タカのワタリ 2018 Part7・・・白樺峠

白樺峠3日目。(9月18日)

本日は自宅に帰るので午前中のみの観察になります。

天気は上々です。平日にも関わらず結構な数のウォッチャーが鷹見の広場に集まっています。

第1便は7時30分頃。前の山からハチクマが上がってきました。

そのうがかなり膨らんでいます。出足がいいので本日は期待値は限り無く大です(笑

このハチクマ、ゆるゆると目の前を回っていたらだんだん近づいて来て・・・

オスの成鳥ですね。成鳥がこんなにちかくに飛んでくるのは案外珍しいと思います。結構ギャラリーは湧きました。

ツミも渡って行きます。

ハチクマは相変わらずコンスタントに渡って行きます。

サシバの出番が・・・無いですね。ハチクマも勿論いいのですがやはり数出るサシバの一群も見てみたい・・・素朴なウォッチャーの願いです(笑

願いはむなしく飛んでくるのはハチクマです。

それにしてもハチクマの色彩はバラエティに富んでいますね。

これもそのうが膨らんでいます。

ノスリもポツリポツリと飛んできますが・・・人気ないですね(苦笑

10時29分。

ようやくサシバが飛んできました。

メスの成鳥ですね。

続いて・・・

若です。管理人達にとっては今年の白樺峠で初の若との対面です。白樺峠は比較的成鳥が多いのですが、頑張って山越えをしていって欲しいですね。

ぼちぼちと飛んでくるのですがまとまらない。タカ柱が上がることも無い。そんな感じで時間が過ぎて行きました。

あまり動きが無いので早くも10時30分過ぎには撤収作業に入りました。

雨上がりの2日目なので動いてもいいと思ったのですが塒立ちも無く数も期待外れと言ったら言い過ぎかもしれませんが、少々残念な感じが残りました。

帰りは昼間の移動なので時間が掛かることもあり早めの撤収となりました。

お土産を買い求めましたが、このままでは白樺峠は終われない・・・そんな思いを胸に秘めて帰路につきました。

9月18日 白樺峠のタカの渡り・2018速報より

サシバ  1178
ハチクマ  300
ノスリ    16
ツミ     26

追伸:
管理人達は午前中に早々に撤収しましたが、この数は16時以降に出た模様です。やはり集団が移動はしていたようです。
加えて翌日(9月19日)は

サシバ  3907
ハチクマ  163
ノスリ    26
ツミ     34

今季一番のサシバの大集団が来ました。

天候に左右されるタカの渡りですが、特にサシバの集団性は天候に左右されやすく大当たりか外れみたいな感じになりがちです。
その伝で言えば、今回の管理人達は外れでしたね(苦笑

毎度毎度当たりはありませんが、このままでは終われないと言う思いは速報の数字を見ながら一層強くなりました。

タカのワタリ 2018 Part6・・・白樺峠

白樺峠2日目(9月17日)。

曇りです。雨は降っていません。

今日は祭日なんですが、比較的車は少ないようです。

比較的ウォッチャーの期待値が低いんでしょうか。雨が降って明後日ですから、期待値は高くなると思っていたのですが。

鷹見の広場からの景色は雲が低いですが比較的明るいですね。

さて、さて、天気はまあまあ、期待値も(管理人は)そこそこ高いのにタカは飛びません。

アサギマダラは飛んでいますが・・・

エゾビタキも出てきました。

ようやく初渡りはハチクマでした。

アマツバメもこの季節ならではですね。

ハチクマはそこそこ出ますが、サシバはサッパリですね。

ノンちゃん(ノスリ)も出てきましたが、シャッターを切ってもノンちゃんと分かった途端にすぐ皆さん止めてしまいます(苦笑

天候は雨は降らずそこそこの青空でしたが、ワタリはどうもイマイチでした。

どうも調子が出ません。あまり粘ってもどうかと思って15時30分頃に鷹見の広場から撤収となりました。

後で定点報告には16時以降に少しばかり出たそうで、カウントされたタカは夕方に出たものだそうですから、いかに日中出が悪かったと言うことになりますね。

9月17日 白樺峠のタカの渡り・2018速報より

サシバ  125
ハチクマ 170
ノスリ    7
ツミ     6

まあ、いつかは渡って行くのだから、そのうち当たるだろうと思い明日に期待を込めて宿に向かいました。

・・・続く

タカのワタリ 2018 Part5・・・白樺峠

今年は白樺峠に2回遠征しました。それで今ワタリの速報を眺めながら思い出しています。

最初の遠征は9月16日~18日でした。

最初は14日~16日に宿を予約していたのですが、15日が雨になりそうなのでなんとか予定を2日ずらしました。

連休でもあるので常宿を半年くらい前に予約していたのですが、それを変更することが出来ずキャンセル。なんとか見つけた宿に予約を取ったのが出立3日前という慌ただしさでした。

今年は天候には泣かされました。

さて、出立は16日の3時20分頃。こちらは雨は降っていません。

中央道原PAに5時40分到着。ご覧のとおり地面が濡れています。

白樺峠に到着したのは8時10分頃。

雨は降っていません。なんとか青空も見えています。正確に気温は分かりませんが体感では14~15度くらいの感じでしょうか。半袖では寒いですね。

ギャラリーは日曜日なのでそれなりです。

10時04分頃、最初に頭の上を通過していったのはハチクマ。

遠いですけどようやくと言った感じです。

なにせここに来るまで連敗続きでしたからね(苦笑

水戸でも山本山でも雨に祟られて青空のワタリはこれが初見となりました。

そして更に近くに飛んできたハチクマ。

虹彩が赤いのと全体の感じからオスの成鳥のようですが、首をこちらに捻りながら飛翔していきました。若ではなく成鳥がこんな感じで近寄ってくるのは珍しいのかもしれません。

その後もハチクマの飛翔が続きます。

ちなみに16日のワタリは・・・(白樺峠のタカのワタリ・2018年度速報より)

サシバ  422
ハチクマ 616
ノスリ   19
ツミ    16

数字の通りハチクマデーです。サシバは422となっていますが、鷹見の広場からは殆ど見えません。

一時は青空も見えましたが、基本は曇りです。写真を見て貰えばわかると思いますが。

まあ、鷹見の広場は10時頃から14時過ぎくらいまでは数はともかくハチクマ基本で間断無くと言った感じでした。

・・・続く

タカのワタリ 2018 Part3 & Part4・・・山本山展望台

今年は9月の最初から天気が悪いですね。先週の水戸も雨に祟られました。今週は新潟の山本山高原に出張りますが、やはり天気は芳しくありません。

朝の5時36分頃の駒寄PAです。晴れています。天気予報はかなり微妙で新潟に向かうほどに悪くなる感じです。

新潟に入り大和PA。時刻は6時49分。完全に地面が濡れています。雨も大げさには降っていませんがそれなりです。

そして山本山展望台到着。7時25分です。

ご覧のとおりの靄と霧雨です。ともかく視界が悪い。

視界が良いとこんな感じです。(一昨年)

そして展望台から天気が良ければ・・・(昨年)

こんな感じです。ここは360度の展望、眺望が売りですね。

続いて翌日も・・・

結局三脚を出すこと無く宿に泊まって帰って来ただけ・・・みたいなことになってしまいました。

しかしこれでは話にならないので、一昨年、昨年の観察、色々な人から聞いた話、などを思い起こしてこの時期の山本山とタカのワタリについて考えてみることにしました。

まず山本山展望台の位置ですが、関越の越後川口ICから車で10分位でしょうか。山本山高原にある展望台ですが、タカのワタリの観察場所として知られています。

前のブログにも書きましたが、ここでサシバとハチクマのルートが重なると言われています。

そしてここから大雑把に言えば国道117号線沿いに松本方面に向かって行きます。途中、浅川大池で観察している人達もいるようで、浅川大池から白樺峠まで約2時間程度で到着するようです。

山本山から白樺峠まで大雑把にみて約200キロ。浅川大池はこれも大雑把にみて中間点にあると言えるでしょう。

これも単純な計算ですが、山本山から朝飛び立ち休まずに飛べば浅川大池まで2時間、白樺峠まで約4時間。

あくまで机上の計算です。

ここで種明かしをすると実は9月23日に管理人達は白樺峠にいました。その時、11時頃浅川大池を600から800位のサシバの集団が通過したという情報が入りました。

その集団が白樺峠に現れたのがおよそ13時。勿論かなりの集団ですから通過するまでにそれなりの時間が掛かりました。

察すれば朝の8時から9時ころに山本山を飛び立ち、浅川大池を10時から11時位に通過し、白樺峠に13時から14時位に到着したと見ています。そしてその集団は滑翔して渡って行きました。

翌日の出現を見ると白樺峠付近での滞在組の残りが午前中に渡っていったようですが、数はあまり多くありませんでした。

23日の午後から24日の朝にかけて合計で約1500羽程度のサシバが渡っていったことになります。浅川大池の連絡のあった数字より大分上積みされているのは、途中集団がだんだんと大きくなっていったからでしょうか。

このあたりのサシバの集団性がよく分からないところですね。

管理人も山本山で観察は出来ませんでしたが、雨の中電柱に佇んでいるサシバや、低いところを飛んでいるサシバを見ています。つまりサシバ自体は山本山付近で天候待しているかのようでした。

新潟はサシバの一大繁殖地です。田植えの時期も北関東ほどではありませんが東北地方に比べればいくらか早い感じもします。また、田んぼの面積が北関東などに比べると多く、密度はともかく全体ではかなりの数が繁殖していると思われます。新潟以北の山形、秋田の日本海側のサシバもこのルートに乗ってくるようです。

白樺峠での観測数はこれも大雑把に言って例年約1万くらい。勿論誤差はあるにしても白樺峠の観測体制からすると信憑性の高い数字だと思われます。

ここでこれもかなり大雑把にみますが、九州の金御岳はバラツキはあるにしても約2万として、白樺ルートと関東通過ルートとで2分しているようにも見えます。

まあ、観測場所の観測体制や年ごとの違いなどもあり一概に断定は出来るモノではありませんが、大雑把な目安として管理人はそんな風に見ています。

これはサシバのワタリのがいまどの辺りに来ているかの目安にしているのです。

白樺ルートは約一万が目安でこの付近にくれば次は東海道ルートの始まり。そして金御岳の数字の積み上がりが(サシバの)ワタリの日本国内でのバロメーターみたいな感じですね。

簡単に流れをまとめると、

山本山     9月10~ 
浅川大池
白樺峠     ~9月25日
滋賀
瀬戸内海付近
大隅半島
金御岳    10月上旬
沖縄

関東エリア  9月25~
伊良湖岬   ~10月上旬
瀬戸内海付近
大隅半島
金御岳    10月中旬
沖縄

管理人などは機動観察をするならこんなスケジュールになるように考えています。

つまり流れとして途中で突然サシバが現れるの訳も無く、その前触れが必ずあると言うことです。例えば関東エリアが大きく動いていないのに伊良湖岬でピークを迎えることは無い、みたいな感じですね。そして九州に行くにはまず白樺のピークが過ぎてからというのがなんとなくこれで見えてきます。

年ごとの天候によりルートがどのように変化するのかも分かりませんし、各場所の観測体制もバラツキがあるので数字のまとめも大雑把ですが、天候に左右されやすく季節性の高いタカのワタリを効率よく観察するならそんなことを頭に入れておくのもいいのかもしれません。


平成29年(2017)9月9日 山本山展望台

タカのワタリ 2018 Part2・・・水戸市森林公園

これで話が終わってはつまらないので過去を振り返りながらタカのワタリの観測地点と言う目線で少し書き残しておきます。

まず、タカのワタリの時期ですが、水戸市森林公園の観察は全国のトップを切って8月半ばから始まります。他の場所は9月に入ってから。のんびりしたところは9月中旬から下旬あたりに始まります。

確かに8月中は数も出ないので観察に値しない時期かもしれませんが、それでも水戸での観察は8月半ば頃からサシバの移動が数は少ないが始まっていることの証左になります。

よく言われるサシバのルートですが、比較的早い時期は白樺ルートでその後関東から東海道へのルートに変わります。しかしこの時期の水戸あたりのワタリですからどう考えても白樺ルートへは繋がりません。

他場所で8月中の観察が行われていないので確定的なことは言えませんが、水戸でのワタリを考えると実際この時期に移動を始めているのはもう少し多いのではないかと思います。


平成29年(2017)9月3日

昨年の今頃撮ったハチクマですが、実はこの付近はハチクマが繁殖しているので一概には言えませんが、ハチクマも移動を開始しています。


平成29年(2017)9月3日

これも昨年撮ったサシバ。成鳥のメスですね。

この辺りを渡って行くのですから、かなり繁殖が早い時期に完了していると思われます。すると近くのサシバの里あたりは管理人達の観察でも6月の終わりから7月の始めにかけて巣立ちを確認していますから、おそらくはこの辺りのサシバではないかと思っています。

サシバの里辺りではゴールデンウィーク辺りに田植えが始まります。これは東北地方や上信越地方より早いと思われます。そして春のワタリは3月末頃から4月に掛けてですから、他場所に比べれば繁殖の開始時期も早いと思われます。やはり田植えが始まり田んぼに水が張られないとカエルなどの繁殖も始まらないでしょうから、そのあたりの食物連鎖も関係してくるのでしょう。要するに全てのことが他の地方に比べて早く始まり早く終わる。

そしてこの時期が終わると上信越地方をメインとして繁殖したサシバ達の白樺ルートが始まり、次に東北地方をメインとして繁殖した個体の東海道ルートのワタリが始まる。

まあ、管理人の当て推量です。ただまあ、東日本の田植えの時期とサシバなどの繁殖の時期はかなりリンクしている可能性があるとの見方はそれほど的外れではないような気もしています。

ハチクマはハチクマでこれはまたサシバとはひと味違うワタリをしているようです。

サシバに比べると集団性があまりなく単独でも悪天候でも結構渡っていきます。そのうを膨らまして飛んで行く姿をよく見ますが、飛翔能力(速度や距離も含めて)はサシバより一段上であろうことは推測出来ます。

ちなにみこの後に出てきますが、新潟の山本山辺りでサシバとハチクマが合流するみたいな話を聞いたことがあります。

話を戻しますが、この水戸市森林公園で観察された個体達は次はどこに飛んで行くのか・・・実はこれが分かっていないのです。先に書きもしたが、8月中に観察しているところがないので過去のデータがありません。

残念ながら水戸市森林公園観察は前後の移動のルートが推測出来ないのです。しかし確実に数は少ないですが渡っていることは間違いありません。

最近の管理人の興味としては写真を撮ることよりこのワタリのルートを探索する方に傾いています。ルート探索と相俟ってその時期や成鳥と若の比率、またワタリの途中の生態なども興味の対象となっています。

これは実にやっかいな観察となります。昨年あたり機動観察と銘売って観察してみましたが、ともかく自由になる時間がなければ始まりません。さすがに年齢とともに休みをとることが容易にはなって来ましたが、この時期全休と言う訳にもいきません。

しかし、来年あたりは思い切って3週間くらいは全休にして機動観察に徹してみようかとも思っています。宿も事前に決めず天候と相談しながら機動観察をする・・・うーん、この時期ならではお楽しみになりそうな気もしますが、色々と大変なこともあるでしょうね。

さて、さて、そんなことを夢見つつ、雨に祟られたタカのワタリ第一弾は殆どタカを見るこは無しに終わった次第でありました。