東京競馬場・・・サラブレッドで試し撮り

管理人が野鳥の観察・撮影を始めて今年で10年になります。野鳥の撮影としては2008年10月12日に葛西臨海公園に行ったのが記念すべき第一弾として写真が残っています。

追記:初めて見たセイタカシギの印象は今でも忘れません。なんとも言えない不思議な感じでした。葛西臨海公園ではよくみかける野鳥ですが、やたらとどこにでもいる野鳥ではないですよね。今思えばその不思議な感覚に引きずられて野鳥の観察や撮影をしているのかもしれません。

ブログは始めていましたが、記事にはしていません。

よくよく調べると野鳥を撮っている写真となると、三ツ池公園のユリカモメが最初の記事になるようです。この頃どれほど野鳥の観察や撮影を意識していたか定かではありませんが、全く興味が無かったということはないと思います。デジタルカメラを購入してから色々な被写体を撮っている中での一枚かもしれませんが、そんな中から興味が沸いたのかもしれません。

そしてそれ以前から望遠レンズを使って撮っていたのがサラブレッドでした。つまり競馬場での撮影です。

当時はブログは始めていませんでしたが写真としては、2007年9月9日の中山競馬場で撮影した写真が残っています。


当時使っていたカメラとレンズは動体向きではありませんでした。

そして動体撮影にもう少し向いている思われる別のメーカーのカメラとレンズを買い増して同じ年の10月28日に東京競馬場で撮影した写真が残っています。

写りそのものは大差はないですが、狙って撮るとなると歩留まりの差が出てきました。

懐かしい思い出でもありますが、今でも年に何回かは競馬場に行きます。カメラを持たないで行くときもありますが、今回は久しぶりに機材を持って行こうということになりました。まあ、被写体が野鳥の場合と違って遭遇しないということがありませんので、競馬場の方が試し撮りなら向いています。

競馬場で撮影するカメラマンならご存じでしょうが、広い東京競馬場でも600ミリは少し長いと思います。大雑把ですが、中山競馬場なら300~400ミリ、東京競馬場なら400~500ミリ。これくらいが手頃な焦点距離だと思います。また、仕事で撮影しているカメラマンは複数の機材を持ち歩くためなのかどうかは分かりませんが、長いのは500ミリが主流のようで600ミリは見かけません。まあ、取り回しが大変ですからね。

そして今回は夫婦共々の試し撮りです。連れ合いは500ミリを新調、ボディは一世代前で換算650ミリ。管理人はフルサイズ機で600ミリの試し撮りとなりました。

最初のレースはダートなので、4コーナーの付近、メモリアルスタンドの左から。

雪が残っているのが分かります。未勝利戦。馬場は不良。

次もダート。新馬戦です。馬場はやはり不良。撮影は馬場内から。

3レースもダート。未勝利戦。馬場は不良。フジビュータンド三階付近から。

4レースは芝未勝利。馬場は稍重。同じくフジビュータンド三階付近から。

5レースは芝で新馬戦。馬場入場。1コーナの奥から。

新馬戦だけあって馬場入場を撮ろうとカメラマンがこのあたりに集まります。

海老名騎手騎乗のイルーシヴゴールドは7着でした。

さて、肝心のレースですが、試し撮りならではということなのですが、1コーナの奥に向かって走ってくる馬群を正面に見るわけですが、これが撮れるか撮れないか。

最後のたたき合い。

ゴール通過。完全に気を抜いてます。ちなみに勝ち馬は8枠16番フィエールマン(単勝1番人気)、鞍上は石橋脩でした。

競馬場では馬が主な被写体になります。馬は鳥と比べると大きいし動きの素早さも緩いので撮影としてはやや楽かもしれません。しかも確実に走ってくれるので被写体との遭遇に苦慮することもありません。

だからと言って競馬場の撮影が楽かと言えばそんなことはありません。今の時期は観客も少なく場所取りは楽です。移動しての撮影も苦になりません。しかしGⅠ開催日ともなると混雑の度合いが違います。移動もままならず、場所取りも大変厳しくなります。

ようやく場所を確保しても大勢の観客に取り囲まれますので撮影が無理な場合もあります。勿論、混雑した競馬場で大きなレンズを振り回す方が常識を疑われる場合もあります。

まあ、仕事で取材パスを持っていればこんな困難はないでしょうが、アマチュアはアマチュアでそれなりの苦労があると思います。それでも自分のお気に入りの馬がいれば、走っている姿を写真に収めたいと思う人達が結構いるようです。

管理人も昔は追いかけていた馬がいましたが、今はそれほどの情熱を傾けることはありません。それでもこうしてたまに競馬場に来て写真を撮ってみるとれなりにいいものだと感じます。

まあ、混雑が酷いときはそれを避けた撮影と言うのもありで、常にゴール板付近に屯するというのは一般のお客さんから顰蹙を買うこともあるでしょう。その辺りは、撮影する側として心得ているべきだと思いますけど、どうでしょうか。

写真ばかり撮っていた訳ではなく、馬券も少しは獲りました。収支は若干ですが今回は黒字でした。大概は赤字で「楽しみ代」としてJRAにささやかですが献上しているのですが、まあ、たまにはこんなこともあります。

さて、試し撮りですが、取り立ててどうこうはありません。普通に撮影できた、それで十分です。そしてかなり寒いのでメインレースは家でテレビ観戦にしようということになり、撤収と相成りました。

コミミズクが飛んだ・・・浮島湿原(付近) Part 9

試し撮りからそろそろ本番へ。そんなつもりで続けて浮島湿原(付近)に出張りました。

狙いは、コミミズク。撮れる撮れないは置いといて、その姿を又見たい、そんな思いがあります。

先週はコンディション的には悪くなかったのですが、まるで気配無し。

今週も風も無くコンディション的には悪くないのですが・・・

さて、夜明け前後に、ハイイロチュウヒを見ることは見ましたが、遠くて写真はパス。

夜明けから1時間以上たった8時頃に頭の白いチュウヒがお出まし。これはメスのようですね。

そしてその直後・・・

出ました。ようやくと。

中々明るいところには出てきてくれないコミミズクですが、今日は機嫌が良いのでしょうか。朝日を浴びながら元気に飛び回ります。

こちらを睨んでますね。

常連さんの情報によれば4羽ほどいるらしいのですが、管理人達がみかけたのは今回も含め1羽です。

まあ、タイミングの問題か、夜飛ぶのか分かりませんが、明るいところではそうそう見かけられないのは致し方ないところ。

本日はエクステンダーを装着。レンズは600ミリなのでなんちゃって856になっていますが、野鳥の撮影ならこれもありだと思います。

厳格に比べれば本物の856には敵わないと思いますが、管理人クラスの目から見ればその差は分かりません。

APS-Cを使っている時、欲をかいてエクステンダーを装着していたら、そりゃ、被写体を捉えるのに苦労しました。酷いと外しっぱなしでチャンスを逃すことも多々あり、エクステンダーを付けないでいました。

APS-Cでエクステンダー未装着、35ミリ換算、960ミリ。

フルサイズでエクステンダー装着、840ミリ。

こんなところが管理人の限界でしょう。これ以上の焦点距離は撮りはぐれる可能性が増して歩留まりが悪くなるようです。自分の腕と相談しながら焦点距離稼ぎもほどほどにした方が吉の場合もあるようです。

それにしてもこの表情はいいですね。うちの連れ合いはコミミズクを見ると「可愛い」を連発しますが、然もありなん、でしょうか。

朝のフライトはまあまあでした。特に近くに寄ってくることはありませんでしたが、適当な距離で写真もそこそこ楽しめました。

ベストショットはこのような機会に恵まれたとき、ターゲットが気まぐれを起こして更に接近して来たときに撮れるのだと思います。

今回はベスト、ベター、グッドで言えば、グッドショットが撮れた位の感じでしょうか。

そして今回の機材購入が気まぐれ時の撮影の成功率を少しでも上げてくれれば嬉しいですね。

さて、ここのところ寒波が厳しいので外での長居はあまりしないことにしました。やはり年齢を考えると無理は禁物です。

今回はハイイロチュウヒのオスには縁がありませんでしが、コミミズクとの縁が少し出来ました。そんなお土産を持って撤収と相成りました。

試し撮り・・・浮島湿原(付近) Part8

先週は渡良瀬遊水地で試し撮りでした。

だったら今週は浮島湿原(辺り)に行かねばバランスがとれないだろうと勝手な思い込み(笑

場所が違えば条件も違う。

当たり前ですが、色々なシチュエーションで試してこそ試し撮り。

肝心なのは、今まで撮れなかったモノがどれほど撮れる可能性が上がったのか・・・それが知りたい。

それだけの話なのです。

一番気になるのは高感度耐性とオートフォーカス。

ネットでは(この場合、巷間と言い換えるべきかもしれませんが)色々な意見があります。

何にしても使ってみなければ分からないと言うのが管理人を含め大多数の思いではないでしょうか。参考にはなるがやはり最後は自分で判断。

写真としては後ろ姿しか写してませんからスポイルされますが、画質のチェックなりそれなりに出来ます。

感度(iso)は3200。シャッタースピードは1/250。フルサイズで焦点距離は600ミリ。それなりの三脚と雲台を使っています。

撮影時刻は、6時41分。夜明け前です。露出補正を+1。

うん、いけると思いました。

陽が上がってエクステンダーを装着。換算は840ミリ。

かなり遠いです。トリミングもしてます。絞りはF5.4、ios800、シャッター速度は、1/8000。

これもいけそうな感じです。

要は写真になるかならないか。

写真にならない遠いショットは今更不要と言う目論見です。

観察はしますが、敢えて写真にするなら近くに寄ってきたときに確実にモノにする。その上で高感度耐性はそれなりに活用する。

点にしか見えない被写体を無理無理撮っても今更どうになるものか。そんな思いがあってこそ所謂「プロ機」を調達した次第と相成りました。

画質の点でAPS-Cがフルサイズ機に劣るとは思いません。渡良瀬遊水地で撮ったコミミズクがそれを管理人に教えてくれました。

あれやこれや考えますが、これも野鳥観察、撮影の楽しみなんでしょうね。

所謂「プロ機」を使ったからと言っていい写真が撮れるかどうかは分かりませんがその可能性が少しは上がればいいなと言った程度の気持ちでしたが、結果は・・・

基本は観察です。通ってなんぼ、見てなんぼです。そしてそのついでに撮れればラッキー。

先に書いた可能性(今まで撮れなかったモノが撮れる可能性は僅かかもしれないが)は少し上がったかなと言う思いは抱けたようです。

そんな思いを抱いて早々に試し撮りは終了。撤収と相成りました。

渡良瀬遊水地 試し撮りの巻 Part3 & Part4

年が明けました。箱根駅伝も終わりました。仕事も始まりました。
するってーと、やっぱり相変わらず猛禽撮りに出かけました。

そしてついに買ってしまいました。所謂「プロ機」というカメラをですね。
買ったらやっぱり試し撮り。試し撮りするならやっぱり「渡良瀬遊水地」。

まったく関連はありませんが、そんなノリで冬の朝真っ暗なうちから出かけました。

夜明け前に飛び出しを撮るなんてまずは考えられなかったのですが、モノは試しとばかりにやってみました。
1発目がおなじみハイイロチュウヒのオス。略して「ハイオス」でした。

感度は12800、シャッタースピードは1/3200。ここまで感度を上げる必要は無かったのですが、まさにモノは試しです。
遠いし暗いし、フルサイズでトリミング効果は弱いですが、ノイズリダクションをディフォルトの設定で、撮ってみたら・・・

写真としてどうこう言える代物ではありませんが、高感度についてはいままで使ってきたAPSC機とはかなり違う感触です。
普通この時間帯、この暗さなら最初からカメラを持ち出すことはせずに観察に専念していました。
ですが、距離が詰まれば感度は1段、2段下げれば行けそうな感じです。

もう一つの試し撮り。それはミラーレス機です。ズームの100-300ミリを使いますから換算、200-600ミリ。これが軽いこと軽いこと。

値段と性能考えると破格だと思います。600ミリが手持ち。しかも重量は1キロ無かったと思います。

かたや重量級の大砲システム、もう一つは手のひらに収まる軽量級のシステム。

鳥撮りは大砲がメインになりますが、鳥見は軽量級がいいですね。

さて、この日泊まりだったのですが、鳥撮りも鳥見もかなり不調でした。風の強いのもあるし、まあ、当たり外れで言えば外れの番かなと言った感じです。
しかもコミミズクも全く姿を見ず。撮りに来ている人もあまりいないのでそれが今回の渡良瀬遊水地の状況を物語っている感じです。

前のシーズンは渡良瀬遊水地で結構撮れたんですね、今シーズンは浮島湿原(辺り)の方が鳥も人も多いようです。

さてさて、朝の富士山を眺めてホテルに戻って朝食です。朝一もあまりこれと言ったモノはありませんでした。

来週は浮島湿原(辺りに)出張る予定です。

やっとコミミズク・・・浮島湿原(付近) Part7

忘れていました。コミミズクのことを。先週得た情報ですがこの葦原にコミミズクがいると言う話。

追記:コミミズクがいるらしいと言う話は以前から聞いていました。ただし、居るらしいという話を聞いたという伝聞でしたが今回はもう少し信憑性が高い話ということです。観察場所によっては全然姿を見ることが出来ませんので、ここに出張って来ている人でも見ていない人は結構多いかもしれません。管理人達もその組でした。

実は朝の観察位置はそのことをすっかり忘れていたのです。と言っても、とんでもなく的外れな場所では無かったのですが。

翌日の朝、そのことを思い出して最終ポイントに接岸しました。(別に船ではないのですが、そんな感じの車の止め方なんですよね)

それは一番人だかりのする場所なのです。今シーズンは割と早くからこの葦原にハイイロチュウヒのオスがいることは了解していたので人だかりが出来る前から通ってはいました。

ある時期を境に人が多くなりその場所は当初は限定されていました。その状況は知っていましたがタバコの煙が苦手な管理人達は人混みを避ける場所選びをしてきました。

そして最後に残された場所がその「苦手な場所」なのです。人が集ると言うことはそれなりの理由があることは察知していました。ただ、そこに行かずとも何とかなるなら何とかしたい、そんな思いがありました。

連れ合いもそうですが、タバコの煙は苦手です。それが嫌で良さげな場所に近づかない時も間々あります。近頃のタバコを吸う人は気を遣って呉れる人も多く、離れた場所で吸う人もいますが、人数が多くなれば辛いときもあります。そして足下に吸い殻を捨てる人が多く集まるような場合は管理人達の観察は無理です。吸うなとは言えませんから黙って離れるしかありません。

管理人もタバコを二十年以上吸っていました。だからタバコを吸う人の気持ちも分かります。年若い頃はそれこそ回りのことなぞ気にせず吸っていましたが・・・

ですが、短い時間なら我慢できるだろうといよいよ覚悟を決めて最後のポイントへと言うことになりました。

やはりと言いましょうか、当然いいましょうか、飛んでいました。写真的にはかなり厳しい状況ですが、これとてチャンスはここにありでした。偶然を待つにしてもやはりその飛ぶ範囲の中でないとそれは無理な話です。

自画自賛ですがこれいいよなぁと自分は思いました。コミミズクとチョウゲンボウが並んでいるだけでなく、相手を気にしているコミミズクの表情が遠目にもなんとなく分かる絵になっています。

いくら広い葦原と言え、多くの猛禽が共存共栄できるかは分かりません。しかしこれだけ近い距離で佇んでいるのですから諍いはないのでしょう。それを絵として切り取れたことは僥倖かもしれません。

写真だけなら渡良瀬遊水地で撮ったものがピカイチでした。

最短撮影距離(16mに設定)ギリギリに飛んでいったコミミズクをまぐれ当たりとは言えここまで撮れることも僥倖だと思います。

比較して優劣を付ける話ではないかもしれませんが、それでもノイズだらけで印刷して額に飾るような写真ではないですが、生き物としてどう自然と向き合っているかの一面を切り取れた写真に心が揺さぶられます。

2つの種類の違う猛禽がこんな形で互いに佇んでいる・・・これはある意味驚きでした。野鳥写真の経験が管理人なぞよりもっと深い人なら驚くほどのことはないのかもしれません。しかしサンデーバーダーでもこんな瞬間に立ち会えることが妙に嬉しいと思ったのです。

ええ、ハイイロチュウヒのオスも飛びました。写りはイマイチですが。

そしてこんなシーンも・・・

コミミズクと一緒に佇んでいたチョウゲンボウの後ろをハイイロチュウヒのオスが餌を探して飛んでいました。これはもう神様の呉れた贈り物としか言いようがありません。そして管理人は少しばかり欲が出てきました。困難な状況でももう少しちゃんと写るカメラが欲しいかなと。

追記:誤解が生じる書き方をしたので訂正しました。

コミミズクと一緒に佇んでいるチョウゲンボウの後ろを
     ↓
コミミズクと一緒に佇んでいたチョウゲンボウの後ろを

ハイイロチュウヒが後ろを飛んでいるときは、コミミズクはポールには留まっていませんでした。コミミズクが留まっていたらそれを外すようなトリミングはしませんよね。ブログを書く時にそのことを失念していたようです。

レンズはそこそこいいものを使ってはいますがカメラはAPS-C機です。高感度はこれが限界だと思います。勿論、この粒子の荒れた感じはそれはそれで味があると思いますが、もう少しでいいから表情を鮮明に切り取りたいと思いました。うーん、いろいろ言い訳をして、所謂「プロ機」と言われるマシンは避けて来たのですが・・・

いつもこの場所に陣取っている常連さんは酷い「煙害」も無く不快な思いはありませんでしたが、短い時間の割にはいいものを見られたので長居は無用と思い早々に撤収することに相成りました。