サシバ 2015 春
今週はサシバを観察するため遠征しました。里山の棚田の稲も生育したろうし、そんなことも観察したいなと思い里山に向けて出発です。
さて、到着するとまず稲の生育状況を確認しました。
里山へ行こうからおよそ二十日間が経ち、当時よりは大分伸びてきました。そして稲の植わっている水の中には数多くのオタマジャクシが泳いでいるのが確認出来ます。
それにしてもこんなに稲の生育に関心を持ったのは生まれて初めてです。まあ、生き物に対する関心の高まりは年齢のなせる技かなとも思いますが、サシバの存在は豊かな自然の上にあると言うことですね。
さて、肝心のサシバの方ですが、写真的には今回はあまり恵まれませんでした。と言うよりは、撮影より観察に時間を使ったと言う感じです。
そんな中での一枚です。
次回は再来週くらいに遠征したいと思っています。それで今回は少しビデオがあるのでそちらの方もアップしたいと思います。
サンコウチョウの森 2015 Part2
先週は営巣の確認が出来なかったので今週はそれを期待して出かけました。結論から書きますと常連さんによると観察ポイントとしては森の最深奥付近と思われるところに、一カ所確認出来たそうですが、管理人はそこまで行く元気がなく、この目で確認は出来ませんでした。ただし、あまり条件が良い場所ではないらしく、今後が心配だとか。
さて、森に入ると結構元気よく鳴き声が聞こえます。営巣を期待したのですが、先に書いた通り、かなり奥まで行かないとないようです。それで管理人はいつもの場所で待機。待つことしばし。メスを確認。レンズを向けますが、証拠程度。割愛します。
しばらくして今度はオスが出現。これはなんとか撮れました。
相変わらず暗いし、枝の間だし、しかも遠いしと、悪条件が重なりますが、それでもこうやって姿を見ることが出来ると嬉しいですね。さて、そのご結構粘りましたが、なかなかチャンスに恵まれません。相変わらず声は結構聞こえます。まだペアリングが出来ないのか、森の中を周回している感じです。
そういえば、キビタキの声が今日は特によく聞こえます。ここではキビタキの写真は結構難しいと思うのですが、撮ってきたカメラマンもいました。昨日の雨のせいか、餌取りが活発なのかもしれません。
実は管理人の粘っている場所は、営巣が何年か続いている実績のある場所です。昨年は丁度巣作り二日目位の時に来合わしました。巣作りをしている時は案外人目を気にせず、同じところに飛んでくるので、観察・撮影はかなり楽になります。それを期待していたのですが・・・
残念ながら本日はもう一カ所回る予定があるので、早々に撤収することにしました。そして撤収途中でやけに近くで鳴き声が聞こえるので、すこし粘って撮ったのが・・・
少し明るいところに出てきてくれました。背景が綺麗にボケてくれてなかなか良さげな感じになりました。尾羽の綺麗なオスです。おまけに飛び出しも撮らせてくれました。
時間があまりなかった割にはなんとか撮れた方かもしれません。なにせ気まぐれな鳥が相手ですから、腕や機材も大事ですが運次第と言った要素がかなりあります。運に沢山恵まれるためには、ただひたすら通うしかないでしょうね。下手な鉄砲なんとやらで今シーズンも頑張ってみたいですね(笑
サンコウチョウの森 2015 Part1
里山に行こう Part9 いろいろありました
里山はシンプルな場所です。景色は似たり寄ったりで、生き物が豊富で、空気が綺麗で、緑が多いです。
サシバは里山の生態系の頂点に立ちます。潤沢な自然の恵みがなければサシバは生きていけません。それを支えているのが里山の環境です。
今回、観察・撮影したサシバは里山で暮らしてます。実に人と近い距離です。近い距離と言っても自ずと限界はありますが、カラスやトビよりも身近に感じました。なにせサシバと目と目が合うんですから、思わず笑ってしまいます。
思いがけない体験でした。秋のワタリの時期だけ観察していたサシバがこれほど人と近しい関係にあるとは新鮮な驚きでした。通常の農作業をしている人を警戒する様子は見えません。
今回はゴールデンウィークにかかり、農繁期であることがサシバの動きに多少は影響したかもしれません。管理人が子供の頃は田植えは六月、刈り取りは十月と教わった記憶がありますが、現在は兼業農家が多いため、ゴールデンウィークに田植え、シルバーウィークに刈り取りといったスケジュールが多いそうです。そうすると、この時期は農作業とあまり縁のない人達も手伝いに大挙して田んぼに出たりします。それに対していくらかの警戒心が働くのかもしれないと感じました。特に三日の日曜日は人出が多かったせいか、サシバの出現も少なかったように思います。
稲が生育すると蛙が発見しずらくなります。ある時期に田んぼ以外の餌場が確保出来る環境が必要なようです。そうは言っても蛙が主たる餌らしいのでカエルの声の多い少ないが気になります。土地改良を大規模にした農地は声が少ないということは、カエルが少ないのでしょう。谷戸田で冬も完全に干上がらない田んぼはカエルの声が多いように思います。
実祭、冬場に田んぼがどんな状態か見に行くことも必要かなと思います。実は昨年の秋に一度見て回ったのですが、完全に干上がっていない棚田があったように記憶します。
人とサシバが共存する里山があることを嬉しく思います。年々歳々、サシバの数は減少の一途をたどっています。秋のワタリの観察によるカウントがそれを物語っています。ちなみに、管理人の住む神奈川県の繁殖はゼロだそうです。なんとも残念な話です。ただ、小田原でボランティアの人達(サシバプロジェクトチーム)が休耕している田んぼを復活させて繁殖も復活させる活動を何年か行っているようですが、未だサシバは通過していくだけのようです。なんとか営巣が復活することを望みます。
さて、次回の里山行きですが、営巣の邪魔にならないように細心の注意を払いつつ、雛が孵る頃に観察に行ってみたいですね。
(終わり)












