行徳野鳥の楽園 猛禽が飛ぶ

三番瀬と葛西臨海公園は管理人の定番コースですが、その間に位置する行徳の野鳥の楽園はあまり行ったことがありません。ほんの数えるくらいしかないのですが、北風吹きすさぶこの時期の海浜廻りは辛いので、風よけ(観察舎)がある行徳の野鳥の楽園に行ってみました。

ここは、宮内庁新浜鴨場があり、賓客の接遇の場として鴨が使用されているようです。こちらは一般の人は立ち入ることが出来ませんが、野鳥の生息地としては好都合なのだと思います。

一般の人が観察するなら行徳野鳥観察舎が中心になると思います。台数はそれほど多くありませんが駐車場もあります。

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さて、猛禽を期待して行ったのですが、最初に出迎えてくれたのはなんとヘラサギでした。ちょっと小耳には挟んでいたのですが、こうもあっさりと出会えるとは嬉しいですね。しかも朝一のせいか、餌を啄んでいました。時間が遅くなると、まったりして動きがなくなっていたので、ラッキーでしたね。

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ヘラサギといいながらコウノトリ目トキ科なんですね。それで結構珍しい部類の野鳥になります。

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ここでは一日二回餌付けをしているせいか、観察舎の前に水鳥が集まっています。そんな中オオバンとユリカモメが睨み合っていました。

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こう言ってはなんですが、猛禽類がいると言うことは餌があると言うことです。このあたりの水鳥たちも猛禽の動きには敏感なはずです。実際この後、一斉に飛び立った後に猛禽が現れました。ノスリでしたが。水鳥たちにとってはあまり怖い存在ではないと思うのですが、いきなり出現したので、それに反応したようです。写真は撮れませんでした。

次に見たのはミサゴ、それも餌を捕った直後でした。ミサゴに対してもあまり警戒心はないようですね。

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餌を持って飛んでいたらカラスがモビングを仕掛けていました。ミサゴの持っている餌を狙っているのでしょうか。

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さて、今度は水鳥たちが本気で逃げ出しました。何だ、何が来たと構えていたら・・・

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いやいや、もの凄い勢いでハヤブサが飛んで来ました。これでは一目散に水鳥たちは逃げるなと思いました。しかも管理人達をにらみつけて飛んで行きました。結構近くまで寄って来ましたね。

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その後も結構色々ときました。チョウゲンボウですね。実はこいつが土手に留まっている水鳥の群れにいきなり突っ込みました。管理人も最初何が起こったかの分かりませんでしたが、水鳥たちはさっきのハヤブサの出現以上の騒ぎになりました。所謂、蜂の巣を突っついたようなという表現がぴったりの状態です。その瞬間は写真どころの騒ぎではありません。小さい体のチョウゲンボウですが、やることは結構大胆ですね。

ちなみに二羽とも餌にはありつけませんでした。なかなか現実は厳しいです。

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そしてとっても遠かったですが、お目当てのチュウヒもなんとか飛んでくれました。

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あとハイタカらしきものもいたようですが、写真は撮れませんでした。それでも観察出来たのは数えてみれば、ノスリ、ミサゴ、ハイタカ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、チュウヒと結構バラエティに富んでいました。御料の鴨場もあるくらいですから、この辺りはきっと良い餌場なんでしょう。猛禽に関しては三番瀬や葛西臨海公園より見所はあるように思います。まあ、その他と言うことになると野鳥の楽園の核心の中には入れないのでちょっと辛いかもしれませんね。猛禽類はともかく飛んでくれますので、運が良ければ案外近くで観察する機会にも恵まれるかもしれません。

冬場は管理人も仕事が忙しくてあまり野鳥の観察に時間を割けないのですが、ここなら案外近いので午前中だけでも観察出来るので今年は少し通ってみようかと思います。

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ノスリが野を擦る 晩秋の渡良瀬遊水地 2015

連休を利用して福島に帰省するついでに渡良瀬遊水地に寄ってみました。浮島湿原も行きたかったのですが、少々遠回りになるので時間的に辛くなるので、今回は割愛です。

とりあえず早朝、鷹見の広場へ。6時54分到着です。そしてご覧の通りの視界。

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これほど視界が悪いと観察も撮影もあったものではありませんので、ささやかに朝飯に取りかかりました。お湯を沸かす道具は持っているので、とりあえず暖かいスープとコーヒー。後は自家製のサンドイッチにコンビニで仕入れた味付け玉子、粗挽きソーセージ、スイーツに十六茶です。

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霧が出るくらいですから、死ぬほど寒いわけではありませんが、それでも結構な寒さです。そこで暖かいスープやコーヒーは相当に旨く感じます。野鳥を観察するようになってちょっとしたアウトドアライフをするようになったのですが、特に朝の寒い時のホットな物は絶品ですね。これがあるから止められないのかもしれません。

さて、少しばかり時間が経ちなんとか靄も晴れたようです。そしたらノスリがちょこんと留まっていました。

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トビ並とは言いませんが、あまり人気の無いノスリです。どうもこの地味な色がいけないのでしょうか。それともオオタカやハヤブサなどみたいに獲物を捕獲するときの凄みみたいなものが無いからでしょうか。ネズミや昆虫類が主食なのでそれも地味な印象をより際ただせてしまうのかもしれません。でも農業に携わる人からすると非常に有り難い猛禽だそうです。農作物をネズミや昆虫類が食べるからなんですが、「農地の守り神」みたいに言われることもあるそうです。

ちなみにノスリの名前の由来は野を擦るから来ているらしいですね。地面にいるネズミや昆虫類を捕獲するので野を擦るように飛ぶわけですね。

それでこのノスリですが何度か捕獲を試みました。

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しかし、ついぞ餌を咥えたところは見ることができませんでした。

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ここもお気に入りの場所のようです。

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せーの・・・

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それ行けー!!!

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まさに野を擦るですね。

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人気が無いかどうかはまあどっちでもいいですが、こうやって生態を観察・撮影をしていると結構面白いですね。これで餌を咥えたところでも見れたらもっと面白かったと思うのですが、管理人はそれには遭遇出来ずでした。残念。

さて、渡良瀬遊水地は関東でも有数の猛禽類越冬地だとか。そう何かの看板に書いてあったように記憶しますが、日中はあまり遭遇はしないようですね。

それでもチュウヒには遠かったですが、出会うことが出来ました。

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チュウヒもノスリと似たような食性だと思うのですが、こちらは結構人気があります。まあ、数が少ないので希少性というヤツかもしれませんね。

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とりあえずノスリやチュウヒには出会えたので良かったですね。ちなにみにこちらから渡良瀬遊水地の野鳥観察マップがダウンロード出来ます。良かったら参考にして下さい。

三番瀬 2015 秋 ミヤコドリが飛ぶ海浜公園

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三番瀬ではお馴染みオオソリハシシギ。隣の葛西臨海公園ではオグロシギをたまに見ますが、オオソリハシシギはまず見ません。逆に三番瀬ではオグロシギを滅多に見ません。海水と汽水の違いなんでしょうか。ちなみに、葛西臨海公園は上の池が淡水池で下の池が汽水池です。

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ウミネコは特に珍しくもありませんが、すでに冬羽になっている模様です。

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ユリカモメも冬羽になっていました。

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カワウの群れ。これはほんの一部なので全体でどれ位いるのか分かりません。遠くで小さくしか見えないのでそれほどではありませんが、近いと結構不気味です。

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ミヤコドリの群れ。これだけの数のミヤコドリが群れて飛ぶのが見れるのはこのあたりだと三番瀬くらいではないでしょうか。

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近くでみると結構愛嬌のある表情をしています。そういえばユリカモメのことを古代・中世では「ミヤコドリ」と呼んでいたという説を聞いたことがあります。ただ、江戸時代より前の「都鳥」は、特徴からカモメ科のユリカモメを指していることもあれば、ミヤコドリ科のミヤコドリを指していることもあり、どちらか分からない場合の方が多いとか。まあ、管理人はあまり古典に馴染みはないので混乱する心配はないですが。

そんなこんなで色々な水鳥が色々と集まる三番瀬の秋です。

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三番瀬 2015 秋 Part1 いつもの風景がここにあります

ここのところタカがメインで海浜周りはご無沙汰でした。今頃ですと三番瀬もワタリのピークは過ぎているので、落ち着いているとは思いますが、秋の程よい日和に誘われ久々の海浜廻りです。

いきなり何ですが、ダイサギがこんな風情で佇んでいます。

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後ろに貨物船らしき船が通っていますが、これが三番瀬の風情なんでしょうね。

ぱっと浜をみるとハマシギ、ミユビシギ、ウミネコ、とお馴染みの顔が並んでいます。

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すると突然ウミネコあたりの幼鳥でしょうか、こちらに向かって飛んで来ました。

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おっとっと、なんとかレンズを向けましたが、これ何だみたいな感じでした。色合いからすると幼鳥と思いますが、同定は今のところ出来ません。

その点、ミヤコドリはいいですね。単純で、分かりやすくて。関東近県でミヤコドリが比較的容易に観察・撮影できる場所はここ三番瀬をおいてそうは簡単に浮かびません。

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そんな中ユリカモメもいました。冬羽になっていますね。

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ハマシギやミユビシギはそれなりに結構な数がすでにいます。

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ハマシギの中には夏羽の名残を少し残したものものいました。

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・・・続く

伊良湖岬 2015 Part5

いよいよ最終日。昨日は色々とあって日の出を拝めませんでしたが、本日はホテルの屋上からご来光を拝んでみたいと思います。

夜明け前。

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そして日の出です。

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広角で撮ると・・・

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お客さんが三々五々屋上に集まって思い思いに写真を撮ったりしていました。ここのホテルはチェックインするときに簡単なホテルの案内のパンフレットをくれるのですが、それに日の出の時刻が記載されていました。

さて、朝一はイソヒヨドリの雄です。

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続いてはアサギマダラ。これがホテルを超えて結構な数飛んでいきました。

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さて、タカの渡りの朝一はサシバです。朝の九時過ぎですから、出足は少し遅いのかもしれません。

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サシバとハチクマ。このハチクマは淡色型の幼鳥のようです。

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ミサゴも飛びました。

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サシバのツーショット。

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そしてタカ柱。

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少し見づらいですが、引いて撮ると・・・

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さて、残念ですが、時間切れです。横浜に少々早めに帰らなければならないので、11時頃にこちらを出なければなりません。

最後にサシバを撮って今回のタカの渡りの撮影を終了しました。

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実は浜名湖辺りを約700羽程が二時間前くらいに通過したとの情報が入っていたので、本当に名残惜しかったのですが、用事があるので致し方ありません。

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本日も良い天気に恵まれたようです。後ろ髪を引かれる思いで伊良湖岬を後にした管理人でした。また、来年も是非来たいですね。

追記・・・・

この日(10月4日)はサシバが751、ハチクマが48でその他を合わせると843羽のワタリがあったようです。この数字は今年の伊良湖岬では最大になりました。当たり日だったようです。管理人は2日の午後から4日の午前中に滞在したので、そこそこの数字は見れた感じではあります。(二日は調査は無しになっていますが、少しですが、飛んでいます)