動きが少ないなぁ・・・サシバが里山にやって来た Part4 & Part 5 & Part6

4月21日、28日、30日とサシバがやって来た里山に出張りました。

どうやら安定期に入ったようで動きが少ないです。写真的にも今ひとつです。

安定期とは勝手に管理人が思っただけの話なのですが、理由は以下の通りです。

3月31~4月1日あたりに出張った時はかなり頻繁に色々な個体を見ることが出来ました。これはワタリの直後で捕食を頻繁に行っていた為だと思うのです。長旅の後ですが体は結構ガレていたはずです。これでは繁殖に耐えることは出来ないでしょう。ですから餌獲りが活発になる。つまり頻繁に電柱に止まって餌を探しては飛び出して捕食していたのです。だからやたら見るわけです。

ですがワタリから3週間もたつと体の方は一通りの回復をして抱卵が始まり捕食の頻度が落ちると思われます。そうすると目にする機会が減る・・・そんな時期になってしまったと言うことですね。

特に21日は午前中だけですがオスが電柱に止まっているのを一度見ただけでした。

28日は朝方にメスを発見。

比較的早い時間から動いていましたが、餌獲りはせずに(巣があると思われる方に)飛んで行きました。おそらく捕食した後だったのでしょう。ただし、巣の近くまでは分かるのですが特定は出来ません。どうやらこちらからは死角になっている場所のようです。

オスの方は昼頃に出てきました。こちらも捕食をした後に飛んで行きました。巣に餌を咥えて戻るかと期待したのですがとんでもなく高く上がってしまい見当違いの方に飛んで行きました。

昼過ぎまで粘ってオスメス一度きりしか現れません。定時巡回のように付近を回りましたが別個体は発見出来ず。朝の捕食を過ぎると途端に動きが悪いですね。一つの場所で朝粘って観察していると他を回って見る頻度は激減しています。これは先にも書きましたがこの時期は致し方ないようです。

29日は福島に滞在、明けて30日。おとといの様子からもっと早くから動きがありそうなのでかなり朝早い時間に到着。すると5時44分にはメスは電柱に止まっていました。

気温もやや高くなって来ているので動き出しが早いようです。そしてここからが動かない。そして45分位経った頃ようやく狩りに出ました。

一度は失敗してビニールハウスの近くに止まっていたのですが、ちょっと眼を離した隙にどこかに飛んでっていってしまいました。おそらく捕食に成功してどこかで餌を食べていたのではないかと思いますが、それは確認出来ませんでした。

メスが再び出てきたのはこの後1時間近くしてからでした。

多分餌を食べてまったりしてようやく巣に戻るタイミングだったようです。巣に入るかと期待したのですが巣近くの枝に高止まりしてしまいました。ここから巣に戻るかと観察をしていたのですが、これもほんの少し眼を離した隙にいなくなってしまいました。中々厳しいですね。

それでメスが餌をとれば大概はオスが次に出てくるパターンのようです。まあ、絶対ではありませんが巣を順番に守っていればそう言うパターンになるのでしょう。

メスが巣に戻ったと思われる約1時間後、遠いですがようやくオスの登場です。

色々な電柱に止まって捕食を試みるのですがどうも上手くいきません。

でようやくこの時の狩りで餌をゲットしたようです。そして今度こそ巣に帰るかと期待したのですが・・・またもやあらぬ方向に飛んで行ってしまいました。

巣の場所は大体分かってきたのですが決定打が出ない状況です。それは巣の出入りが直接確認出来ないからです。

昨年の巣があった木がどうやら虫にやられて枯れてしまったので巣の場所が変わっているのです。新しい巣なので巣材もそれほど多くはないと思われますし、茂みの中には死角が沢山あるので中々確認出来ません。

ただ、出入りに支障がでるほど茂みの奥には巣は作らないようなのでもう少し時間をかければ場所の特定は出来ると思います。まあ、雛が孵れば出入りは頻繁になりますからね。ただし、場所を特定しても近くで屯するのは厳禁です。さっと観察してさっと立ち去る。これが大原則ですね。

さて、3日分まとめの備忘録になりました。まあ、雛が孵るまではこんな静かな状態が続くでしょう。とりあえず番は元気でいるのが確認出来ましたのでそれで一安心して撤収と相成りました。

恋の季節・・・サシバが里山にやって来た Part3

先々週は里山でサシバの到着を確認、先週は菜の花台でワタリを確認。

今週は先々週到着したサシバ達がどうなったかを観察に出かけるのが筋だと言うことで里山に出張りました。

少々肌寒い日曜日の朝、7時15分頃里山に到着。

さらっと一回りしたところ、電柱サシバを発見。

眉班からするとメスのような感じです。こちらを睨んでいる訳ではありません。餌を狙っていたようです。飛び出しは撮れませんでした。

別場所で別個体のオスを発見。これも餌を狙っていました。

静かに佇んでいるように見えますが・・・

餌を発見。飛び出しました。

餌を獲った瞬間は盛り土に隠れて撮れませんでした。残念。しかし餌はゲットしたようです。

うかつだったのは感度を上げるのを忘れていてシャッタースピードが全然足りてなかったです。流し撮りになってしまいました。

しかしそれはそれとして、この獲った餌の行き先は・・・

あれれ、って感じです。気がつかない内にサシバのメスが管理人達のかなり後方ですが電柱に待機していたのです。獲った餌はメスに与えていました。これって求愛給餌になるんでしょうか。

実はこのあと一回りして帰ってきたら同じ電柱で撮りはぐれましたが交尾をしていました。う~ん、いよいよ恋の季節いや、繁殖の季節が本格化した感じですね(笑

先ほどのオスですが距離が近いです。こちらから近づいていった訳ではなくあちらが勝手に近くの電柱に止まるのです。

管理人達は巣を確認してもその近くではへばり付きません。勿論サシバが営巣を放棄する危険を避けるためもありますが、巣の近くは写真的には面白みがありません。それよりも巣から少し離れた狩り場で待機した方が写真的にはいいように思います。ただ、光の加減やら餌の状況でどこにいたら良いかと言うのは中々難しいですが。

先ほどのメスは動きません。ひょっとするとすでに卵を宿しているのかもしれません。ただ巣材を運んでいるところは確認出来ませんので巣がどうなっているか分かりません。去年の古巣はあるにはあるのですが、それを使うかどうかも分かりません。

この場所のサシバはおそらく去年と同じ個体だと思います。巣の近くより少し離れた所の方が警戒心も薄くなるようで、平気で頭の上を飛んで行ったりもします。まあ、サシバから見れば管理人達は変な人に見えるかもしれませんが、人畜無害であることはサシバもよく分かっているのではないでしょうか(笑

その他の場所でもポツリポツリと個体を確認出来ました。ただし、繁殖気配を感じることが出来たのは1カ所にだけでした。まあ、これからでしょう。

距離はありますがサシバと桜。この辺りはまだ桜がいくらか咲いていました。ただ、青空でないので色は映えませんね。

さて長閑な里山の春。菜の花もまだ咲いています。

これは来週も里山に出張ることになるなと思いつつ、昼頃の撤収と相成りました。

サシバは遠かった・・・菜の花台 Part2

翌日は抜けるような空になりました。気温は昨日より大分低いですが、風がないせいか寒さは昨日より感じません。

今日は富士山がよく見えます。

秦野の町も一望出来ます。冬ならもっと見通しが良いのでしょうね。

昨日はウソやオオルリなども見かけましたが、今日はどうでしょうか。

さて、肝心のサシバの方ですが第1便は9時頃飛んできました。相変わらず高いところを飛んでいます。天気も良いので今日は尚更高いのでしょうか。

大量にと言う訳には行きませんが、ポツリポツリと飛んで行きました。昨日のように横飛びではなくスーッと綺麗に渡って行く姿が見られます。

写真だと遠すぎてどうにもなりませんが、観察していると青い空に溶け込んでいくように飛んで行く姿は秋とは違った風情を感じます。そうですよね。この時期は「お帰りなさい」だからでしょうか。

ツバメも渡って行きました。

さて、サシバの方は間隔はあっても間断無く渡っていきます。

数の上では秋に及ぶべくもありません。当然です。秋は生まれた子供達も一緒にワタって行くからです。ですがここで冷静になってみれば昨年の秋は最低でも2万羽程度が渡った記録があるにも関わらず、春はドーンと数が少なくなっています。勿論観測が不十分なのはありますが、秋の帰りは例年似たような数字あることを踏まえれば、生まれた雛の半数以上は戻ってこなかったことになるのではないでしょうか。

これも厳しい現実と言えば言えなくもありませんが、それでも戻って来た若鳥たちはこの国の何処かで繁殖して次に世代を繋いで行くのでしょう。

本日は最終的には37羽のサシバのワタリが確認されたそうです。1日の数から言えば菜の花台としては比較的多かったようです。

来週は里山に出張ります。そろそろ繁殖が始まっているのではないかと期待しています。そして今週とは違って近いサシバを観察できるのではないかと期待を込めて昼頃の撤収と相成りました。

サシバは遠かった・・・菜の花台 Part1

一昨年、昨年も春のワタリを観察するために菜の花台に行きましたが、先週すでに里山でサシバの到着を確認しているので今更という気持ちも無い訳ではありませんが、ワタリはワタリです。

特に春のワタリは管理人的にはここ最近の話で馴染みがありませんでした。秋と違って大量移動は望めませんしコースも今ひとつ解明されていないので観察することが難しい現実もあります。

ですが一昨年・昨年と菜の花台で数は少ないですが春のワタリを見ることが出来ました。そんな訳で今年もやはり行かねばと言うことになり出張ることになりました。

一昨年は4月10日、昨年は4月16日と大分日が経ってからでしたが、今年はいくらか早めの出張りとなりました。

到着は6時30分頃。天気は上々です。

そして何と今年はすでに桜が散っていました。一昨年、昨年に比べると随分と早い開花ですね。もっともここだけではなく全国的に今年は桜の開花が早かったので致し方ないところです。

さて、肝心のサシバですが状況からすると今日飛ばなくていつ飛ぶんだみたいな状況なんですが、まず8時17分に2羽のワタリを確認。

幸先の良いスタートと思ったのですが・・・後が続きません。

観察の途中にウソとオオルリが現れました。

そしてようやく昼近くになってワタリを確認。風が強くて横飛していました。

それにしても先週あれだけ近かったサシバの遠いこと。ワタリですから観察の距離は遠くて当たり前なのですが・・・それでも渡って行く姿が見られたのは良かったですね。

この日は都合4羽のワタリを確認して昼頃撤収しました。昨日は雨が降って天候が回復していい日和だと思ったのですが・・・

最終的に4羽のワタリで終結したようです。風がいけなかったのかなと感じますが在庫が払底したのかどうか分かりませんので明日も引き続き観察に訪れる予定です。

サシバがやって来た・・・里山の春 ビデオ編 

自然の摂理とは言っても卵を孕んだカエルを捕食するのは少々残酷に見えます。

サシバだってカエルを絶滅させる程獲って食べてしまってはいけないはずですから、その辺りはちゃんとバランスがとれているとは思いますが・・・

何はともあれ里山は生き物たちが子孫を残すために動き出していました。