春ですね・・・三番瀬

先週までは冬の猛禽達が観察の中心でした。というより、そればかりでしたね(笑

3月も中旬になり涸沼のオオワシはさすがにいないと思います。また、浮島湿原辺りの猛禽達もぼちぼちと渡っていくでしょう。

そう季節は春のワタリのシーズンにかかって来たようです。

そんな時はいつもの定点観測がいいですね。まあ、今まで結構遠出が多かったので今週は比較的近場となりますが、いつもの三番瀬に出張ることになりました。

ここは猛禽が(主にハヤブサですが)でるとシギチ達が一斉に散ってしまい、観察も何もあったもんじゃなくなります。まあ、今回はなんとか現れないでいて欲しいと願い出立です。

北関東猛禽詣と違ってそれほど早く出かける必要はありませんが、あまりのんびりするとディズニーランド渋滞に巻き込まれます。

現着は6時少し前。もう既に明るいです。

まずは船橋航路側の堤防に移動。大分スズガモ達の数も減っているようです。残念ながらここのところピロキンが居ないとか。去年の暮れに来た時は相変わらずの姿を見ることが出来たのですが・・・

来シーズン会えることを期待したいですね。

さて、堤防から眺めていると・・・

ウミアイサの雌です。オスは見当たりませんでした。

ワタリとは殆ど関係ないツーショット。堤防の船橋航路側は超がつくほどの逆光です。市川航路側はその反対です。堤防までわざわざ歩くのは市川航路側が順光で広く見渡せるからです。

アオサギは見慣れた野鳥ですが、よくよく見ると怪鳥とまでは言いませんが特異な姿ですよね。

それに比べるとカモメの類いは実にシンプルな姿です。この対比が結構面白いです。

丘にあがったスズガモ達。後ろに見えるゴミと妙に白いお腹のスズガモが妙なコントラストを醸し出している感じがします。これも三番瀬ですね。

さて、堤防から眺めていると・・・

結構な数の野鳥の群れです。まあ、三番瀬ですから大して珍しくもないと思いますが、よく見るとこれはハマシギではなくミヤコドリの群れです。

もう少し寄って撮るとはっきりしますが、ミヤコドリのこれだけの数が飛んでいる群れはいつでも見られるとは限らないと思います。管理人などは年数回程度しか来ないから何年ぶりみたいな感じです。

首都圏でこれだけのミヤコドリが見られるのはおそらく三番瀬を置いて無いでしょう。これだけでもここに来る価値はあるでしょう。

三番瀬名物ハマシギと思いきや、一部ミヤコドリが混じった群れ。

こんな感じで潮が引くのを待っている。今日は大潮。満潮は5時43分位なので今は引き潮の状態です。もう少しすると引いた干潟にシギチが集まって来ます。

引き始めたところに餌を求めて集まって来ました。

特段珍しいものはいないようですが、数は圧倒的に多い三番瀬ならではの光景でしょう。ダイシャクシギが入った話もあったのですが本日は見当たりません。

シロチドリでしょうか。

東京ディズニーランドの近くにこんな場所があるなんて案外野鳥に興味の無い人達は知らないかもしれませんね。でも間違いなくここは都会の中ですね。

なんとも背景がミスマッチな感じですが全国的にみてもこれだけの干潟が残っているのも貴重ですが、都会の中にある貴重な自然を残しておきたいと思います。思えば返す返す残念なのは羽田の沖合展開でしょうか。今更どうこう言っても遅いのですが。

さて、帰りに葛西臨海公園に久しぶりに寄ってみました。そしたらここでは珍しいと思いますがオシドリがいました。

居着きとは思えないのでワタリの途中なんでしょう。メスが見当たりませんでした。新宿御苑では遠かったりしますがまあまあ比較的近くにも出ていました。

日曜日の午前中の近場回りですがそれなりにいい光景を見ることが出来ました。午後から野暮用もあるので昼頃には撤収と相成りました。

夏の思い出・・・コアジサシ雛かえる 2011 夏

夏が来れば思い出す・・・童謡「夏の思い出」の出だしのフレーズは、大人の日本人なら知らない人はいないと思います。様々な季節の思い出がありますが、このフレーズに具現される思い出はおそらく日本人共通の原体験に根ざしているところがあるような気がします。何故ならそれは子供の頃の夏休みの体験に基づいているからだと思うのです。

大人になるとさすがにあれほど休むことは出来ません。それでも夏は生きている限りは巡ってきます。そして大人になってからもささやかもしれませんが、夏の思い出が出来ることがあるでしょう。管理人にとって、そんな大人になってからの「夏の思い出」の一つに、コアジサシの雛たちがいます。

わずか2シーズンしか見ることが出来ませんでしたが、それを拙いかもしれませんが映像として残してあります。最近は滅多に見ることがなくなりましたが、ふと夏の寝苦しい夜に目が覚めて、自分のチャンネルを見たら、久しぶりにスクリーンショットをみつけました。思わず見入ってしまいました。

作品の出来映えはさておき、いい年をしたおじさんがコアジサシの雛たちを本気で応援したくなる心持ちになっていたことは思い出しました。

あの時の雛たちはどうなっているのだろうか。すでに6年もたっているので確かめようもありませんが、しっかりと懐かしい夏の思い出になっていました。

この動画は鳥たちとの出会いは管理人にとって「思い出」と言う名の大切な財産であることを思い出させてくれました。

春の海浜回り・・・三番瀬から葛西臨海公園

桜もぼちぼちと咲き始めました。春本番ですね。そうなるとワタリもいよいよ賑やかになってきます。ここは無難に海浜回り、「三番瀬辺りから葛西臨海公園だな」となりました。

三番瀬に到着したのは6時15分頃。潮の加減もありますし、遅くなるとディズニーランド渋滞もあるので、そこそこ早い時間です。鳥の方もあまりおそくなると「まったりタイム」になってしまうのもあります。さて、到着して沖眺めるともの凄い数のスズガモの群れです。

これは越冬組ではなくワタリ組でしょう。それにしても凄い数。昔は行徳あたりを含めるととんでもない数のスズガモが越冬していたそうですから、それから比べると今は随分と減ったそうです。そうなるとワタリも相当減っていると考えていいのでしょうか。

ハマシギが餌を啄んでいます。少しだけ夏羽模様が出ているものいます。

ウミアイサが比較的近くに出ていました。

これは求愛のディスプレイでしょうか。いつか見たのとは少し違うようですが。

ほどなく飛び立って行きました。ワタリの途中だったのでしょうか。

さて、さきほどのスズガモが7時過ぎくらいに一斉に飛び立ちました。こんな数のスズガモが一斉に飛び立つ風景は初めて見たと思います。いつからいたのかは分かりませんが、これから繁殖地を目指して長い旅になるのでしょう。

それにしても凄い数です。日本各地からここに集まってきたのでしょうか。羽を休めて餌を得るには好適な場所なんでしょう。ワタリの水鳥にとってここはなくてはならない場所なんでしょう。

ワタリでなくてもいつものミヤコドリもいました。

さて、遅くなると帰りが混むので早々に葛西臨海公園に移動です。西なぎさに「ヘラサギとクロツラヘラサギ」がいるとの情報がありましたので出張ってみました。

西なぎさに行ってみるとあっさりと確認出来ました。それも結構近いですね。普通のサギに混じって捕食をしていましたが、そのうち二羽で並んで捕食していました。いくら種が近くても別物だと思うのですが、ここでは少数派同士ということで、つるんでいるのでしょうか。カメラマンが結構います。

逆光です。沖に出て回り込んで撮るわけにはいきませんので、致し方ないですね。

眼の先から顔の黒い方がクロツラヘラサギなんでしょう。似ていると言えば似ています。さて、道路が混まないうちに早めに昼飯を摂って撤収ということに相成りました。


追記:
昼飯を葛西臨海公園で摂って昼には出たのですが、湾岸線は渋滞していました。年度末、春休みのの大移動なんでしょうね。ここのところ昼頃の帰りでも混まれています。