春近し・・・野焼きごとの暖かさ Part1

春は野焼きのシーズンでもあるようです。ネットで調べると色々な場所で野焼きが行われていることが知れます。

実は昨年渡良瀬遊水地に行ったときに来年の三月には野焼きをやるんですよと言う話を聞きました。そしてその後も何回かチュウヒやハイイロチュウヒを見に行ったりしました。ともかく、野原を覆う背の高い葦原が広々としている遊水地ですから、冬中この風景を眺めることになるわけです。

(2016.12.03)

この広大な葦原の存在があるからチュウヒ達も越冬しに来るのでしょう。管理人達が良く行くもう一つの葦原が浮島湿原ですが面積は遙かに遊水地の方が広いと思います。

そして、いろいろな要因がありますが、毎年春、3月に遊水地は野焼きを行うそうです。野鳥云々は置いて、一度くらいは見てみたいものだと言うことになり、見に行くことにしました。

敢行日は3月18日土曜日。開始は午前8時30分。自宅を5時頃出発。板倉のセブンイレブンに到着したのが、6時55分。ここまでくれば目と鼻の先と少しばかり買い物と用足しをして、北エントランスに向かいました。当然なんでしょうか、北エントランスには警備員が配置され、中には入れません。道路側にあるエントランスの駐車場も関係車両のみのようです。少し行き過ぎると、道路下右側の田んぼ道にかなり車が停まっているのが見えたので、とりあえずそこに駐車。そこから北エントランスまでは歩けばほんの数分。

機材を持ってエントランスの築堤に来てみると、結構な人だかりです。

地元の人にとっては春の風物詩の一つになっているのでしょう。管理人達のような県外者がどれくらいいるかは定かではありませんが、県外ナンバーも結構停まっていたように思います。

野焼き前の朝の風景です。ミラーレス一眼のパノラマ撮影の機能を使うとこんな時には便利です。通常の広角レンズを使ったらとてもじゃないけどここまでは広範囲には撮れません。

さて、開始は8時30となっていましたが、8時10分ころに最初の煙が上がりました。

どうやら野焼き開始のようです。

・・・続く

春近し・・・ビロードキンクロのいる風景

まだ春のワタリには少し早いですが、海浜周りです。それに今季は猛禽ばかり追いかけて三番瀬のビロキンの姿を未だ見ていません。これを見ないと冬だと言う実感が今ひとつ。なんて、少し大げさですが、冬か春か微妙な時期ですが、久しぶりに三番瀬に出かけました。

まあ、これといった珍しいものはいませんが、いつもの風景です。

ビロキンですが、まだいてくれました。

相変わらずスズガモの群れの中でまったりしています。全く見付けにくいカモですね(笑

あの三白眼のようなトレードマークはいつみてもユーモラスです。

律儀なカモのようで、十年近くここで越冬しているとか。義理堅いのか単に惚けているのかは分かりません。ですが、冬に数多く来る他のカモたちに比べ、たった一羽の越冬ですが、存在感はあります。まあ、冬の風物詩のひとつになっています。

風物詩と言えば、ハマシギもでしょうか。長閑な日和は特に合います。

ユリカモメもまだいます。今季は若鳥がどれくらい来たのでしょうか。旅立ちの日もだんだん近くなってきました。

シロチドリのようです。数は少ないですが、姿を見せてくれました。

これも三番瀬ではおなじみ、ミヤコドリ。今日は遠くにいて近くに来てくれませんでした。でも数はかなりいますね。

冬の三番瀬もそろそろ終わり。これからワタリが始まるといくらか騒がしくなってくるでしょう。海浜公園の工事もありますので、少し不便なとこもありますが、もう少しで工事も終わるでしょう。

三番瀬は、いつまでも変わらずに鳥たちを受け入れて欲しいものです。

今日も朝も早くから・・・浮島湿原

懲りないヤツとか言われることがありますが、人間一度や二度の失敗にめげていたらやってやれません。懲りない管理人達は先週に引き続き、浮島湿原に向かって深夜3時半に起床。しかも今回は宿までとっています。先週より若干早めになったのは日の出の時刻が早くなったからです。と言うことはこれで塒入りまで付き合えば、さらに長い一日ということになります。まだ懲りていない証拠ですね(笑

今回は夜明けのシーンを動画でも撮ろうと思い立ち、若干機材が多くなりました。あの朝の感じは動画の方がより伝わるのではないかと思ったからです。ただ、こういったシーンはあまり動きがありませんので、面白味に欠けると言えば欠けます。どう編集するかは考え中です。

さて、朝一の飛翔は午前5時47分。先週の日曜日よりも4分ほど早くなっていました。三週連続して通った感触からすると天候の差により未明時の明るさは若干差があるかと思いますが、日の出が早くなればおおよそ塒立ちも早くなるようです。当たり前ですが真っ暗では餌が見えませんから、日の出の時刻に応じてということになるのでしょう。

写真としてはご覧のとおりです。管理人カメラはEOS 7DMark2 なので高感度にはあまり強くありません。それでISO6400ですからこんなもんでしょう。シャッタースピードは1/320ですから、いくら三脚を使ってもかなり厳しいと言わざる得ません。まあ、この時間帯は撮るより観察ですね。

ハイイロチュウヒも確認できた一羽目が5時57分に飛翔。暗くてよく見えず正面からは合わせられませんでした。これも証拠写真ですが、背景の茜色が綺麗です。なんかこれをうまく取り入れて綺麗に撮れればいいのでしょうが、今後の課題です。

三々五々といった感じで朝の塒立ちは粛々と進んでいきます。約20分ほどでしょうか。塒立ちが終わると静寂な葦原が妙に広々と感じます。

あとは忘れたころにここを狩り場にしているチュウヒ達が飛び回ります。これはハイイロチュウヒの幼鳥なのでしょうか。虹彩が黄色ではないですから、成鳥ではないと思われます。雌雄はちょっとこの段階では管理人では分かりかねます。

幼鳥の雄なら次のシーズンは綺麗な灰色になって戻ってくれるのでしょうか。それが気がかりですね。今季は二羽のオスを確認していますから、それがもう一羽増えたらと期待します。

さて、なんやかんやしているうちに塒入りの時間になりました。太陽がまだこれだけ出ていても17時31分です。

日が長くなりました。春本番までもう一息と言ったところでしょうか。が、夕焼けの空は綺麗なのですが、どうも本日の塒入りは不調のようです。チュウヒが不調と言うわけで無く、管理人達の運が不調ということなんでしょうね。今日は入りのルートと時間帯が合いません。要するに撮影可能な時間に帰還してくれなかったということですね。まあ、こればっかりはどうにもなりません。

思うのですが、猛禽の塒立ち、塒入りを観察するならもっと冬至に近い時期がいいと思います。3月になると日が延びるのは結構ですが、塒入り、塒立ちを見る方としては一日が長くてかないませんね。まああくまでも管理人の個人的な思いですが。次のシーズンは11月から2月位にもっと集中して観察・撮影に来たいですね。おそらくこれで今シーズンの浮島湿原のチュウヒは最後の観察になると思いながら、宿へと撤収となりました。

浮島湿原で一番長い日・・・Part3

湿原の周りを一回りして13時30分頃湿原の駐車場に戻ってきました。塒入り目当ての人はまだあまり来ていないようです。この時間でもたまに思い出したようにチュウヒが葦原の上を舞います。運が良ければ結構近くに来てくれますが、あまり期待は出来ません。特にハイイロチュウヒこの時間帯は見かけることがないようです。

さて、16時少し前。塒入りかどうか微妙な時間ですが、ちらほらと思わぬ方向からチュウヒが現れてきます。

どうやらご帰還のようですが、まっすぐには塒には入らないようです。しばらくはカラスと睨めっこ。

その少し後にこれもご帰還らしいのが一羽。結構時間帯にばらつきがあるのかなと感じました。

ハイイロチュウヒもこれくらいの時間帯に出てくれればいいのになぁと思いましたが、大概、真打ちは最後というのが相場ですから、どうなるでしょうか。さらに待っていると二羽同時に現れました。

手前はハイイロチュウヒのメスのようです。メスは日中でも見かけることがあります。越冬中ですから、番とかそういうことはないのでしょうが、よく飛び回ってくれるメスがいるようです。

なんやかんやで結構帰還してくるのですが、肝心のハイイロチュウヒのオスが見えません。朝は二羽確認していますから、二の姿が拝めると期待しているのですが。そして最初の塒入りから一時間以上、日の入りにかなり近づいてきた17時10分過ぎに、後ろの葦原から一羽目が突然に現れました。管理人達も背後を気をつけていたのですが、連れ合いが最初に発見したようです。「来てるよ~」の声で皆が一斉に振り向きます。

管理人もある程度予期はしていたのですが、やはりかなり唐突な印象でした。ファインダーに突然現れた飛翔を収めるのは結構やっかいです。先日のコミミズクもそうですが、こんな時は望遠レンズの焦点距離が仇になることもあります。やや、フォーカスインさせるのに手間取ってしまい、正面からは撮りはぐれてしまいました。

それでもさんざん待ったハイイロチュウヒです。ともかくここではシャッターを切りまくる。

ハイイロチュウヒの葦原での飛翔高度は普通のチュウヒより低いと言われます。このまま、塒に入ってしまったらとちょっと心配がよぎります。

それでもなんとか観察できる明るさでしょうか。その美しい後ろ姿を追っかけながら、戻って来いよと心の中では絶叫状態。

あ、行ってしまう、入ってしまう、悲鳴に近いモノがあります。なんとか、なんとか、高度をあげて一回り、いや、半周でもいいからして顔をこちらに向けてくれ~・・・

しかし、その願いもむなしく、塒に真一文字に入ってしまいました。

出現から一分程度でしょうか。そしてファーストショットから僅か33秒の出来事でした。そう言えば渡良瀬遊水地でも最初に塒入りをしたハイイロチュウヒはこんな感じですぐに塒に入ってしまいしまた。あのときは背の高い葦原がどうしようもなかったのですが、それに比べれば今回は初めての試みとしては「まあまあ」だったのかと思いました。

さて、この後メスのハイイロチュウヒが帰還。そしてようやく最後の最後にもう一羽のハイイロチュウヒのオスが他の観察者の方によれば帰還の模様。真打ちは最後と言っても、本当に最後とは。しかも、かなりの人が撤収の最中でした。管理人も最後の帰還は暗くて写真どころか姿を見ることが出来ませんでした。時刻は17時35分位だったのでしょうか。

もう真っ暗ですね。これから横浜に帰ると思うと少々気が重いですが、それでもなんとかハイイロチュウヒを今日も見ることが出来たので良しとして、撤収と相成りました。

・・・終わり

浮島湿原で一番長い日・・・Part2

近くの蓮田を回っているといきなりセイタカシギとコブハクチョウに出会いました。

ここらあたりで留鳥として生息しているのかどうかは管理人には判別出来ませんが、蓮田があることが影響しているのだろうと思いました。

セイタカシギは葛西臨海公園などで良く見かけるのであまり有り難みは感じませんが、やたらと観察できる鳥ではないはずですよね。コブハクチョウは飼育されたものや、その子孫が野生化したものが大半らしいですから、本来的な意味で野鳥と言っていいかどうか分かりませんが、確か手賀沼で見かけた以来だったような気がします。この近辺は野鳥の生息環境としては恵まれているのかもしれませんね。

田んぼでおなじみのタゲリもいました。

そういえば、このあたりでツクシガモが出ているという話をウォッチャーの人から聞きました。今日は見ることが出来ませんでしたが、水が豊富なこのあたりにいても不思議はないですね。

浮島湿原以外にもちょっとした葦原があります。西ノ洲なんかもそうですが、もう少し内陸にもあったりします。耕作地が周りを囲んでいますから、餌場としては十分な環境にあるように思います。(普通の)チュウヒが飛んでいるのを見かけることが出来ます。ただし、よほど運良く遭遇しないと写真は難しいのかなと思いました。何せ広いですからね。

さて、適当に回って時間つぶしをして食料を買い込んで浮島湿原に戻ってきたのは丁度昼。朝が早いので一日が長いですね。思い出したようにチュウヒが葦原の上を飛び回っていますが、まあ、夕方に備えてまったりタイムです。おそらくは塒入りは夕刻、日の入りくらいまでかかると思われますので、ここを出るのは17時30分過ぎにはなると思います。

・・・続く