白樺峠 Part1

今秋のタカのワタリは白樺峠に行くことに決めていました。五月の下旬に下見にも行きましたし、数年越しの念願なので今年はなんとしてもの意気込みがかなり高かったのです。それで当初は九月の十八日から二十日の予定を組んでいました。つまり会社にも早々に有休を申請していました。ただし、宿は不確定要素を考慮し、なおかつ平日の予定なのでギリギリまで手配はしないつもりでした。実はこれが仇になってしまったのですが・・・

天気予報、それも週間予報によれば予定したあたりの天候は雨でした。ここは思案のしどころと悩みました。宿の手配はしていないので会社の方がクリアできれば変更出来るなと心が動きました。そして、予報を信じて有休の変更を二十三日が祝日なので二十四日としました。そしてその結果は・・・

まあ、後悔先に立たず、あたり万馬券を逃したような気分で二十三日の日を待ちました。現地で聞くところによると特に二十日は五年、十年に一度の当たり日だったようです。当日は峠の上を大挙してサシバが渡っていったとか。群れが過ぎ去った後に観察者・撮影者から拍手まで起きたそうです。

現地でのエピソードを知る由もなく、十八日から二十二日までの間、不埒にも「飛ぶな、飛ぶな」と念じてしまいました。その願いも空しくといったらなんですが、速報のページを開くのがとても苦痛ではありました。

なんて、くどくどとつまらない前振りをしてしまいましたが、数年に一度の当たり日を逃しても白樺峠はいいところでした。やはりタカのワタリを観察するならここは日本の中でも有数のポイントなんだろうなと思います。いきなり最高を味わえなかったことは、逆に言えば次がとても楽しみになるなと、正直負け惜しみ無しで思いました。かなり厳しい状態でもそれなりに堪能出来たのですから、極端な悪天候でもなければこの時期ならそれなりに満喫できるのではないでしょうか。

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一説によるとどうも九月二十三日には飛ばない日の特異日だとか現地では囁く人もいました。なるほど後でよくよく調べてみるとまるで根拠が無いわけでもないと思いました。そうは言っても来てしまった以上はそんなことを気にしても始まらないですね。朝方峠に登ったときは眼下に雲海でしたが、それもすっきりと晴れ、青空が広がりました。それで最初の一羽(ハチクマ)なのですが、これが超接近状態で八時頃突然現れました。おそらく百人を軽く超すカメラマンの中でこれを撮れた人は誰もいなかったのではないかと思うくらいでした。実際、管理人の周りの人は為す術も無くと言った態でした。

そんな訳でおそらく写真的にモノに出来た最初の一羽は8時22分頃、目の前の山から旋回しながら上がってきたハチクマだったと思います。ビデオを回しながら片手間に管理人も写真を撮りましたが、出来の善し悪しは別にしてこれが白樺峠の記念すべき一枚となりました。

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後でサイトを見ると総数で125羽ですから、シーズン中の白樺峠としては少ないでしょうが、地元ですと三桁飛ぶことは希なので、次から次という感じで飛んで来ました。

当日はサシバ72、ハチクマ32、ノスリ3、ツミ15となっていますが、ハチクマ、ツミがよく飛ぶなと言った感じでした。

それで最初に撮ったサシバ。

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サシバは比較的群れてワタルので単独傾向の強いハチクマやツミに比べると回数の印象が少ないのでしょうね。

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