冬の猛禽達・・・浮島湿原(付近) Part12

明けて翌日の朝。宿は現場から20分位のところなので朝は比較的のんびりです。と言っても5時起床、6時少し前には朝飯抜きで出立。

朝食はコンビニで仕入れます。管理人達のコンビニ優先順位は、セブン > ローソン = ファミマ > その他。

どのコンビニも大概そうですが、あるところには近くにあるが、無いところはまるで無い。まあ、当たり前と言えばそうですが、この辺りはセブンとファミマがあります。まあ、セブンが多いですね。

日の出少し前に到着。すでにコミミズクが飛び始めていました。機材をセットして最初のショットが6時28分。日の出3分前でした。

暗いし遠いしですが、昨日の続きか、とりあえず飛んでいます。

今朝は遠いですが、3羽確認出来ました。飛んでいる姿を見られるだけでもいいものです。

このなんとも言えない姿は見ている者を飽きさせません。ハイイロチュウヒもいいですが、この愛嬌のある姿は冬の寒い朝に出てきても見る価値はあると思います。

だんだん明るくなってくると映像もいくらか鮮明になってきます。ベストにはほど遠いですが、十分撮影も楽しめます。

コミミズクですからフクロウ科です。ワシ・タカ・ハヤブサとは違いますが猛禽類です。生息場所をチュウヒやチョウゲンボウ、ノスリなどと共有していますから食性もそれらに近い訳です。つまり葦原に住む小動物からすれば天敵です。でも豊富な餌場であると言うことは、その小動物にとっても住みやすい場所だということになるのでしょう。この辺りのバランスは中々厳しいものがあると思います。

小動物にとって生きやすい場所は、コミミズクなどの猛禽類にとっては餌場としては好適になる。これはどちらにとっても厳しいことだと思います。豊富な餌場は同じ食性の猛禽類達も増えてくる。餌をとりすぎれば餌が絶滅して自分たちの生存も脅かされる。餌の小動物も適当な間引きがないと爆発的に増えてやはり絶滅してしまうかもしれない。この辺りは自然界の絶妙なバランスが働かないと共存は出来ないということでしょう。

そんな柄にもないことを考えながらコミミズクの朝の狩りを観察していました。餌を獲った瞬間は葦原の中に隠れてしまうので見ることは出来ませんが、一度だけ獲物を掴んで飛び立つところを見ることは出来ました。

そんなこんなしているうちにハイイロチュウヒのオスも朝の狩りに出てきました。

コミミズク達が一休みしている所を過(よ)ぎっていきます。

ハイイロチュウヒのオスはどうやら1羽のようです。他の個体は別の場所に行っているようです。

それにしても今朝のコミミズクはよく飛びます。なんとかハイイロチュウヒのオスとクロスしないかとシャッターチャンスを狙ってみましたが、これはさすがに難しいですね。コミミズク同士なら近寄ることも間々あります。

よく見るとコミミズクが左に2羽、右に1羽留まっています。後はノスリやカラスです。チュウヒの類いはこのような場所に留まることはまず無いようです。

・・・続く

ハイイロチュウヒが飛んだ・・・浮島湿原(付近) Part 10

先週は東京競馬場でしたが、今週は相も変わらずと言った感じで浮島湿原(付近)に出張りました。

朝だけの短い観察・撮影の予定です。

到着は日の出前。

最初の飛び出しは6時36分。

普通のチュウヒです。管理人達は「タダチュウ」と呼んでいます。

ハイイロチュウヒのオスの最初の飛び出しは7時51分。明るくなってから出てきました。

この個体の灰色は少し濃い感じがします。若い個体でないかと回りから話が聞こえてきます。まあ、正直言って分かりません。

ほどほどの距離感でしょうか。明るくなっているので撮影は普通に出来ます。

なんだかんだ言ってもハイイロチュウヒのオスは目立ちますね。カメラマンの人気が最近はコミミズクに寄っているような感じがしますが、飛べば衆目を集めます。

そう言えば、今朝はコミミズクが出てきません。不思議なもんでいないとなると全く気配がありません。それでいて、出るときは何気にいるのです。

ハイイロチュウヒのオスの方が比較的コンスタントに出てくれるので、被写体としては扱い易いかもしれません。

羽の動きが同期しています。

1羽だけひょいとコミミズクが現れました。短い間ポールに留まってすぐに居なくなりました。まあ、夜行性ですから明るくなってからは動きませんからね。大体8時30分頃が目安で、それ以上待ってもコミミズクを見ることはないようです。

ハイイロチュウヒのオスの朝の狩りはまだ続いています。ハイイロチュウヒも朝狩りが終わるとしばらくはまったりしますが、昼間飛ぶときもあります。このあたりはコミミズクとは違います。

キレイな個体ですね。まあ、繁殖している訳ではないのであまり体が汚れることはないのでしょうか。

冬の青い空にハイイロチュウヒ。来シーズンも見られたらいいですね。

珍しくモビングされたカラス相手に反撃を試みるハイイロチュウヒのオス。猛禽としては頼りなさげな雰囲気が漂いますが、それでも猛禽は猛禽。どこかに獰猛さが潜んでいるのかもしれません。

さて、さて、来週は泊まりの予定で来るので今回は長居は無用です。コミミズクはちょい出でしたが、ハイイロチュウヒのオスは結構飛んで呉れました。まあ、適当な距離がありましたから、写真はそこそこですが、通ってなんぼですからね。回数来てればチャンスもあるとばかりに早々の撤収と相成りました。

コミミズクが飛んだ・・・浮島湿原(付近) Part 9

試し撮りからそろそろ本番へ。そんなつもりで続けて浮島湿原(付近)に出張りました。

狙いは、コミミズク。撮れる撮れないは置いといて、その姿を又見たい、そんな思いがあります。

先週はコンディション的には悪くなかったのですが、まるで気配無し。

今週も風も無くコンディション的には悪くないのですが・・・

さて、夜明け前後に、ハイイロチュウヒを見ることは見ましたが、遠くて写真はパス。

夜明けから1時間以上たった8時頃に頭の白いチュウヒがお出まし。これはメスのようですね。

そしてその直後・・・

出ました。ようやくと。

中々明るいところには出てきてくれないコミミズクですが、今日は機嫌が良いのでしょうか。朝日を浴びながら元気に飛び回ります。

こちらを睨んでますね。

常連さんの情報によれば4羽ほどいるらしいのですが、管理人達がみかけたのは今回も含め1羽です。

まあ、タイミングの問題か、夜飛ぶのか分かりませんが、明るいところではそうそう見かけられないのは致し方ないところ。

本日はエクステンダーを装着。レンズは600ミリなのでなんちゃって856になっていますが、野鳥の撮影ならこれもありだと思います。

厳格に比べれば本物の856には敵わないと思いますが、管理人クラスの目から見ればその差は分かりません。

APS-Cを使っている時、欲をかいてエクステンダーを装着していたら、そりゃ、被写体を捉えるのに苦労しました。酷いと外しっぱなしでチャンスを逃すことも多々あり、エクステンダーを付けないでいました。

APS-Cでエクステンダー未装着、35ミリ換算、960ミリ。

フルサイズでエクステンダー装着、840ミリ。

こんなところが管理人の限界でしょう。これ以上の焦点距離は撮りはぐれる可能性が増して歩留まりが悪くなるようです。自分の腕と相談しながら焦点距離稼ぎもほどほどにした方が吉の場合もあるようです。

それにしてもこの表情はいいですね。うちの連れ合いはコミミズクを見ると「可愛い」を連発しますが、然もありなん、でしょうか。

朝のフライトはまあまあでした。特に近くに寄ってくることはありませんでしたが、適当な距離で写真もそこそこ楽しめました。

ベストショットはこのような機会に恵まれたとき、ターゲットが気まぐれを起こして更に接近して来たときに撮れるのだと思います。

今回はベスト、ベター、グッドで言えば、グッドショットが撮れた位の感じでしょうか。

そして今回の機材購入が気まぐれ時の撮影の成功率を少しでも上げてくれれば嬉しいですね。

さて、ここのところ寒波が厳しいので外での長居はあまりしないことにしました。やはり年齢を考えると無理は禁物です。

今回はハイイロチュウヒのオスには縁がありませんでしが、コミミズクとの縁が少し出来ました。そんなお土産を持って撤収と相成りました。

試し撮り・・・浮島湿原(付近) Part8

先週は渡良瀬遊水地で試し撮りでした。

だったら今週は浮島湿原(辺り)に行かねばバランスがとれないだろうと勝手な思い込み(笑

場所が違えば条件も違う。

当たり前ですが、色々なシチュエーションで試してこそ試し撮り。

肝心なのは、今まで撮れなかったモノがどれほど撮れる可能性が上がったのか・・・それが知りたい。

それだけの話なのです。

一番気になるのは高感度耐性とオートフォーカス。

ネットでは(この場合、巷間と言い換えるべきかもしれませんが)色々な意見があります。

何にしても使ってみなければ分からないと言うのが管理人を含め大多数の思いではないでしょうか。参考にはなるがやはり最後は自分で判断。

写真としては後ろ姿しか写してませんからスポイルされますが、画質のチェックなりそれなりに出来ます。

感度(iso)は3200。シャッタースピードは1/250。フルサイズで焦点距離は600ミリ。それなりの三脚と雲台を使っています。

撮影時刻は、6時41分。夜明け前です。露出補正を+1。

うん、いけると思いました。

陽が上がってエクステンダーを装着。換算は840ミリ。

かなり遠いです。トリミングもしてます。絞りはF5.4、ios800、シャッター速度は、1/8000。

これもいけそうな感じです。

要は写真になるかならないか。

写真にならない遠いショットは今更不要と言う目論見です。

観察はしますが、敢えて写真にするなら近くに寄ってきたときに確実にモノにする。その上で高感度耐性はそれなりに活用する。

点にしか見えない被写体を無理無理撮っても今更どうになるものか。そんな思いがあってこそ所謂「プロ機」を調達した次第と相成りました。

画質の点でAPS-Cがフルサイズ機に劣るとは思いません。渡良瀬遊水地で撮ったコミミズクがそれを管理人に教えてくれました。

あれやこれや考えますが、これも野鳥観察、撮影の楽しみなんでしょうね。

所謂「プロ機」を使ったからと言っていい写真が撮れるかどうかは分かりませんがその可能性が少しは上がればいいなと言った程度の気持ちでしたが、結果は・・・

基本は観察です。通ってなんぼ、見てなんぼです。そしてそのついでに撮れればラッキー。

先に書いた可能性(今まで撮れなかったモノが撮れる可能性は僅かかもしれないが)は少し上がったかなと言う思いは抱けたようです。

そんな思いを抱いて早々に試し撮りは終了。撤収と相成りました。

渡良瀬遊水地 試し撮りの巻 Part3 & Part4

年が明けました。箱根駅伝も終わりました。仕事も始まりました。
するってーと、やっぱり相変わらず猛禽撮りに出かけました。

そしてついに買ってしまいました。所謂「プロ機」というカメラをですね。
買ったらやっぱり試し撮り。試し撮りするならやっぱり「渡良瀬遊水地」。

まったく関連はありませんが、そんなノリで冬の朝真っ暗なうちから出かけました。

夜明け前に飛び出しを撮るなんてまずは考えられなかったのですが、モノは試しとばかりにやってみました。
1発目がおなじみハイイロチュウヒのオス。略して「ハイオス」でした。

感度は12800、シャッタースピードは1/3200。ここまで感度を上げる必要は無かったのですが、まさにモノは試しです。
遠いし暗いし、フルサイズでトリミング効果は弱いですが、ノイズリダクションをディフォルトの設定で、撮ってみたら・・・

写真としてどうこう言える代物ではありませんが、高感度についてはいままで使ってきたAPSC機とはかなり違う感触です。
普通この時間帯、この暗さなら最初からカメラを持ち出すことはせずに観察に専念していました。
ですが、距離が詰まれば感度は1段、2段下げれば行けそうな感じです。

もう一つの試し撮り。それはミラーレス機です。ズームの100-300ミリを使いますから換算、200-600ミリ。これが軽いこと軽いこと。

値段と性能考えると破格だと思います。600ミリが手持ち。しかも重量は1キロ無かったと思います。

かたや重量級の大砲システム、もう一つは手のひらに収まる軽量級のシステム。

鳥撮りは大砲がメインになりますが、鳥見は軽量級がいいですね。

さて、この日泊まりだったのですが、鳥撮りも鳥見もかなり不調でした。風の強いのもあるし、まあ、当たり外れで言えば外れの番かなと言った感じです。
しかもコミミズクも全く姿を見ず。撮りに来ている人もあまりいないのでそれが今回の渡良瀬遊水地の状況を物語っている感じです。

前のシーズンは渡良瀬遊水地で結構撮れたんですね、今シーズンは浮島湿原(辺り)の方が鳥も人も多いようです。

さてさて、朝の富士山を眺めてホテルに戻って朝食です。朝一もあまりこれと言ったモノはありませんでした。

来週は浮島湿原(辺りに)出張る予定です。