里山の春・・・雛が孵ったサシバの里 Part7

結論からです。管理人達が観察を続けているサシバの番の雛が孵りました。とりあえずは一羽のようです。まずは目出度し。

到着時、折からの雨で当初は車からの観察になりましたが、オスが餌を持ってきて雛に与えているところでした。雨がかなり強かったのでスコープだけ出しての観察になりましたが、少しですが雛の姿が確認できました。

こうなればなんとか写真に収めたいと思うのが人情です。巣からは離れているので機材をやりくりして焦点距離を稼ぎなんとか撮ることができました。

雛が一羽のようでそれほど頻繁に餌取りをする必要が未だ無いようです。朝方から3時間ほど待機してようやく餌取りでした。餌はカエルのようです。

餌を捕まえるところはさすがに写真に収めることは出来ませんでした。なにせ行動範囲が広いので狙って撮ろうと試みても思うに任せません。それなら巣に帰るところを待っていようということになりました。餌を捕って巣の近くの電柱で待機。そして巣に戻ります。

巣ではメスが雛とともに待っています。オスが近づいてくるのが分かるみたいですね。

餌を捕ってきたオスのご帰還です。なんとか仕事を果たしてオスもほっとしているのか、それともメスに遅いわよなんてしかられているのか・・・まあ、男は辛いよみたいな感じでしょうか(笑

実は電柱に止まっているオスを撮ろうとした瞬間餌を捕るために飛び出したのですが・・・

こっから先、レンズが追いつきませんでした。田んぼで捕獲する瞬間は角度的に無理なようで、どうしても撮りたければ待ち伏せをしないと難しいでしょう。ただし人の居る方には飛んできてくれませんので、ブラインドもどきが必要かもしれません。捕獲の瞬間は写真どころか観察もしてませんので、一度くらい見てみたいものです。

さて、これから二番子、三番子が孵化するのでしょうか。生まれれば更に喧しくなると思います。子育ての邪魔はしないように気を付けながらサシバの親子達の行く末を見守りたいですね。

本日の天候は雨のち曇りでしたが、暑くなくてかえって良かったです。写真的にも暑さによる空気の揺らぎがないためかクリアな感じがします。

なごり惜しいですが、長居は無用。餌やりが見られたので撤収と相成りました。

サシバが渡る・・・春の菜の花台

春です。ワタリ鳥が渡ってきます。良い季節です。冬の猛禽も良かったけど、野鳥達が生き生きと見えるのは夏の繁殖シーズンです。その前哨戦が春のワタリ。いろいろと用事があり中々出かけられませんでしたが、県内でサシバの春のワタリの観察記録をネットに公開している菜の花台にお邪魔してみました。

菜の花台は東名高速秦野インターから11.5キロ、25分程度で着きます。菜の花台に向かう県道は自転車が多いので注意が必要です。また、途中から幅員が狭くなりますので対向車にも注意が必要です。

春は菜の花台、秋は権現山でワタリの観察をふれあい自然探鳥会の方がされていて、タカのワタリ全国ネットワークでも速報が見れます。現地では色々と参考になる情報を教えて頂きました。

今年はすでに600超える個体が渡っていったようです。昨年の秋は天候不順により例年と様相が違いましたが、今年の春も少し違うのかもしれません。いずれにしても無事に戻ってくれるのが何よりです。

到着は6時25分頃。すでに陽が昇り良い天気です。

桜も見頃。ただ、観察されている会員の方によると、この辺りの木はてんぐ巣病らしく花が咲かない枝がかなり増えているようです。言われてみれば花が咲いていない枝がかなりあります。放っておくと桜が台無しになります。なんとか(秦野市に)予算をつけて対策をして欲しいと思います。

展望台からの眺めもなかなか良いです。天気も良く、富士山も綺麗に見えます。この時期だとまだまだ雪が残っています。

展望台に登って最初に見付けたのはウグイス。いい声で啼いていました。

なかなか明るいところに出てきてくれませんが、何気に出てきました。この時期だと枯れ木も多いですから、こんなこともあるのでしょう。ウグイスの次はホオジロ。

陽が昇り気温も段々と高くなってきましたが、サシバは飛びません(笑

かなり数が出ているし昨日は2個体だったそうですから、数的にはかなり厳しいかもしれません。そんな中突然にオオタカが飛び出してきました。この辺りに巣を構える個体だろうとのことですが、オオタカはいつ見てもいい姿ですね。

オオタカは何回か飛んでくれました。オオタカの次はコサメビタキ。春のワタリだなって感じになってきました。

サシバですが、11時過ぎにようやく二羽がお目見え。上昇気流にのり、東へサーッと流れていました。今年初めて見たサシバのワタリ。感動ものです。数はともかくこれが見られることの嬉しさは格別です。ただ距離は遠く、証拠写真にもなりませんが、一応載せておきます。

その30分後くらい後に別個体が一羽で渡っていきました。これも同じように遠くでピントが来てない証拠写真ですがなんとかサシバと分かると思います。これで都合3羽渡りました。

管理人達は午前中で撤収しましたが、その後速報を見ると合計で6羽渡ったようです。数は少ないかもしれませんが、まだまだ油断できる状態ではないようです。

タカのワタリは解明されてないことが多く、興味深いものです。渡っていく姿をみるのもいいですが、ワタリの理由をあれこれ考えるのも一興です。さて、出来れば近々に「サシバの里」にも行ってみたいのですが、野暮用が多く来週は無理のようです。ゴールデンウィーク辺りはなんとか出張りたいと思いながら撤収と相成りました。

春サシバに逢いに行こう・・・Part1

今年の春は野暮用が多くてとうとう四月中はサシバに逢いに行けませんでした。ようやくゴールデンウィークの五月三日に今年初めてのサシバに逢いに行くことが出来ました。

さていつもの里山に朝の七時頃到着。軽く朝飯を済ませてまずは一番近くのポイントへ。

期待通りいました。よく見ると眉斑が白いのでどうやらメスのようです。

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いるにはいたのですが、遠いですね。まあ、それでもさい先良く出会うことが出来ました。何回か餌を捕ろうと挑戦していましたが、どうもうまく行かなかったようです。お腹の模様もあまりはっきりしないので比較的若いメスなのかもしれません。まあ、経験不足といったところでしょうか。

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さて、さい先良くスタートを切ったつもりでしたが、ディスプレイフライトはおろかあまり飛び回っていないようでした。例のピィーックイという鳴き声は今回の遠征では一度も聞くことが出来ませんでした。出会う機会が去年より少ないような気がしましたが、まあ、去年はかなり頻繁に通ったので今年とは一概に比較は出来ません。

それでも、ウロウロとしていると思いがけないところにいたりします。まあ、それも電柱の上ですが。そんな電柱からの飛び出しをなんとか収めることが出来ました。

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周囲と言いますか、この里山でカメラしかも望遠レンズを付けて撮影をしている人には殆ど出会いません。つまり、近づいて電柱の上のサシバを飛ばしてしまってもまあ、文句は出ないわけで。営巣しているところに近づくのは遠慮していますが、道端の電柱の上の止まっているサシバにソロッと近づいて、サシバが人の気配に気づいて飛んでしまっても、人慣れしているサシバですから、許される範囲と思っています。

本日はこの二回くらいしかシャッターチャンスはありませんでした。それでもなんとか出会うことが出来たので、良しとします。

本当は明日の天気が良ければここで一泊する予定でしたが、天気が荒れるようなので、福島に移動し明日は実家の掃除でもしようと思います。

里山へ行こう 夏

今年の春は「里山に行こう」と銘打って随分と通いました。そのおかげで春のサシバを観察・撮影するとことが出来ました。色々と事情があり、五月以来里山に行くことが出来なかったのですが、夏になりどんな感じになっているか見に行きました。

まず、稲はかなり伸びています。

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刈り取りの時期にはまだ時間がありますが、田んぼでの餌取りは無理だと思われます。

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サシバは繁殖の時期を過ぎて森の奥で体力を蓄えて静かに過ごしているように思えます。

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そんな中突然サシバが現れました。電線越しになりますが、幼鳥であることが分かります。

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違う個体ですが、なんでこんな格好をしていたのちょっと分かりません。

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三羽か四羽、遠くを含めれば五羽は程度確認出来たのしょうか。

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ワタリといった感じではありませんが、短い時間でも少しは確認出来たようです。なにせ暑いので確認できたので早々に撤収となりました。

どの時期まで田んぼで餌取りが出来るのか、分かりませんが、少なくても夏のこの時期は無理なように思います。その他の餌が豊富であることも繁殖地の必要条件なのでしょう。サシバは親と子が一緒に渡ることはないように聞きました。子が先で親が後のようですが、早い個体だとそろそろワタルかもしれません。

暑い夏ですが、ワタリのシーズンはもう少しですね。なんとか暑さを乗り切って秋のワタリを迎えたいものです。