芝桜が咲く頃・・・里山の春 Part2

芝桜を鑑賞した後にサシバを探して走ります。電柱、電線によく留まっているので脇見運転にならないようにゆっくりと走りながら探します。交通量は非常に少ないので迷惑になることありません。

大分通っているので大体コースは決まっています。なんとなくいそうな場所が分かってくるのでその辺りを特に気を付けます。勿論、油断はなりません。少しでもあれっと思えばすぐに車を止めて確認します。

長閑な里山ですから、のんびりと回っていてもなんともないのですが、希に車が後ろに来たりします。すぐに左に止めてやり過ごします。田んぼと田んぼを繋ぐ狭い道もありますから、ともかくのんびり運転が鉄則です。

さて、そんなこんなしているうちにチラッと視界に入った電柱サシバ。今日は活性が低いのか殆ど見かけなかったのですが、ようやくと言った感じでお目見えです。車を脇に寄せしばし観察。すると電柱から飛び出して稲が植わってない田んぼに餌を求めて滑翔して行きました。

そんなのをしばらく観察。この辺りを縄張りにしているようなのでカメラとレンズをセット。車を陰にして距離を置いて待ちます。遠くの桜の木の前の建造物に留まりました。後から見て分かったのですが口に餌を咥えていました。

どうもこの辺りに巣がありそうな感じがしました。さらにしばらく観察していると今度ははっきりと口に餌を咥えて飛んできました。

今度は反対から桜の木に向かって飛んで来ました。桜の木から姿が出て来るのを待っていると姿が見えません。少し角度が悪いようで、遠くから回り込んで後ろにある赤松を観察してみると・・・

はじめは巣だけかと思っていたのですが、動きがあったのでレンズを向けてみました。これも後で分かったのですが、この時は番でいたようです。暫く遠くからスコープで観察していると先ほど捕ったと思われるカエルをメスが食していたようです。カエルには災難ですが、これも食物連鎖です。

あまり巣に近づかないで遠くからの観察ですから、なんとも言えませんが抱卵していそうな感じです。

春から夏は繁殖のシーズン。繁殖する生き物はこれからが本番です。サシバだけではありません。

生きとし生けるものが戦い(やり)合う季節です。食物連鎖は一見残酷ですが生き物たちのぶつかり合いがあって自然が成り立つのです。優しさと厳しさに満ちている季節をまた過ごせるのだと思いながら撤収と相成りました。

サシバが渡る・・・春の菜の花台

春です。ワタリ鳥が渡ってきます。良い季節です。冬の猛禽も良かったけど、野鳥達が生き生きと見えるのは夏の繁殖シーズンです。その前哨戦が春のワタリ。いろいろと用事があり中々出かけられませんでしたが、県内でサシバの春のワタリの観察記録をネットに公開している菜の花台にお邪魔してみました。

菜の花台は東名高速秦野インターから11.5キロ、25分程度で着きます。菜の花台に向かう県道は自転車が多いので注意が必要です。また、途中から幅員が狭くなりますので対向車にも注意が必要です。

春は菜の花台、秋は権現山でワタリの観察をふれあい自然探鳥会の方がされていて、タカのワタリ全国ネットワークでも速報が見れます。現地では色々と参考になる情報を教えて頂きました。

今年はすでに600超える個体が渡っていったようです。昨年の秋は天候不順により例年と様相が違いましたが、今年の春も少し違うのかもしれません。いずれにしても無事に戻ってくれるのが何よりです。

到着は6時25分頃。すでに陽が昇り良い天気です。

桜も見頃。ただ、観察されている会員の方によると、この辺りの木はてんぐ巣病らしく花が咲かない枝がかなり増えているようです。言われてみれば花が咲いていない枝がかなりあります。放っておくと桜が台無しになります。なんとか(秦野市に)予算をつけて対策をして欲しいと思います。

展望台からの眺めもなかなか良いです。天気も良く、富士山も綺麗に見えます。この時期だとまだまだ雪が残っています。

展望台に登って最初に見付けたのはウグイス。いい声で啼いていました。

なかなか明るいところに出てきてくれませんが、何気に出てきました。この時期だと枯れ木も多いですから、こんなこともあるのでしょう。ウグイスの次はホオジロ。

陽が昇り気温も段々と高くなってきましたが、サシバは飛びません(笑

かなり数が出ているし昨日は2個体だったそうですから、数的にはかなり厳しいかもしれません。そんな中突然にオオタカが飛び出してきました。この辺りに巣を構える個体だろうとのことですが、オオタカはいつ見てもいい姿ですね。

オオタカは何回か飛んでくれました。オオタカの次はコサメビタキ。春のワタリだなって感じになってきました。

サシバですが、11時過ぎにようやく二羽がお目見え。上昇気流にのり、東へサーッと流れていました。今年初めて見たサシバのワタリ。感動ものです。数はともかくこれが見られることの嬉しさは格別です。ただ距離は遠く、証拠写真にもなりませんが、一応載せておきます。

その30分後くらい後に別個体が一羽で渡っていきました。これも同じように遠くでピントが来てない証拠写真ですがなんとかサシバと分かると思います。これで都合3羽渡りました。

管理人達は午前中で撤収しましたが、その後速報を見ると合計で6羽渡ったようです。数は少ないかもしれませんが、まだまだ油断できる状態ではないようです。

タカのワタリは解明されてないことが多く、興味深いものです。渡っていく姿をみるのもいいですが、ワタリの理由をあれこれ考えるのも一興です。さて、出来れば近々に「サシバの里」にも行ってみたいのですが、野暮用が多く来週は無理のようです。ゴールデンウィーク辺りはなんとか出張りたいと思いながら撤収と相成りました。

春サシバに逢いに行こう・・・Part2

福島からの帰路、午前中の早い時間ですが、サシバに逢いに行きました。今年は今回限りしか来られなそうなので、出会えると嬉しい限りです。

さて、朝も早くからの出立となり里山には六時半頃の到着となりました。さて、いるかなといつも最初に寄るポイントへ行ってみると・・・

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おおいるいると言った感じです。かなり遠いですが。どうやら先日のメスのようです。ならばここで朝食を取りながら待つことにしました。しばらくすると結構近づいて来ました。これは手持ちで近づいてみました。

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うんいいぞと思った瞬間・・・

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見事に飛び出されてしまいました。くどいようですが、まわりに同好の士はおらず、管理人夫婦だけですから、まあ、こんなことはちょくちょくあります。

しばらく待っていると今度は電線の上に止まりました。

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これは長い時間止まっている訳もないですから、今度こそちゃんとした飛び出しを狙います。まつことしばし・・・

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たまにこうやってこちらをのぞき込んで来ます。すると先ほどのメスじゃないと気づきました。りっぱな成鳥の雄です。あのメスと番になっている片割れと推測するのが妥当なんでしょう。

そしてようやく・・・

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待ってました、ようやく来ました、この瞬間・・・

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おお、近いです。管理人達の頭の上を飛んで行きます。

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光の加減で影が出ていますが、まあ、堪能出来ました。

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欲張ってエクステンダーを付けていたので、あっと言う間にファインダーからその姿が消えていきました。最初は遠かったのでエクステンダーを付けてたのをずぼらをして外していませんでした。シャッターチャンスを少し逃したかもしれません。でも、帰り際の短い時間で結構楽しめました。これに懲りずに来年も又期待ですね。

春サシバに逢いに行こう・・・Part1

今年の春は野暮用が多くてとうとう四月中はサシバに逢いに行けませんでした。ようやくゴールデンウィークの五月三日に今年初めてのサシバに逢いに行くことが出来ました。

さていつもの里山に朝の七時頃到着。軽く朝飯を済ませてまずは一番近くのポイントへ。

期待通りいました。よく見ると眉斑が白いのでどうやらメスのようです。

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いるにはいたのですが、遠いですね。まあ、それでもさい先良く出会うことが出来ました。何回か餌を捕ろうと挑戦していましたが、どうもうまく行かなかったようです。お腹の模様もあまりはっきりしないので比較的若いメスなのかもしれません。まあ、経験不足といったところでしょうか。

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さて、さい先良くスタートを切ったつもりでしたが、ディスプレイフライトはおろかあまり飛び回っていないようでした。例のピィーックイという鳴き声は今回の遠征では一度も聞くことが出来ませんでした。出会う機会が去年より少ないような気がしましたが、まあ、去年はかなり頻繁に通ったので今年とは一概に比較は出来ません。

それでも、ウロウロとしていると思いがけないところにいたりします。まあ、それも電柱の上ですが。そんな電柱からの飛び出しをなんとか収めることが出来ました。

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周囲と言いますか、この里山でカメラしかも望遠レンズを付けて撮影をしている人には殆ど出会いません。つまり、近づいて電柱の上のサシバを飛ばしてしまってもまあ、文句は出ないわけで。営巣しているところに近づくのは遠慮していますが、道端の電柱の上の止まっているサシバにソロッと近づいて、サシバが人の気配に気づいて飛んでしまっても、人慣れしているサシバですから、許される範囲と思っています。

本日はこの二回くらいしかシャッターチャンスはありませんでした。それでもなんとか出会うことが出来たので、良しとします。

本当は明日の天気が良ければここで一泊する予定でしたが、天気が荒れるようなので、福島に移動し明日は実家の掃除でもしようと思います。

突然ですが・・・サシバです。

タカのワタリは秋の風物詩・・・そんなバードウォッチャーも多々いるかと思いますが、当然ですが秋にだけワタル訳がなく、繁殖地入りする春のワタリがあってそれが秋の風物詩につながる訳です。

春のワタリは秋とはかなり様相が違うようです。原因は色々とあるのでしょうが、解明出来る訳もなくとりあえず春のワタリを求めて県内をウロウロしていたら・・・

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なんとか初めて撮れた春のワタリのサシバです。尾羽が少し欠けていますが、激しいワタリをこなしてきた証なんでしょうか。

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まあ、年に二回のワタリは容易な話ではないはず。どうして生命を落とす危険をおかしてまで渡ってくるのか。タカの気持ちは中々理解し難いですが、想像は膨らみます。

そんなことを思いながら、今年も猛禽類を追いかけてみたいと思っている管理人です。

ちなみにこれは昨年、繁殖地入りしたサシバの電柱止まりです。中々よさげな表情をしています。今年もこんな出会を期待しています。

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