戸隠森林植物園 2017 Part5 まとめ編

 今季の戸隠森林植物園は2回に分け泊まりは4回となりました。2泊、2泊です。間を分けて2回訪れるのは1回だけだと情報不足で終わってしまう可能性が高いのと、営巣の変化の具合を観察出来るなどの理由があります。出来れば5月中に2回くらい来た方がいいのですが、今季は5月中は諸般の事情によりスケジュールを組むのが無理でした。

 それでも今回はハヤブサの巣立ち後を観察することが出来たし、それなりに充実していたと思います。

 最終日の朝、もう一度ハヤブサの巣の近くに寄ってみました。昨日いた個体が見えません。どうやら飛んでいったようです。大分あれからプレッシャーをかけたのかもしれません。

 よくよくみると高圧線の上、親が佇んでいました。

 すぐに下に降りて巣の近くに来ました。

 しばらく動きが無かったのですが突然飛び出しました。しかもご覧のとおり・・・

 ここに餌を隠しもっていたのでしょう。そして対岸に向かって飛んでいきました。

 さすがのハヤブサも餌を持ったままだと従来のスピードが出ません。そうなると撮影はかなり楽でした。行き先を見ていると並んでいるビルの屋上の一角でした。つまりそこに子供達がいると言うことになるのでしょうか。子供達の姿は確認出来ませんでしたが、狩りの出来ない子供達に餌を運んだと言うことなんでしょう。

 我々が思っている以上に狩りは難しいのかもしれません。一月半くらい前に生まれたばかりですから、見た目は結構デカくて大きさは親と変わりませんが、やはり中身は子供なんですね。成長の早さに眼を奪われがちですが、見た目の具合とハヤブサとしての能力のアンバランスはそうは簡単に解消しないのかもしれません。

 そうなるとやはりそれなりに生き残ることは大変なことなんですね。毎年この調子で増えていったら日本中ハヤブサだらけになりますが、そうはなっていませんからね。

 さて、戸隠森林植物園の方ですが雪も大分溶けました。まなびや側の駐車場の裏の水芭蕉の生えているところの雪も殆ど残っていない状態になりました。

 6月のはじめに来ときは・・・

10日あまり経っていますが夏が近い証なんでしょうか。

 園内の水芭蕉よりここの水芭蕉の方が遅いみたいですね。雪に埋もれていた所為もあるのかもしれません。

 緑鮮やかなこの季節は良い季候です。秋の紅葉もいいですが、新緑の芽吹く季節は風の薫り方が一段と濃く感じます。それだけ生命の躍動する季節ということなんでしょう。

 できれば来年も、再来年もと体力と気力が続く限りは来てみたい場所のひとつですね。そんな思いを胸に信州を後にすることになりました。

戸隠森林植物園 2017 Part4 番外 ハヤブサ編

戸隠森林植物園で長野市内でハヤブサの雛が孵ったという情報をもらいました。朝森林公園で撮影を終えてホテルで朝食を摂ってから長野市内まで出張りました。

雛が孵った後6月6日に地元の新聞に写真付きで紹介されていましたから地元の人にとっては周知のことですね。その新聞を見せてくれたカメラマンの方もいました。

さて雛が孵ってもまだ巣の周りにいてバラバラにはなっていませんでした。親が餌を与えていましたから、もうしばらくはこの辺りにいるのではないかと思います。

おそらく一番子だと思いますが高い鉄塔の上からガンガンに飛んでいました。餌取りはまだ出来ないようですが、結構達者な飛びっぷりです。親から空中で餌をもらっていました。単独で狩りが出来る日も近いでしょう。

元気な一番子もいますが未だ引きこもり状態の子供達もいます。

やる気がないのか岩の上に寝そべっている子供もいます。結構照り返しで暑かろうにと思うのですが。生まれた順番で結構体の大きさが違うのがなんとなく分かります。のぞき込んでいるのは二番子、寝ているのが三番子でしょう。

この二番子は結構親から挑発されています。

何回か挑発されても中々飛び立とうとはしません。親は子供の成長を待ちわびているのは人間も鳥も一緒だなぁと妙に感心しました。未だ引きこもっていてもやはりハヤブサの子。中々いい面構えではないでしょうか。成鳥になるのが楽しみです。

子供達にハッパをかけながら餌取りもする。親は大変です。

一回りしてきてまた子供にハッパをかけています。「いい加減飛び立てや~」とか凄んでいるのでしょうか(笑

お母さん(多分)にせき立てられてもまだまだその気にはならないようです。こんな表情をみせるとまだまだ子供だなと思います。

連れ合いがキビタキの巣を撮り損ねていたので戸隠森林植物園に戻りました。明日は帰りなので朝、もう一度寄ろうと思っています。