正月三が日と言うのは結構天気が安定している記憶があります。正確なデータを検証した訳ではないのですが、まあ、記録より記憶ということで。
晴れやかに澄み渡った空気です。三番瀬から富士山が綺麗に見えます。さすが富士は日本一の山だと改めて関心しているのもソコソコに、いつもの砂防提を目指します。
正月早々こんな所にきて鳥を相手にしてる暇人は管理人達くらいだろうと思っていたところ、豈図らんや、いるではありませんか。まあ、暇人が。もとい、同好の士が。
「皆さんお好きですねぇ」
と心の中で呟き、思わず笑いを噛み殺しながら機材を構えます。砂防提の船橋航路側の岸壁側には猫の額といえる程度の砂浜があるのですが、フィールドスコープを向けると程なく管理人は呟きます。
「シノリガモ メス」
先月来たときにシノリガモのメスがいると言う情報は得ていました。ビロキンのこともありこのあたりを拠点にして丹念に観察していたのですが、見当たりませんでした。野鳥ですから気まぐれなのはしょうがないですからね。いるときはあっさりといる。まあ、こんなものなんでしょう。あの時、帰り際に声をかけてきた御年配の同好の士はシノリガモ目当てでこちらに来たようで、シノリガモの存否を聞かれたので、
「本日は見かけていません」
と答えたら、非常に残念そうな表情をしていのが印象的でした。あの御年配の同好の士はシノリガモにめぐり合えたか少しばかり気になりましたが、ともかくシノリガモ初ゲットです。
そのシノリガモも色々なカモ達に混じってまったりとしています。
手前にゴミが写り込んでいますが、これは敢えてこういう写真も撮りました。これも三番瀬の現実だからです。ゴミもありながら豊富な野鳥が渡来する、三番瀬とはそういう場所なのでしょう。
それで、この写真を見て「あれ、何だ?」
と気づいた方がいらしたら、中々大したものだと思います。右の奥にいる、首元の白い・・・
正解は「コクガン」でした。
最初の頃はシノリガモを撮るのに気をとられていたのですが、それも一段落した頃、これは全くの偶然で、管理人も連れあいも同じ頃に、「あれなんだ」と気づきました。伊豆沼で見かけたガンの類だと何となくわかりましたが、何のガンだかは即座には分からない。まあ、当然ですね。そこで、ハンドブックを持ち出し調べたところ、頸の上部にある首輪状の白斑が特徴である「コクガン」と直ぐに同定出来ました。
どうやらコクガンは先月の半ばあたりから居ついていたようです。管理人も色々ありましたので、先月後半はさすがに鳥のことはあまり頭にありませんでした。まあ、それでも今まで居ついてくれていたので、本日めでたく、コクガンも初ゲットとなりました。一応天然記念物の絶滅危惧種ですし、それこそ伊豆沼や北海道あたりならいざ知らず、船橋あたりで観察できると言うのはかなりラッキーなことではないかと思います。正月早々、シノリガモやビロキンだけでなく、これもあって人がそこそこ来ていたのかなと思いました。
午後には午前中とは反対側の海浜に回っていました。
この後シノリガモ共々、姿が見えなくなりました。帰り際に声をかけて来たフィールドスコープの管理人より若い同好の士はコクガン目当てこちらに来たそうで、存否を聞かれましたので
「午前中は船橋航路側の小さい砂浜に、午後は反対の海側にいましたよ」と答えました。
かなり一生懸命探していたようで、それでもみつからず声をかけてきたようですが、気を取り直してまた探してきますと去って行きました。まあ、運がよければ管理人達みたいなタイミングもあれば、そうでない人もいる訳です。日が変われば、時が変われば、自分達がタイミングの悪いほうに回ることもあるので、ともかくそんな時は気落ちせずにいることが肝要だなと思いました。きっと若い同好の士はコクガンをみつけることが出来たと信じています。
さて、
スズガモ メス 沢山いますが、顔の前面の白さが中々見事だったので。
いわずと知れたビロキン。午前中はあまりにも遠くて観察すらも容易ではなかったのですが、午後になってかなり近づいてきてくれました。一眼で撮ってかなりトリミングしましたが、この程度写ってくれれば、無理にデジスコを使わなくても管理人的にはいいかなと思いました。
さらにトリミング。
三番瀬ではお馴染み、ミヤコドリ、正面から。この日は群れは沖の方に固まっていたようです、数羽が海浜に来ていました。
嘴の色が鮮やかですね。
ミユビシギ。ぱっと見るとね、勘違いしたくなるんですよね(笑
こちらも毎度お馴染み、ハマシギ。
ヒドリガモのツーペア。
たまには飛ぶぜ・・・
まさに証拠写真、ホオジロガモ。
さらに拡大
おまけ。
その他、現地ではヒメウなども確認されたとのことですが、本日は確認できませんでした。まあ、来月も頭には一度は行くと思いますので、運が良ければだと思います。
ビデオもかなり録りました。そうそう、ビデオの場合は撮りましたではなくて録りましたが正解ですよね。それにしても編集が追いつきません。期待せずに後日のアップをお楽しみに。
余談になりますが、登山用品でストーブや食器を揃えて、砂防提の上でインスタント味噌汁、カップヌードル、自前のモツ煮込みなどを食したりして、これがまた格別にうまかったりするのです。まあ、冬の海浜の寒風吹き抜ける中(この日の風は特に強かったです)、これを一度やったら止められませんねって感じです(笑
来月もまだまだ寒いので現地で暖かいものが摂れるように準備をして行きたいと思います。まあ、今回の三番瀬はそんな食の暖かさもあって中身がそこそこには濃かったと思います。
明日はどこに行こうか・・・そんな次のことが頭をよぎりながら三番瀬を後にしました。