チュウヒが飛んだ・・・チュウヒは難しい???

先週の浮島湿原は、チュウヒが飛んでくれましたが、滞在時間も短く慌ただしい観察・撮影でした。今週は日曜日しか時間がとれず先週と同様に慌ただしいことになると覚悟して再び茨城に遠征です。

浮島湿原に到着したものの、気配が全くありません。数人のカメラマンが観察小屋の外に三脚を立ててレンズを構えていましたがおそらくあれでは寄ってこないなと思い、場所を変えることにしました。車で少し走るとチュウヒがいそうな葦原があります。

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朝方は靄がかかっていましたが、良い天気になりしまた。風もあまりなく陽も差して吹きさらしの葦原ではありますが、結構快適な陽気です。

それでこのあたりをウロウロすること暫し。ようやく遙か彼方に発見。とりあえずシャッターを切ってみました。

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遠いのもありましすがトリミングしてもこれが限界ですね。頭が白くなっていますが、どうやらオスの成鳥のようですが、細かいことは分かりません。

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腰のあたりが白いので成鳥のオスだと思いますが、調べてみるとチュウヒというヤツは一筋縄でいかないくらい色々なバリエーションがあるのですね。ハチクマも結構大変だと思いますが、それ以上かもしれないと感じました。

そして別固体も撮りましたが・・・

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体色が随分と明るい感じです。虹彩が黄色いので幼鳥ではないと思いますが、なんとも判別出来ません。

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明らかにこちらに目線をくれています。チュウヒは観察圧力に弱いと聞いたことがあります。ここは柵があって葦原には人が立ち入れないようになっていますし、距離もかなりありますので特にブラインドなどはしていませんが、このように視線をこちらにくれていると言うことは、相当に気にしているということになります。ワタリの最中にハチクマやサシバの目線がこちらに向いていることが間々ありましたが、短い時間で通過していきますのであまり影響はないと思いますが、ここは一応越冬していますのであまり目立ったことは差し控えるべきかなとも思いました。

本日もあまり時間がとれないので短い時間で撤収となりましたが、次回はもう少し目立たない工夫をしようかと考えています。

そうそう、ここはミサゴもよく飛んでいます。霞ヶ浦が近いのでミサゴも結構いるんですね。

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チュウヒについては国内型とか大陸型とかの識別は正直言って管理人には分かりません。これからもっと沢山の観察と撮影を経ないと無理だとは思います。ただ、一つ参考になったのはチュウヒの飛翔の特徴であるV字飛行の角度か浅いとか。そういえば他で見たチュウヒはV字飛行が特徴ですぐ見分けがついたと思ったのですが、ここではちょっとそれが違うような気もしました。

塒入りも見てみたいので今度行くときはもう少し時間の余裕が欲しいですね。

チュウヒが飛んだ・・・浮島湿原

タカの渡りも終わり越冬組のチュウヒもそろそろ見頃かなと思い浮島湿原に出かけました。

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到着してすぐに葦原から飛び出してまったり状態になりました。

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相変わらず遠いですが、普通のチュウヒですが確認出来たのでひと安心。しばらくまったりしていたのですが、飛び出しました。遠くを悠々と飛んで行きます。

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そして何気に枝に止まろうとした瞬間を・・・

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かかとに毛がもこもこ生えているんですね。結構あったかそうですね。そんなこんなしている内に二羽いることに気がつきました。虹彩は両方暗褐色に見えるのでメスなのでしょうか。

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あまり近くに寄ってくれませんがそれでも元気に飛び回っていればそれで良しとします。と言いつつ、ちょっとだけ近くに寄ってくれました。

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あまり明るくないので画質的にはかなり厳しいですが、まあ、これからですね。

で、ちょっと不思議な構図・・・

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なんか妙な絵ですが、ちょっと面白かったので載せてきました。

これから寒くなると観察や撮影は辛くなりますが、今年こそは少し通いたいと思います。ねぐら入りも見たいしハイチュウも撮りたいですしね。そうそう、葦原から飛び出していった灰色のチュウヒらしきものをスコープで確認したのですが、撮影は出来ませんでした。次回に期待ですね。

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タカの渡り・・・伊良湖岬 2016 Part2

翌日2日は天気予報では晴れ間がでるはずでした。しかし・・・

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群れていてもこの有様。距離はとんでもなく遠い訳ではないのですが、どうにもなりません。かなりの湿気模様でこの後殆ど晴れることはありませんでした。

そんな中サシバのメスの幼鳥がかなり近くまで来ました。

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少し距離が離れると霞んでしまいます。

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少し時間が経って別個体だと思いますが、やはり幼鳥が近くまで来たのですが、この時間になるともうどうにもならないと言った感じでした。

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これくらいの距離ならもう少しキリッと写るはずなんですが、ご覧の通りの有様。そしてこんな天気でも渡って行くのかと言う感じなんですが、どうもこの付近だけかなり靄がかかっているようなんですね。山なら陽が上がって気温が上がれば靄は大概晴れますが、どうもここは海が直近にありますので、それが靄の供給源となっていつまで経っても晴れない、そんな感じがしました。そして南西の暖かい風がその供給の役割をしているのかなとも思いました。

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何せ、ホテルの端の方が霞んでい見える始末です。太陽が照っているのが分かると思いますが、殆ど遮光してしまっています。

少しましな時間帯もあるにはありましたが、三日間殆どこんな状態でした。そんな中この悪天を物ともせず、凄い勢いで飛んで行くチゴハヤブサが少しサービスをしてくれました。

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この頃になると少し気がついたことがありました。この時点では確認出来なかったのですが、去年との風向きの違いを知る手がかりがあることをです。伊良湖ビューホテルに行って撮影をした方はご存じだと思いますが、風力発電の発電機が見えます。その羽の方向をみれば風向きが分かります。

今回の遠征では向かって右側に羽が向いていました。そしてこれは去年撮ったものですが、向かって左を向いています。

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地図でみれば分かりますが、右向けば南西、左向けば北東くらいの風の向きのようです。つまり右を向いていれば暖かい南風がたっぷりと湿気を含んで吹いてくる、こんな構図になるわけです。そうすると、どちらかと言えば恋路ヶ浜の方に飛んで行くような感じになるのでしょうか。ですから、恋路ヶ浜で観測して920も飛んでいるのにホテルの崖側からはその十分の一も見えなかったのかもしれません。いや、飛んではいても靄に邪魔され見えなかった個体も沢山あったのかもしれません。どうもこのような天候の時は浜側から観察した方が良いような気がしました。

もっともこのような天候で観察が主体なら数が出れば救いがあるかもしれませんが、撮影はどちらで撮っても厳しかったでしょう。自然相手のことですから、思い通りにならないのは慣れていますが、それでもここまで来て三日間この天候だったのは辛かったですね(苦笑

まあ、救いの一つだったのは、エゾビタキが撮れたことでしょうか。

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伊良湖岬のような地理的な条件はワタリにとって都合の良い部分も多々あると思いますが、海が近いが故の厳しいコンディションもあるのかと思いました。いずれにしてもワタリは山を越え海を渡るものです。人間の都合よりも渡って行く鳥たちの方が自然に対して厳しい対応を迫られているはずです。このような視界の悪いときでも渡っていく個体も多々あると言うことは、かなり切羽詰まった状態であるようにも思います。

そういえば、ワタリではまず聞くことの無かったサシバの鳴き声を二度ほど聞きました。当然視界の悪い状態の中です。集団性の強いと思われるサシバはこのような時に鳴き声を頼りに飛んで行くのでしょうか。勿論、理由は管理人には分かりませんが、妙に切なく聞こえました。

そして天候が今年のように不順だど、ワタリはかなり厳しいものになるとは思いますが、ともかく無事に渡ってくれることを願います。

タカの渡り・・・伊良湖岬 2016 Part1

正直、伊良湖岬編はあまり書きたくなかったです。それくらい苦戦しました。観察にしても撮影にしてもですが、昨年と比べると雲泥の差でした。

と、言い訳を先にしときまして、白樺峠から帰ったのが9月27日の火曜日。そして水、木、金と仕事をして土曜日に伊良湖岬に向かいました。9月25日からの白樺峠行きは当初は予定していませんでしたから、中々のワタリ三昧になってしまいました。伊良湖岬の予定を少し変更したり、休みを取り直したりしてかなりバタバタしましたが、行くなら、「今でしょ」みたいなノリになりました。

そうして苦労の末行った伊良湖岬ですが・・・雨の東名高速を西へ進みますが、ともかく凄い大雨。昨年も台風に遭いましたが、むしろ台風一過のおかげでかなり堪能出来たのですが、今回の天候不順はそんな甘くはありません。

それでも伊良湖岬の恋路ヶ浜に到着。地面は濡れていますが雨は辛うじて上がっていました。

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10月1日土曜日、8時45分。天気に恵まれれば、この時期、土曜日の朝でこれほど車が閑散としている訳がありません。それだけワタリウォッチャーも期待していない訳です。

が、しかし、世の中皮肉なもので、この日の伊良湖岬は曇天模様にも関わらず、944のワタリがあったのです。当然、今季最高です。ならば管理人達もさぞ堪能したと思われるでしょうが・・・

結構なタカ柱が浜ではあがりました。二回ほどですが、短い間にそれを見ることが出来ました。
まあ、これは動画で見てもらった方が感じが分かるでしょう。

ここまでは良かった。そうここまでは・・・

そしてこの浜の混み具合なら伊良湖ビューホテルの方も大して混んでいないだろうと思い、そちらに移動することになりました。この天候ならホテルの崖側の駐車場の方がいいだろうと判断したからです。勿論、今日明日は泊まる予定ですから当然そのように考えます。

ホテルに着くと崖側は一杯に車が駐まっていましが、通常の宿泊客と思われる車もあり適当なところに三脚を設置。程なくしてスペースが空いたので車を移動。場所の確保も比較的スムーズに行われ後は飛ぶのを待つだけみたいな体勢になりました。

ここで余談になりますが・・・

昨年、シーズンたけなわの時期に宿泊客以外の人達が大挙押し寄せ混乱を招きました。今年は随分と抑制が効いているなと思ったら、夜中はゲートを閉めているそうです。そして監視カメラがあり、どうしても夜中に入る車両はゲートにあるインターホンでフロントを呼び出してゲートを開けてもらうシステムになったそうです。毎日そうなのか、土日だけなのかは知りませんが、夜中に宿泊客以外で撮影目的で立ち入ることは出来なくなっているようです。

まあ、日中は普通に出入り出来ますから、その気になれば宿泊客以外でも入り込むことは出来るでしょうが、そのような人はあまり見当たりませんでした。そして、フロントで朝でもチェックインすれば駐車許可証みたいなものを出してくれます。それをフロントガラスのところに置きます。宿泊客でワタリ目当ての人全てが許可証のことまで知っているかと言えば、そうでないような気もしましたが、概ね、守られているようです。

閑話休題

ワタリの集団は少しはいたのですが・・・

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そして霞か靄か、その中を渡って行く個体もありました。

その中のサシバ。単独です。

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そしてハチクマ。これも単独です。

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ともかく視界が悪いですね。少し距離があるとどうにもなりません。

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ただ、驚いたことにこの日はサシバが920渡っているのです。視界が悪いのでホテル側からは見えないのもあったでしょうし、何よりも風向きが悪かったようです・・・続く。

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part9 ハリオアマツバメも渡った

最終日です。昨日は雨の乗鞍、畳平まで行って来ました。そして本日は管理人達が訪れたなかで一番良い天気に恵まれました。いやぁ、これで一昨日を超えることがあったら出来すぎだなんて思っていたのですが・・・

結論から先に書きますとサシバは169、ハチクマは64。出の渋さは先の15日からの遠征といい勝負と言った感じです。ですが、晴天に恵まれましたので、数少ないシャッターチャンスをモノにした方もいたと思います。管理人達は昼で撤収しましたが、その頃にはかなり近くを飛んで行くハチクマの個体もありましたので、写真的には良かった人もいるはずです。

管理人はと言うと・・・一昨日の余韻も昨日の乗鞍行きで少し薄れた感じですが、何処か気が抜けた感じです。まあ、疲れたと言った方が正解かもしれません(笑

そんな中、ちょっとしたお土産が撮れました。

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ハリオアマツバメです。今回の遠征で何回か集団で渡って行ったと思いますが、わっと来てわっと去って行く。そんな感じで中々シャッターを切る間を与えてくれませんでしたが、今回は単独ですが、なんとか撮ることが出来ました。

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中々目の入ったものが撮れませんが、辛うじて入った物がありました。

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本当に辛うじて入った程度ですが、管理人の腕からすればこれはこれで大健闘だと思います。天候も良く青空が背景になって陽が差してくれたのも幸いしたようです。管理人の腕ではこれ以上距離が近いと無理だと思いますが、懲りずに挑戦してみたいですね。

あとワタリの最中のエゾビタキにも逢いました。

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サシバやハチクマ写真はもういいかなと思いながら、近くに来るとシャッターを切ってしまいました。

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サシバの成鳥、メスですね。まあ、まあ、近いですか。それに青空バックで羽の色がそこそこ綺麗に出ているようです。

そしてツミも渡って行きます。成鳥のメスでしょうか。

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そして管理人達の白樺峠のタカのワタリはこれにしめてもらいましょう。ハチクマ、幼鳥、オスです。

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今回の白樺峠は合計で五泊七日の行程になりました。そのうち雨で二日はつぶれましたから、五回峠に登ったことになります。その五日間のワタリの合計はサシバが4492、ハチクマが1112となりました。勿論全てのタカと遭遇した訳ではなくおそらく三分の一程度しか見送ってないと思いますが、その中のどれほどのタカと来年遭遇できるかを楽しみにして白樺峠を後にしました。

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