて殆ど何も撮らずに撤収。そして、再度昼から場所を少し変えて待機しました。その頃には観察者や撮影者もちらほらと出始めました。そして、昼一に飛んだのが・・・

一瞬ハヤブサかと思いましたが、チョウゲンボウです。風の強い中ホバリングを巧みに行い、餌を取りを何回か試みましたが、どうも不調のようでした。

そのあと暫くすると違った個体が現れました。こちらは幼鳥のような感じです。

さらにこれはチュウヒの大陸型か(ハイイロ)チュウヒのメスなのか・・・なんとかく大陸型のようにも思えますがどうでしょうか。

うーん、それにしてもコミミズクは飛ばない。何処に行ったのやら。なんでも今シーズンは4羽入っているそうですから、ちょっとくらい姿を見せてくれてもよさそうなのにと少し恨み節。先週あんなにサービスしてくれたのに、今週は今日の風のように冷たいなとさらに怨み節。

三時少し前。これでは埒が明かないと、今日はどうも運が無いなと不安な気持ち一杯で、ハイイロチュウヒの塒入りに移動しました。

・・・続く