白樺峠 Part2 ルート編

松本インターから白樺峠に向かうルートは二通りです。あえて管理人が適当な名付けをすると奈川ルートと乗鞍ルート。どちらもかつての乗鞍スーパー林道を通ることになります。

松本インターを降りると国道158号線に出ます。これを上高地・高山方面に向かいます。新島々を過ぎいくつかのトンネルをくぐると国道158号線と県道28号線の分岐があります。入山トンネル内で分岐するのですが、左に行けば木祖・奈川、右に行けば高山・上高地となります。

走ると分かりますが、大抵の車は高山・上高地方面に向かいます。どちらからでも白樺峠にアプローチ出来ます。距離は奈川ルートが短いですが、山道は狭いです。ただし交通量はこちらは少なく特に大型車両は殆ど通りません。片や上高地方面に向かっては交通量が多く、大型のバスや貨物もかなり通ります。但し、乗鞍から白樺峠に至る山道はこちらの方が楽でしょう。

管理人は夜は殆ど奈川ルートを通りました。大型車両が通らず、ライトを点灯するので山道でのすれ違いはまあまあ楽だからです。帰りは奈川ルートと乗鞍ルートは半々位でした。日中の全体的な走りやすさは乗鞍ルートの方がいいかもしれませんが、先に書きましたが、大型車両もかなり通ります。また土日祭日は普通車もかなり多くなります。最終的には入山から先は国道158号線になります。ここから松本まで29キロほどです。

松本インターからおよそ一時間程度ですが、曜日、時間帯によって当然違いが出てきます。

あと宿をどこに取るかの問題も少し書きますが、奈川ルート沿いは基本的には温泉旅館になります。件数もあまりありません。乗鞍の方が宿を選ぶとしたら選択肢は多いです。管理人は次回は乗鞍辺りに宿を取ろうかなと思っています。松本辺りに宿を取ると、買い物や食事は便利なのですが、通うのが結構大変でした。

他の撮影場所と同様に土日祝祭日は場所取りのためかかなり早くから人が出てきます。但し、相当な人出でも車が駐めれなかったり、峠の上で観察・撮影場所が確保出来ないことはないと思います。23日はおよそ300名ほどの人出だったようですが、これくらいなら場所の善し悪しはあるにしてもなんとか収まっていたようです。ただしピーク時には500名程度になることもあるそうで、駐車スペースは少し歩けばなんとかなると思うのですが、峠の上はかなりの混雑になると思います。

峠下から峠に登るルートも二つあります。樺池側とトイレの設置されている側です。樺池側からは管理車両が通れるようになっていますので道幅は広く距離は短いですが、坂道が直線的で急です。もうひとつの方は人専用で道幅は狭く距離も少し長めですが、その分傾斜はいくらか緩やかです。

白樺峠に登る人、特に撮影者の場合かなり重い機材を担ぎ込む人も多いでしょうから、どちらがいいかは一概に言えませんが、管理人的には上りは人専用で下りは樺池ルートが多かったです。

特に機材を担いで登る年配者は普段よりゆっくりとしたベースを心がけた方がいいでしょう。ここは標高が1700メートルあるそうで平地に比べると空気が薄いのです。管理人も通常のペースで登っていったら息が切れました。行程時間は案内板には20分と書かれていますので、大した距離ではないし挫折することも無いとは思いますが、年配の方はのんびりといかれた方が吉でしょう。

トイレですが、峠下に公共らしきものが設置されています。また峠の上にも一日(一回ではない)100円のチップ制のトイレが二個設置されています。そちらの心配はまあまあしないでいいでしょう。

以前は特に禁煙ということは無かったようですが、現在はあえて喫煙場所を設定しているのでそれを利用するべきでしょう。灰皿はありません。吸い殻を含めてゴミの持ち帰りは当然ですね。

峠上には観察関係のグッズの売店がありますが、飲食関係の売店は一切ありません。勿論、飲料の自動販売機も峠にはありません。峠に入る前の奈川か乗鞍あたりなら夜でも自販機くらいならあると思いますが、基本的には現地調達は不可だと思った方が無難です。

松本インターから白樺峠に向かった場合、何軒かコンビニはありますが、最後のコンビニ(セブンイレブン)は新島々駅手前にあるセブンイレブン波田赤松店になります。この先コンビニは無いのでご注意を。但し、この店が来年のシーズンまであるか分かりませんし、逆にこの先に新店舗が出来るかもしれません。インターを降りて最寄りのコンビニで買い物を済ませるのも安全策の一つかもしれません。

今回は写真も無く文章ばかりですが、自分的には来年に向けての備忘録のつもりで書きました。ちなみにいい加減なことを書いたつもりはありませんが、個人的な知見を元に書いていますのであくまでも参考程度の情報とご理解下さい。

白樺峠 Part1

今秋のタカのワタリは白樺峠に行くことに決めていました。五月の下旬に下見にも行きましたし、数年越しの念願なので今年はなんとしてもの意気込みがかなり高かったのです。それで当初は九月の十八日から二十日の予定を組んでいました。つまり会社にも早々に有休を申請していました。ただし、宿は不確定要素を考慮し、なおかつ平日の予定なのでギリギリまで手配はしないつもりでした。実はこれが仇になってしまったのですが・・・

天気予報、それも週間予報によれば予定したあたりの天候は雨でした。ここは思案のしどころと悩みました。宿の手配はしていないので会社の方がクリアできれば変更出来るなと心が動きました。そして、予報を信じて有休の変更を二十三日が祝日なので二十四日としました。そしてその結果は・・・

まあ、後悔先に立たず、あたり万馬券を逃したような気分で二十三日の日を待ちました。現地で聞くところによると特に二十日は五年、十年に一度の当たり日だったようです。当日は峠の上を大挙してサシバが渡っていったとか。群れが過ぎ去った後に観察者・撮影者から拍手まで起きたそうです。

現地でのエピソードを知る由もなく、十八日から二十二日までの間、不埒にも「飛ぶな、飛ぶな」と念じてしまいました。その願いも空しくといったらなんですが、速報のページを開くのがとても苦痛ではありました。

なんて、くどくどとつまらない前振りをしてしまいましたが、数年に一度の当たり日を逃しても白樺峠はいいところでした。やはりタカのワタリを観察するならここは日本の中でも有数のポイントなんだろうなと思います。いきなり最高を味わえなかったことは、逆に言えば次がとても楽しみになるなと、正直負け惜しみ無しで思いました。かなり厳しい状態でもそれなりに堪能出来たのですから、極端な悪天候でもなければこの時期ならそれなりに満喫できるのではないでしょうか。

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一説によるとどうも九月二十三日には飛ばない日の特異日だとか現地では囁く人もいました。なるほど後でよくよく調べてみるとまるで根拠が無いわけでもないと思いました。そうは言っても来てしまった以上はそんなことを気にしても始まらないですね。朝方峠に登ったときは眼下に雲海でしたが、それもすっきりと晴れ、青空が広がりました。それで最初の一羽(ハチクマ)なのですが、これが超接近状態で八時頃突然現れました。おそらく百人を軽く超すカメラマンの中でこれを撮れた人は誰もいなかったのではないかと思うくらいでした。実際、管理人の周りの人は為す術も無くと言った態でした。

そんな訳でおそらく写真的にモノに出来た最初の一羽は8時22分頃、目の前の山から旋回しながら上がってきたハチクマだったと思います。ビデオを回しながら片手間に管理人も写真を撮りましたが、出来の善し悪しは別にしてこれが白樺峠の記念すべき一枚となりました。

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後でサイトを見ると総数で125羽ですから、シーズン中の白樺峠としては少ないでしょうが、地元ですと三桁飛ぶことは希なので、次から次という感じで飛んで来ました。

当日はサシバ72、ハチクマ32、ノスリ3、ツミ15となっていますが、ハチクマ、ツミがよく飛ぶなと言った感じでした。

それで最初に撮ったサシバ。

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サシバは比較的群れてワタルので単独傾向の強いハチクマやツミに比べると回数の印象が少ないのでしょうね。

三番瀬

久々の三番瀬です。まあ、暑いとちょっと出かける気にはならないのですが、少し涼しくなってきたので出張ってみました。秋の渡りが始まっていますからね。

到着した時は潮は上げいっぱい。これから引いていきますから、徐々に餌を啄みにくるでしょう。

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先陣を切って浜に来たのがオバシギ三羽。

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同じ頃、単独でトーネン。まあ、ここはさらりと小さくバックショットだけでいいやと思い軽く流して撮りました。

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ところが後でこれがヨロネン(ヨーロッパトーネン)と判明。もうちょっと真面目に撮れば良かったと後悔しましたが、後の祭り。まあ、次回に期待。

潮が引くほどに数が集まってきました。

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ミユビシギ、トウネン、メダイチドリ、ダイゼン、ソリハシシギ、キアシシギ、オオソリハシシギ、アジサシ、コアジサシ、一羽だけどキョウジョシギもいました。まあ、このあたりは常連組と言ったところで特に目立ったものはいなかったようです。

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これも後で知ったのですが、どうやらエリマキシギが出ていたようなのですが、残念ながら確認出来ませんでした。まあ、シギチですから、紛れていると管理人などはよく見落とします。修行がまだまだ足りないといったところですね。

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そろそろ鷹の渡りも始まりますが、秋の三番瀬も気になるところです。

サンコウチョウの森 2014 Part9 ビデオ編

サンコウチョウの森 2014 はPart9にて終わりになりそうです。残念ながら雛の巣立ちは見れませんでしたが、求愛、交尾といった滅多に拝めないことに遭遇しましたから、これにて良しとします。

来年も通うつもりですから、撮り足りないシーンはあるものの、今年のまとめとしての区切りをつけるためにいままでアップしたものを単純につなげるだけでの総集編でも作ろうかと思っているのですが、どうしたものかと思案中です。

季節外れの恋? サンコウチョウの森 2014 Part9

サンコウチョウの森のシーズンもそろそろ終盤。あとは巣立った雛が見られるかどうかと言うことにかかってきました。そんなわけで一週間ぶりのサンコウチョウの森へ。

先週と同じ場所にたどり着くと・・・誰もいません。なんとなくいやな予感がしました。それでさっそく巣を観察すると・・・

どうも、もぬけの殻といった感じです。しばらくたっても親鳥も来ません。確か先週の日曜日の段階では孵ってから五日目程度とのことでしたから、巣立ちには少々早い気もします。約一時間ばかり観察を続けましたが、まったく気配なし。一度親鳥が見えましたが、素通り。こりゃ、先々週の再現か、もしくはカラスにでも雛が連れ去られたのかと思いかなり落胆したのですが・・・

後からきた方に聞くと、どうやら18日に巣立ったとか。巣立って三日たっていますから、このあたりには気配がないのも仕方がないのか。しばらくするとさえずりが聞こえてきました。どうやらこの周りにいるようですが、姿は見えません。

そんなこんなしているうちに、巣立ち雛を拝むのは今年は無理なのかなと思い、どうやら無事に巣立ったようだし、また来年があるさと気を取り直して撤収することにしました。

撤収の途中、「雛が飛び回っているわよ」と、ご近所に住んでいるSさんに教えられ、撤収を一時中断することになりました。思えばこれが運と言うやつなのでしょうか。

Sさんが奥に行かれた後、しばらくすると先の場所で一緒に撮影していた二人の方がやはりSさんから情報を聞いたのでしょう、こちらに合流してきました。

結構、さえずりが聞こえます。サンコウチョウの姿も少々みかけます。そんなこんなして時間が結構経っていったのですが。

しばらくするといきなりこんな光景が目に飛び込んできました。

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え、なんで雄と雌がならんでいるんだ。少々頭が混乱します。

すると・・・

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これって求愛だろ・・・しかもこんな明るい場所で・・・嘘だろ・・・って感じです。

更には、子供にはちょっと見せられない写真も撮りました。ちっとばかりリアルなのでここには載せらないのは残念ですが(苦笑

まあ、時間にして二三分の出来事だったのでしょうか。求愛、交尾が終わってサンコウチョウがいなくなった後は、この季節外れの恋の行方が気になりました。ひょっとして営巣をまた始める気なのかどうか。もしそうなら、時期的には相当な無理があるのではないかとの懸念など、いろいろな思いが頭の中を巡ります。

いずれにしても、まだまだやる気満々といった風情のサンコウチョウでした。雛は確認できませんでしたが、まあ、とんでもない場面に遭遇してしまった感じです。これは明らかに運ですね。あの時、Sさんに会わなければ、こんな僥倖もなかった訳です。まあ、人生なんてこなんものかもしれないかなと思いつつ、さてさて、Part10があるかどうか、思案中の管理人であります。

ちなみに、一眼レフで時間にして四十秒程度になりますが、貴重な求愛のシーンを撮っています。これは全編ノーカットで公開しますから、こちらを乞うご期待と言ったところでしょうか。