サシバがやって来た・・・里山の春 ビデオ編 

自然の摂理とは言っても卵を孕んだカエルを捕食するのは少々残酷に見えます。

サシバだってカエルを絶滅させる程獲って食べてしまってはいけないはずですから、その辺りはちゃんとバランスがとれているとは思いますが・・・

何はともあれ里山は生き物たちが子孫を残すために動き出していました。

サシバがやって来た・・・里山の春 Part2

本日は日曜日。夕方前には自宅に戻りたいので昼頃まで回ることにしました。

本日も良い天気です。

中々見事なコブシの木です。田んぼは水が張られていないのでむき出しの土色です。

さて回り始めて早々に電柱サシバを発見。どうやら餌を啄んでいるようです。

はじめは車の中からミラーレスで餌を啄んでいるシーンを撮影しました。後でみると粒のようなカエルの卵であることが分かりました。つまりカエルのメスを捕食したのです。写真でも口元に粒のようなモノが付着しているのが見て取れます。カエルが冬眠から目覚めてどれほど経ったか分かりませんが子孫を残すこと無くサシバの餌となってしまいました。残酷に見えますがこれも自然の摂理でしょう。

桜の花に溶け込んでいるサシバを見ていると先ほどカエルを食していたとは思えないような長閑さを感じます。まあ、これも里山ならではの風景ですね。

そんなして回っていると更に電柱に止まっているサシバが現れます。それこそ長閑な農道みたいなところを走っているとよくあることです。

似たようなアングルですが、上が車窓越しにミラーレスで撮影したものです。下は車から降りて手持ちで600mmで撮影したものです。確かに下の方が絵がクリアですし背景のボケもいいですが値段を考えるとミラーレスも条件が良ければかなり健闘しています。それに車窓からですと車がブラインドになりますので撮影の成功率がかなり上がります。とりあえず車窓から証拠撮りをしてチャンスがあれば車から降りてみるといった感じの撮影に今回はなりました。

追記:
通りすがりの電柱に止まっているサシバですが下りの坂道で撮ったので高さが目線でした。とりあえず直ぐに撮ろうということで車の中から手持ちでミラーレスでとりあえず撮ったということなんですね。大きなレンズの方は車から降りて手持ちで撮りました。幸い車から降りてサシバが逃げなかったので同じようなアングルで撮ることが出来たのです。逃げられてしまうことが多いのですがラッキーだったようです。

さて、陽も上がってきてかなり気温も上がってきました。最後にちょっと回ってSLを見て帰ることにしました。

なんとDE10との重連でした。茂木からの帰りはPUSH PULLになるのでしょう。どうやら乗客が多いと動力不足になるようです。撮影的にはちょっと残念な感じです。去年初めて乗った時はC11単独だったのですが、ゴールデンウィークも明けていたので乗客が少なかったんでしょうね。蒸気機関車だけで撮りたいならその辺りを考慮しないといけないかもしれません。

追記:
DE10の名誉の為に書きますが、鉄道(写真)好きの中には貨物が好きな人も多く、その中にあってDE10はそれなりに人気があります。管理人も決して嫌いではありません。

そろそろ撤収の時間になりましたが、里山の春を堪能した感じです。土筆も春を告げています。

さて、今回はサシバの来訪を確認するのが目的でしたがそれは達成されました。巣作りはこれからでしょうが今年もちゃんと繁殖して欲しいものです。そんなことを念じながら撤収と相成りました。

追記 :
タカの渡り全国ネットワークによると3月28日に静岡、神奈川あたりでかなりのワタリが確認されていました。その一群が3月の末頃に里山に到着したのではないかと思います。本当に来たばっかりだったようですね。

サシバがやってきた・・・里山の春 Part1

例年より少し早いですが桜が満開です。本格的な春の訪れ。

冬の猛禽達はすでに北へ帰っていることでしょう。そして入れ替わるように日本で繁殖する猛禽達が渡って来ます。その中で管理人達が特に気に掛けているのがサシバ達です。

いつもの里山に無事に辿り着いただろうか・・・それを確認したいと思う3月最後の日。心待ちした季節がやって来ました。

この日は思いの外冷えました。それでも冬の猛禽詣に比べれば楽勝な陽気です。すこしゆっくり目の出立でしたがいつもの里山には8時45分頃到着。上々の天気です。

朝方は空気がひんやりしていますし少し風もありますがサシバ日よりではないでしょうか(笑

とは言いながらこの時期ですとどれくらい渡って来ているか不明です。以前も3月中に訪れたときはまるで不発でした。大概は4月中旬を過ぎたくらいから通うのですが、桜の開花が早かったのにつられて例年より早めの出張りとなりました。

と、不安もありながら到着すると即、電柱サシバを確認。写真は撮りませんでしたが去年の営巣地の近くで第1号を発見出来たのは幸先の良いスタートとなりました。

それから写真にはならずとも別個体を2羽ほど確認。今日は期待出来そうな予感がしてきました。

そして写真第1号。これはオスのようです。

後ろ姿ですが、電柱の先の更にその先の鉄柱に止まっていました。後ろから静かに寄ってシャッターを切ります。

そして更に別場所で別個体。メスです。

続いても別場所の別個体。これもかなり遠いですがメスです。

巡りがいいといいましょうか、回るところ回るところに別個体がいる感じです。かなり渡って来ている感触です。

これはオスでしょうか。これも別場所です。

このサシバは飛び出しが撮れました。このような飛翔シーンは秋のワタリの時には中々撮れませんね。

別場所の電柱サシバならず電線サシバ。これはメスでしょう。

この個体が森の中に飛んで行ったのですが・・・

2個体いるのが分かるでしょうか。おそらくはオスがいて交尾のような動きをしていました。恋は成就したかは定かではありませんが、1羽がすぐこの木から離れて行きました。

巣を作るまでは至っていませんが、繁殖の準備は少しずつかもしれませんが進んでいるようです。

比較的午前中は動きがあったのですがこれ以降まったり時間になったのでしょうか、姿を見せなくなりました。

一回りして午後の時間を潰しているとようやく電柱サシバを発見。これもいままで見てきたものとは別個体だと思われます。

が、後ろからそーっと寄ったのですが気配を感じられてしまったのか後ろ姿しか撮れません。

車で近づいても逃げることはないのですが、ドアを開けて人が降りていくとサシバによってはすーっと逃げていきます。まあ、電柱に止まっているサシバですからそれほど警戒心の塊と言うほどではないようですが。

先ほど後ろ姿のサシバですが近くの電線に止まりました。

回りをキョロキョロしていたのですが、レンズを構えている管理人達を発見したからでしょうか・・・

怖い眼で睨まれてしまいました。そしてそのご直ぐに飛び立ちました。

春のワタリですから成鳥しかいないのですが、その中でも比較的若い個体のような気もします。昨年ここで孵った雛が帰ってきたとしたら嬉しい話です。

どこかに行ったと思いきや、少しばかり離れた木の上で佇みだしました。

そしてこの個体が佇んでいる間、この上空を3羽ほど飛んで行きました。

かなり高いところを飛んでいます。飛んでいると言うより滑翔に近い感じがします。ことによるとここに留まるのでなくワタリの途中の個体かもしれません。

その後少し離れたところで2羽の個体がディスプレイフライトをしていました。

巣作りも近いでしょう。もう少しすれば巣材を咥えて飛んでいるサシバが見られるようになるでしょう。そうなれば本格な繁殖の始まりですね。

さて、本日だけで20回近くは出現の機会がありました。出現がダブった個体も少しはあるのですが、おそらくは12~15位の個体を確認出来たのではないかと思います。案外今日渡って来たと言う個体が多かったかもしれませんし、ワタリの途中の個体も混じっているかもしれません。

正確なことは分かりませんが多かれ少なかれこの里山に繁殖の季節が到来したことは間違いないようです。

本日は泊まりで明日も観察をもう少し続けたいと思い、宿へと撤収と相成りました。

里山の夏・・・サシバの親子達のその後 Part15 & Part16

今週末は田舎に帰るのでその行きと帰りに里山に寄ったのでナンバリングはPart15、Part16となりました。そしてさすがに「里山の春」とは言いがたい季節になり、雛も巣立ったので「里山の夏」としました。どうでもいいことですが、ケジメといいましょうか、区切りですね。

さて稲穂の伸び具合はかなりのもので梅雨明けはしていませんが、夏真っ盛りと言った陽気になってきました。

そんな中、巣立ちを果たしたサシバ親子達のその後が気になり、短い時間ではありますが、両日に渡って訪れることになりました。土曜日の朝、到着後すぐに目に付いたのは・・・

逆光で距離もありますが、黒い虹彩、お腹の縦縞模様などから幼鳥であるのが一目で分かります。身構えもだんだんタカらしくたように感じます。身も詰まってきたのでしょう。しかし、暫く観察していても自ら餌を獲る素振りはありません。

親の方は管理人達には目もくれず飛んで行きます。しかし幼鳥はそのようなことはありません。中々幼鳥の飛翔シーンは撮れないですね。

換羽前なんでしょうか。かなり羽がスカスカです。

それでもたまにおぼつかない足取り(羽取り?)で幼鳥が姿を見せます。電線に載ろうとしてコケそうになります。

羽をひろげたところを見ると羽の痛み具合が親に比べて殆どありません。これから換羽するような感じではないですね。幼鳥の方が渡る時期は早いと言われていますが、親鳥の換羽の時期と関係があるのでしょうか。

この両日はよくオスを見かけました。メスもいるにはいましたがあまり飛びません。

暑いせいか口をあけて飛んでいます。南洋系のタカとは言えこの暑さはやはり堪えるのでしょうか(笑

先ほどの幼鳥と比べると羽が随分と痛んでいるように見えます。痛んでいると言うよりは換羽の途中といった方がいいのかもしれませんが、やはりワタリの時期がずれるのはこの羽の所為のような気がします。

すでに巣立ちをしていますから巣は空っぽです。ですが巣の近くで親子達は暮らしているようです。気がついたのが遅くて写真には撮れませんでしたが、土曜日は朝方上昇気流にのって滑翔の練習を親と一緒にやっているかのようでした。

日曜日、子供達の啼く声はよく聞こえたのですが、飛び立つことはありませんでした。時間が少し遅かったかもしれません。いずれにしても親は子供達を誘導するかのように時折飛び回ります。親が餌を咥えて飛んでいるとこを見ませんので餌自体は森の中で捕獲しているのかもしれません。

別場所で観察していたら四羽から五羽のタカ柱を見ることも何度かありました。この時期はミニタカ柱が立つことがしばしばあるようです。まさに秋の予行演習ですね。

さて、そうなると一旦は区切りをつけたつもりのサシバの観察ですが、「里山の夏」バージョンも考える、つまりワタリ時期の確認です。

ただ暑さが・・・まあ、田園を吹き抜ける風は都会と違って心地よいですが大概は日除けもない場所での観察ですからね。逡巡してしまいますが、このまま秋のワタリまで見届けてやりたいと言う気持ちは日に日に強くなって来ました。

さて、さてどうしたものかと思案しながらの撤収と相成りました。