タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part4

前回の白樺峠行きは日曜日は雨模様なので宿で朝食を取ってそのまま直帰しました。それなりに観察も写真も撮れたのですが、白樺峠としては何か物足りない。そこでリベンジと言うほどではありませんが、懲りずに再び出張ることにしました。天気予報と睨めっこして、宿はとりあえず二泊とって日曜日の未明に出立。

色々な事情があり土曜日の夜遅くまでの仕事となり、かなりキツい行程となりました。それでもなんとか7時半には現着。前回と比べると日曜日とあって駐まっている台数が違います。前日天気が回復しての翌日の日曜日。今日飛ばなければいつ飛ぶんだみたいな気持ちのタカの渡りウォッチャーが集まってきたのでしょう。管理人達もその員数に入っている訳です。

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機材もあるので登るのに少々手間取りタカ見の広場には8時到着。すでにほぼ満席状態。皆さんお早いお着きというより泊組がかなりいたようです。

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そして・・・予想通りと言いましょうか、期待通りと言いましょうか、出足良くサシバの登場です。

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構えた望遠に難なく三羽くらいは入ってしまう密度です。そして構えた望遠に・・・

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サシバ幼鳥。やっぱりサシバやらハチクマが来るとなんだか嬉しいですね。

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朝なのでやや逆光気味ですが、そのうを膨らませたハチクマが渡って行きます。

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今日はガンガン飛んでいます。今年最高の予感が朝の時点でしていました。

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天気はそこそこと言った感じで、素直に青空バックとは行きませんが、それでも撮影の手が止まることは殆どありません。

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そしてなんと言っても今日はサシバの出がとても良いです。嬉しいですね。来た甲斐がありましたね。

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場合に寄っては背景に青空が混じることもあり、こんなツーショットがバシバシ撮れます。

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調子に乗って撮っていたら、思わず小さな個体が・・・

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こちらをのぞき込むように見ている感じです。ん、ツミかなと思ったのですが・・・

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ハイタカと瞬時に区別が付きませんでしたがやっばりツミでした。

・・・続く

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part3

一昨日、昨日と明るい曇天模様でしたが今日は青空が少しですが覗いてます。

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今日の朝一のお客さんはコサメビタキでした。今年の春に戸隠森林植物園で初めて営巣を見ましたが、方向からするとそこから来た可能性も否定できないのかな、なんて思いました。

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なんとも可愛らしいですね。

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そのあと枝被りになりましたがサンショウクイも居ました。

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昨年のようにイスカも期待したのですが、それは無理でしたね。

さて、肝心のタカの方ですが、朝一の出現は9時12分頃。遠くの山バックでハチクマらしき証拠写真程度。その後は、前方の山の枝に止まった白色型と見えるこれもハチクマらしきものを確認。これも写真としては証拠程度なので割愛します。

ようやく10時過ぎ、やや近くをハチクマ、オス、成鳥が飛んで行きました。

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何故か嘴が少し開いています。そしてその後を追うようにサシバ、オス、成鳥が通過。

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先ほど晴れ間があると書きましたが、それでも雲が多く、スキッと青空バックとはなりません。ただ、雲のお掛けで高度があまり上がらずに飛んで行ってくれているのかもしれません。

その後はポツリ、ポツリですが、飛んで来ます。

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数羽の柱もどき程度ですが、そんな光景もありました。

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相変わらずハチクマが良く出ます。サシバは今日も渋い感じですね。

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そんな中後ろ姿ですが、サシバ登場。

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遠かったですが今度は先ほどより少し数が増えた一群が来ました。

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どうやらサシバとハチクマが混じっているようです。

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遠くて写りがイマイチなのですが、サシバの幼鳥に見えます。思えばサシバの幼鳥らしきものはあまり今回は見ていないと思います。

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ハチクマが比較的近いところに飛んで来ます。

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少し羽がくたびれているような感じですが、オス、成鳥のようです。

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イワツバメも渡っていきます。タカを撮るより何倍も難しいですね(笑

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そしてようやくサシバが少し近いところを飛んでくれました。

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昨年の春はサシバを求めて里山に何回も通い、電柱サシバなどいて、近しい存在だなと思っていたのですが、白樺峠ではなんと遠い存在であることか。白樺峠の位置からいってあの里山のサシバであるはずはないのですが、そんなことを思いました。

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たぶん啼いていると思われるハチクマ。羽がボロボロですが、無事に渡っていけるでしょうか。

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少し時期は早いようですが、ノスリも渡って行きます。

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ノスリと分かると撮影を止めてしまうカメラマンが多い(管理人もその一人ですが)ですが、せめて最初くらいは撮ってあげなさいよ、ってな感じで撮りました。(笑

今回の白樺峠では比較的貴重なサシバのツーショット。

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そして最後はそのうを膨らましたハチクマ、メス。

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追記:

サシバ 136 ハチクマ 124 が渡ったようです。今回(9月15日~17日)の中ではサシバの数は一番多かったようです。タカ見の広場から観察・撮影した管理人の実感と渡り調査の研究グループの数字は少し違いますが、これは観測の精度の問題だと思います。遠くに群れて通過したものなどはタカ見の広場の一般の観察者・撮影者などは気づかない場合があると思います。管理人も昨年、鉢盛山の向こうにサシバらしき集団が居たのを辛うじてフィールドスコープを使って観察した覚えがあります。正直言って、あれの数をカウントするのは管理人のような撮影しながらの観察者は無理な話だと思います。それで実感の倍から三倍位が渡るんだなと思っています。

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part2

二日目の天気も曇天です。

最初の飛び出しは昨日と同じ頃、ハチクマでした。

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ご覧の通りの空模様。今日も苦労する予感がします。ちなみに、昨日はサシバが85、ハチクマが216でした。実感としてはサシバはもっと少ない気がしますが、こちらから見えないところで渡っていたのでしょう。

さて、さて、本日は昨日よりもさらに出が悪い感じです。後が続きません。出ても遠かったり、山バックで見失ったりでかなり不調です。

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それでもようやくサシバが来ました。しかし遠い。

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少数のタカ柱がでたりしましたが、やはり全般的に渋いですね。

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そんな中手持ちぶさたをしていたら、ゴジュウカラがいたので一枚。

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あまり暇なので(アマ)ツバメなんか撮ってみたりしましたが、うまく行きません。

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そういえば、ハリオアマツバメの集団がえらい勢いで飛んで来て、あわててレンズを向けたのですが、あまりの動きの速さに撃沈。普段は焦点距離が足りない足りないと嘆くことが多い野鳥撮影ですが、腕の問題もありますが近すぎても動きの速いものには対応出来ない場合もありますね。

そしたら今度はホシガラスが目の前を横切りました。

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写りはともかくよくファインダーに入ったなと自分に感心です。まあ、まぐれですけどね。

そんなことをしながら暇つぶしをしていたら、上空でなにやら妙な動きが。

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どうやらノスリがバトルをしている様子です。こんなこともあるんですね。管理人は初めて見ました。

肝心のタカの方ですが、ぽちぽちとは来ます。そんな中、ちょっと気になるのが・・・

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昨日も向かって右の跗蹠を出したまま飛んでいる似たようなのがいましたが、どうやら別固体のようです。羽の具合を比べると分かりますが、それにしても色とか感じがえらく似ています。

ついでと言ってはなんですが、この時期はアサギマダラも渡りをします。タカの渡りを観察に出かけるとアサギマダラもよく見ます。

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蝶ですからそれほど急な動きはしません。それでも遠くをひらひら飛んで行くのを撮るのも結構難しいです。この白い背景ですから余計そうなのかもしれません。それにしても頼りなさげに飛んではいるものの、とんでもない距離を移動するパワーはどこにあるのでしょうか。いつもながら感心させられます。

ポチポチと飛んでくるハチクマ。そしてサシバは・・・うーん、何処にいるのでしょうか。昨日どころではないですね。ハチクマも少ない感じですが、本当にサシバを見ません。

そんなこんなしていたら、またホシガラスがこれ見よがしに目の前をよぎりました。

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こなくそってな感じでシャッターを切りましたが、先ほどよりはいくらかましのようです。

タカの写真よりその他の写真が多くなりましたが、ここはタカ以外の被写体も多くいるということですね。昨年は二日連続で朝にイスカがいたりしましたからね。

さて、さて、撤収後宿に帰ったら少しですが青空が見えました。

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明日は晴れるといいなと願いたいところですが、どうでしょうか。

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part1

山本山から約二週間。タカの渡りのシーズンもそろそろ本格化してきたようです。そこで今年は少し早めですが、15日から白樺峠に三泊四日の予定で出かけることにしました。昨年は予定を変更してかなり痛い目に遭いましたので、天気予報と睨めっこしながらなんとか予定を変えずに行くことにしました。

平日の朝とあって到着した鷹見の広場の入り口付近の駐車場は先着2台しかいませんでした。

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空いているのはいいのですが、気がかりなのは空の色です。真っ白です。天気予報によれば滞在中はどうやら曇りのようです。ようやく天気が回復して昨日はなんとか晴れ間も出たらしいのですが、どうでしょうか。

荷物を絡げて鷹見の広場に到着。ホワイトアウトと言った感じです。

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鷹見の広場全体に靄がかかっている感じです。

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これは先が思いやられるなと感じながら、天候の回復を待つことになりました。そんなさなか遠くの枝先にオオルリのオスを誰かが発見。鷹見の前哨戦と言うわけでもないですが、とりあえずのファーストショット。シャッターを切った途端に飛び出されました。写りはイマイチですが、色の綺麗なオオルリの姿を見ることが出来ました。

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さて、待つこと二時間少し。九時二十五分頃に靄の係っている中をハチクマが飛び出しました。タカのファーストショットです。

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靄はかかっているは、遠いはで写真としては厳しいですが、初お目見え。出足がかなり遅い気もしますが、なんとかこれから飛んでくれと観察者・撮影者一同が願いを一にしている状態となりました。

続いて二十分ほど待つとこれも酷い靄の中、ハチクマ、メスの成鳥が飛んできました。

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この後が続きません。まつことさらに一時間。次はハチクマのオスの成鳥が白い空をバックに飛んで来ました。

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自然相手のことですから、愚痴ってもしょうがないですが、本日の撮影はかなり厳しいものになっています。ともかくまともに撮ったらシルエットになってしまいます。おそらくはマニュアルにしろオートにしろ適正な露出を撮影者全員が探りながらの作業になっていると思います。空を飛んでいるときと山を背景にしたときではかなり違いますので、ここらあたりの切り替えが本日は鍵になるのかなと思います。

その後はぼちぼちと飛んで来ますが、山バックになるとオートフォーカスだとピントを持って行かれることも多く苦戦しています。オートフォーカスの設定の調整もしながら色々と試してみますが、距離もあるので山バックはかなり厳しいです。

ぎりぎりハチクマのオスの成鳥だと分かる程度です。

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そんな中、ミサゴが飛んで来ました。胸の斑からするとメスでしょうか。

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そんな中ハチクマが次々に飛んできました。午前中は比較的低いところを飛ぶことが多いようです。いくらか距離は詰まりますが、それでも中々厳しいものがあります。

これはハチクマの幼鳥でしょうか。蝋膜が黄色く、羽先が黒い感じです。

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ハチクマのオスの成鳥だと思いますが、白っぽいタイプは珍しいようです。しかも虹彩が赤みを帯びているようにも見えます。図鑑で色々と調べましたが、虹彩が赤い原因は不明だそうです。

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ハチクマのメス。成鳥でしょう。

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そのうがふくらんでいるハチクマオス。これも成鳥でしょう。

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ハチクマ、メス、幼鳥でしょうか。羽先が一枚足りませんが、換羽中だと思われます。

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ハチクマ、メス、こちらは成鳥でしょうか。比較的低いところを飛んでくれました。

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ハチクマ、オス、幼鳥。こちらに目線を向けている気がしますが気のせいでしょうか(笑

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昼を過ぎました。ハチクマはこの他色々と飛んで来ましたが、観察でも写真でも同定出来ないものもありました。それにしてもサシバが飛んで来ません。ハチクマが多いと言うより、サシバが極端に少ない感じです。サシバの方が天候に左右されやすく集団性が高いからなのでしょうか。

さらにハチクマ、オス、成鳥。山バックです。絞りを一段落としてみました。かなり遠いですが、なんとか同定はできるようです。

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ハチクマ、オス、成鳥。そのうが膨れています。

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ハチクマ、オス、成鳥。頭が灰色に見えます。

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ハチクマ、メス、成鳥。そのうが膨れています。

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ハチクマ、オス、成鳥。そのうが膨れています。向かって右の跗蹠が格納されていません。不具合があるのでしょうか。

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そしてようやくサシバが飛んで来ました。しかし単独です。

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次のサシバも単独でした。いずれもオス、成鳥のようでした。

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それにしても本日の撮影は厳しかった。適正露出を探りながらですが、補正を上げすぎては絵が壊れますし、低ければシルエットになります。天候が良くて青空が背景ならもう少しは楽だと思いますが。それでもなんとか皆さん苦心しながら観察したり撮影したりして白樺峠の一日を楽しんだのではないでしょうか。

とりあえず明日も出張りたいと思います。天候はどうやら本日と同じようですが、また厳しいことになるのかもしれません。

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タカの渡り・・・山本山高原

新潟県小千谷市の山本山高原に行ってきました。ここはタカの渡りの観察スポットとしても知られています。少々早いかなと思いつつ、九月二日には白樺峠で百羽以上が渡っていたので、ここらあたりも動きが少しあるのではないかと出張りました。

結論から書きますと、サシバが二羽、これはどうやら非渡り、ハチクマ(幼鳥)が一羽渡りました。

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管理人はサシバが上空に上がった時に小さいカメラと双眼鏡しか持っておらず、サシバは撮りはぐれました。

初めて行った場所で尚且つ地元の観察者の方が一人も居なかったので詳しいことは分かりませんが、ここはどうやらお泊まりした個体が朝出立する場所らしいのです。動いた時間帯はいずれも九時台でした。その後はさっぱり動きがありませんでした。

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ここは景色が大変良く、三百六十度のパノラマのような展望です。車のアクセスも越後川口インターから15分程度ですし、殆ど歩かなくて展望台に行けますので、足腰の弱い人でもタカの渡りの観察が楽しめるでしょう。

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このあたりを通過したタカは白樺峠へ向かうと思われますが、白樺峠ほど数は出ないかもしれませんが、朝出立の個体に遭遇すればかなり近いところを飛んで行く可能性が高いと思われます。今回唯一のチャンスも始めはトンビだろうと暢気に構えていたら、あっと言う間に頭の上を通過して上昇気流を掴むようにして空に上がって行きました。動きのパターンが分かっていれば、気構えも大分違ってもう少しまともな写真になったかもしれません。

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相手は鳥ですから、こちらの思うようには動いてはくれませんが、もう少し数に恵まれればチャンスも増えるでしょう。今シーズンはもう一度くらい行ってみたいですね。