春のサシバ

サシバ

ようやくと言いましょうか、やっとと言いましょうか。秋のタカのワタリを観察し始めてから早五年。猛禽観察は秋のワタリだけではないと分かりつつも中々出来ずにいましたが、今年はなんとか春からスタート出来ました。

秋に越冬のため日本を離れ春に日本に繁殖に来るのです。サシバの観察をするなら本来は春からスタートすべきですが、管理人はサヨナラのシーズンだけを観察をしていたわけです。

色々とこちらも大人の事情があり春から観察を始めるのが出来ずにいたのですが、今年はなんとか時間を作り、春のワタリを含め、繁殖シーズンを通し、そして秋のワタリへと観察の時間を大幅に増やしたいと思っています。春から通して観察して、ファイナルステージが秋のワタリといった趣なのですが、どうなることやら。

その第一弾が、遠いですが啼いているサシバの写真です。口を開けています。

秋のワタリではまず聴くことの出来ないサシバの鳴き声を初めて聞きました。始めはすぐに分かりませんでしたが、なれてくれば声で個体の存在を知ることが出来るようになります。鳴き声が聞こえてきたら頭上をまず見てみる。すると案外簡単に視界に捕らえることが出来ます。

管理人は猫の鳴き声に似ているなと思いました。猫はいることはいますが、空から聞こえてくるのです、まず間違えることはないでしょう。しかも、営巣が始まれば、これまた身近で観察することが出来るでしょう。なにせ、餌が豊富にある場所は限られていますから、場所を適切に設定すれば営巣の邪魔にならない程度に遠くからでも十分観察出来ると思われます。

横浜辺りでサシバの営巣が観察できる場所があれば近くて楽なのですが、もし仮にそんなところがあったりしたら、大挙カメラマンが押し寄せて、営巣の妨げになるような気もします。そんなわけで、少々、手間と時間と費用がかかりますが、当面は遠征するつもりです。

実は今回は二回目の遠征です。一回目の遠征は三月下旬でしたが、その時はサシバは確認出来ませんでした。ここでは四月に入ってからが本番と言ったところです。あまり春のワタリは秋ほど全国的な観察はされていませんが、それでも数少ない観察のレポートがそれを裏付けているようです。