ようこそ・・・ハイイロチュウヒ 渡良瀬遊水地

11月2日、3日と福島の実家に行っていたのですが4日の帰りは途中の渡良瀬遊水地という段取りになりました。

先々週、浮島湿原にチュウヒの入り具合を見に行きましたが、ハイイロチュウヒはいませんでした。

ですが、この時期なら入っていてもいいよね、みたいな感じですね(笑

日の出は6時6分ころですから、大分日の出が遅くなりましたね。そうもう11月なんですよね。この時期から冬至をすぎて2月位までが日の出時刻が遅くなるので塒立ちの観察が比較的容易に出来ます。

それでも3時に起きて3時30分に出立。おおよそ2時間の行程ですから、塒立ちには十分間に合うと思います。

これもおおよそですが、大体日の出時刻の10分から15分くらい前に塒立ちが始まります。

ハイイロチュウヒの塒立ちは比較的チュウヒの中でも早いほうです。ですから、日の出時刻に到着しては間に合いません。

5時35分頃到着。

曇っています。曇っていると少し塒立ちが遅くなる傾向があります。逆に塒入りが早くなるようです。

普段は塒立ちの時はカメラを出しませんが、薄曇りで少し塒立ちが遅くなると踏んで機材をセットしてみました。まあ、この明るさでは撮れても証拠になるかならないかですが。

そうそう、浮島湿原の時にエクステンダーを付けていたのですが、それを外すのを忘れていました。明るさが足りないので焦点距離よりも明るさを優先した方がいいと思うのですが、今更外せません。

そんなこんなしているうちに第1便。

5時48分。

随分と早いですね。日の出前18分。曇りだからと思って油断しているといけませんね。

補正をかけて明るさを上げていますが、とんでもなく暗いです。感度は12800まであげてもシャッタースピードは1/250です。きついねぇ。

遠くで塒から出てくるチュウヒもいます。

そんなこんなして目の前の葦原からひょいと飛び出してこちらに向かってくる個体。

あれれ・・・

時計をみると5時58分。塒立ちの時刻としては真ん中あたりです。

「ハイイロチュウヒだよ」

管理人は連れ合いに声を掛けました。

こちらの方に向かって飛んでくるなんて珍しいこともあるもんだと思いましたが、取りあえずシャッターを切ります。

これも大分補正をかけていますが、日の出8分前で曇り空です。実際よく捉えたと思います。本当に暗かったですからね。

まあ、確かに高感度が使えると言うことで焦点距離的には不利でもフルサイズを使っているのですが、個体の同定くらいは出来るのですから、大したものだと思います。

もっとももっと腕があればもう少しシャキッと撮れるのかもしれませんが(苦笑

管理人達の横を通り過ぎるとき明らかにこちらに注意を向けています。

ひょっとして暗くてこちらの存在に気がつかなかったのかな・・・いくらなんでもそんなことはあるまいと思いましたが、こんなに近くをとぼけているのか気を抜いたのか分かりませんが、飛んで行くなんてあら珍しやと言った感じです。

これでしっかり明るいとこんなに近くには来ないんでしょうね。それとギャラリーも管理人達を含めて数名程度ですから、あまり人の気配も無かったのかもしれませんね。

シーズンになると結構人が出るのでそれよりは大分条件が良かったのかもしれません。

その他チュウヒは最盛期の半分位と言った感じです。まだ、来ていない個体もあるのでしょう。

で、1羽でもハイイロチュウヒがいることを確認出来たので早起きして来た甲斐がありました。

まあ、大抵遠くて暗くて小さくて・・・なんてのがハイイロチュウヒの場合定番になっていますから、ろくな写真ではありませんが、近くでその姿を見られただけましだったかもしれませんね。

その後、常連さんが言うには昨日の朝はいなかったとのこと。すると昨日中に渡って来たことになるようです。運が良いときはこんなもんですね(笑

その後近くの農耕地を回りましたが、ハイイロチュウヒはおろか普通のチュウヒも見当たりませんでした。狩り場が決まっていないのか変わったのか分かりませんが、短い時間だったので回りきっていなかったのもあるかもしれません。

そしてあまり粘りもせずに朝方早々の撤収と相成りました。

久しぶりの湿原・・・浮島湿原 Part15

冬の猛禽観察は朝が早いです。夜明け前には塒立ちをします。冬至の頃でも(日の出時刻は)6時50分位ですから、それに合わせて出張るとなると結構な早起きになります。

晴れていれば大体日の出時刻の10分位前から塒立ちが始まります。結構暗いですね。

この日の日の出の時刻は6時15分(稲敷市)ですから、遅くとも6時頃にはスタンバイしている必要があります。

宿を取っておいたので起床は5時頃です。まあ、比較的ゆっくりとしたもんですね。この時刻なら(笑

妙技の鼻に到着したのは6時少し前。

昨日ハイイロチュウヒのオスが塒入りをしていたのでそれが塒立ちをするかどうかをまず観察です。

6時8分。

葦原の中から飛び出したのは昨日ハイイロチュウヒのオスで間違い無いでしょう。レンズを向けたのですが突然のことでピントが合いません。というより後ろにフォーカスを持って行かれてしまいました。

写真には収めることは出来ませんでしたが塒立ちは確認。その後ぞくぞくとチュウヒ達が塒立ちをしていきます。見落としもありますから正確な数字ではありませんが10羽以上が塒立ちを比較的短い時間の間に次々とします。塒入りはバラバラですが朝は一斉にと言った感じです。ですから一段落したら即移動します。

到着後すぐにコミミズク発見。

6時28分。

夜は明けていますがかなり暗いです。ISOは25600。SSは1/3200。これも試し撮りみたいなモノです。

こちらのSSは1/4000ですからISOはもっと落としても大丈夫でしょう。

遠くからですがこちらを向いています。顔が進行方向とは別の方を向いています。中々不思議な首の回りかたのように思います。まあ、これはこれで愛嬌はありますが(笑

1羽だけですが中々活発に飛んでいます。一生懸命狩りをしているのですがあまり成功率は高くないようです。撮影する側からすると有り難い話ですがコミミズクにしてみれば死活問題かもしれません。

短期的にみれば撮影する場所の当たり外れはあると思います。比較的カメラマンが集まっている場所もありますが、どこか絶対のポイントは無いように思います。管理人達はエリアを大雑把に3つくらいに分けて適当に移動しながら観察・撮影したりしてます。これは撮れる風景が変わるからと思っていたのですが、葦原はどこから撮ってもあまり代わり映えはしないように思います。

下を向いています。餌でも見付けたのでしょうか。コミミズクは飛翔するときに羽の音があまりしないそうです。聴力使って狩りをすると言われてますので余計な音は起てないのでしょう。風が強いと飛ばないとも言われる理由にもなっています。

さて、コミミズクはひとしきり飛び回って6時45分頃には姿が見えなくなりました。15分くらいのフライトでしたがそれなりに楽しめました。

7時6分。

しばらくすると今度は突然にハイイロチュウヒのオスのお出ましです。

そこそこに近い所を突然にと言った感じでしたので後ろ姿しか捕まえることが出来ませんでした。まあ、こんなことはザラにあります。

5分ほど飛び回っていましたが遠いところばかりでした。そして餌を獲ったのかどうか定かではありませんが、姿が見えなくなりました。多分餌取りがうまく行ったのでしょう。まあ、観察や写真を撮る側からすればもう少しサービスしてよって気持ちになりますが、こればっかりはしょうがありません。「早々に餌にありつけて良かったね」というくらいの鷹揚な気持ちでないと続けての観察などは出来ませんからね。

さて、今回は湿原の方で久しぶりに塒入や塒立ちを観察してそこそこに楽しめましたし、本日も早々にお目当てとご対面出来ました。こうなると長居は不要です。

来週は初めてになりますが、涸沼にオオワシを見に行こうかと思っています。

果たして出会えるのか・・・そんな期待も持ちつつ早々の撤収と相成りました。

久しぶりの湿原・・・浮島湿原 Part14

2月も終わりに近づいて来ました。残りの期間を考えると一月はないでしょう。来週は少し知見を広げるために別の場所に出張るつもりでいますので、ことによると浮島湿原付近への出張りは今回が今シーズン最後になるかもしれません。

土曜日の朝方は今シーズン通ったいつもの葦原ですが、遠いし暗いですがハイイロチュウヒのオスは少しばかり姿を見せてくれました。

コミミズクはさっぱりでした。出が悪いので湿原の方を回ってみました。そしたらハイイロチュウヒのオスを含めてチュウヒ達が数羽屯していました。

駐車場につくなり頭の上を回っているのです。数人のウォッチャーがいましたが、皆さん手持ちのカメラでしたが興奮気味にシャッターを切っていました。管理人達も慌ただしく三脚を立てる間もなく手持ちで撮影を開始です。まあ、写真的には如何なモノかと思いますが、空高くでも頭の上を飛んでいたらこれはもう条件反射ですね(笑

珍しく啼いて飛んでいたんですね。声は聞こえませんでしたが、やや若い個体の感じがします。

普段は葦原ギリギリの高さで飛ぶことが多いハイイロチュウヒですが、この時は思いっきり高く空に上がっていきました。そしてパーッと移動していきました。狩り場を移動するときはかなり高く飛翔するんでしょうね。このようなシーンは何回か見たことがあります。

こちらはハイイロチュウヒのメスです。湿原の方にはメスがいます。付近のオスがいる別の葦原にはメスは見ません。まあ、繁殖ではなく越冬ですからこんなこともあるんでしょうね。

こんなこともありまして、土曜日は湿原で塒入りを待つことにしました。久しぶりです。

比較的明るい時間帯でのご帰還です。

ここでは餌取りはあまりしないようなのですぐに塒に入ってしまうこともあるのですが、今回は少しですが周回してくれました。

それと湿原の方はギャラリーが少ないですね。カメラマンも数名しかいません。それが良かったのかとんでもなく遠いと言うことはありませんでした。

ただ、まあ、いくら明るい時間帯と言っても日の入り間近ですから結構撮影的には厳しいものがありますね。

わずか1分半くらいでしたが、今回のハイイロチュウヒのオスの塒入りは撮影もそこそこでしたが、観察としては中々良かったように思います。

太陽はかなり傾いています。もうすぐ日の入りです。

そしてハイイロチュウヒのメス。これはかなり厳しい条件でした。ISOは6400、SSは1/320。無理だと思いつつテスト的に撮ってみましたが、この時間帯の明るさでも何とかなりそうな感じです。これはいささか驚きました。

さすがにこれを撮った後はまさに夜の帳が降りた状態となりました。明日の朝は湿原で塒立ちを観察した後は別の葦原の方でコミミズクを探して見たいと思いながら、宿へと撤収と相成りました。

冬の猛禽達・・・浮島湿原(付近) Part13

今日は(2月11日)は暖かいためか、空気の揺らぎが出てきました。

少し遠くなるとピントが合いません。これはこれでしょうがありません。

昼頃になるとさらに暖かくなりました。

追記:後日調べたら最高気温は同じくらいでしたが、最低気温が4~5度ほど高かったようです。日中は暖かく感じました。

モズもここにはいます。まあ、人によっては小さな猛禽と言う人もいますから、この葦原の住人に加えておきましょう。

チョウゲンボウも止まり木で(木ではないけど)一休み。

ここにくればチョウゲンボウのホバリングを撮るのは比較的容易ですね。

先ほどよりもう少し近い距離でホバリングしてくれました。曇りなので背景が色彩的にはイマイチですが写真を撮るのにはチャンスが多いですね。

ハイイロチュウヒのオスもゲリラ的に飛ぶこともあります。葦原では無く裏の田んぼに突然と現れました。いそいで機材を担いで移動するカメラマンもいますが管理人はひっくりかえしたりするのが怖いので移動せずにシャッターを切ります。

写真的にはこれもイマイチですが要するに機会が増えればチャンスも増えると思っています。こんシーズンはここが当たりだったと感じるのは、シャッターをきる機会が多かったと感じるからでしょう。
あとどれくらいいるのか分かりませんが、もう少し楽しめるのではないでしょうか。

そして今日は比較的早い時間にコミミズクが出てきました。(15時51分)

単独のようですが結構飛び回っています。まあ、それなりに遠いですけどね。

それにしてもこの葦原にこのコミミズクの色はオートフォーカス泣かせですね。もう少し研究の余地があるのかもしれませんが、結構厳しいモノがあります。

先ほどより時間が経ってISOを1600にしました。これくらいなら許容範囲でしょうか。それでもシャッタスピードは1/500ですからギリギリと言ったところでしょうか。

暗くなっても飛んでいましたが、写真にはならないので撤収となりました。観察は結構堪能しました。

翌日の朝。

昨日はあれほど活発に飛んでいたコミミズクの姿はまったくありません。チュウヒはハイイロチュウヒのオスはおろか何も飛びません。昨日に比べると随分と静かな朝です。気温は昨日より少し低いですが、随分と寒く感じます。陽気の変動にここの住人達も影響されるのでしょうか。

まあ、先にも書きましたがもう少し楽しめるのではないかと思っていますのであまり粘らずに早々に撤収となりました。次回は再来週あたりに、またまた泊まりでと考えていますが、天候次第でしょう。

冬の猛禽達・・・浮島湿原(付近) Part11

冬もたけなわ。寒い日が続きます。しかし日差しは確実に強くなっています。春が静かに近寄って来ているのでしょう。

春のワタリまでもう少し。残り少ない冬の猛禽達をもう少し見てみたい。そんなこんなで今回は泊まりでの出張りとなりました。

天候が良ければ連泊にする予定です。

さて、朝は4時起床。相変わらずの時間ですが、現着する頃は結構明るくなってきました。これも春が近い証拠なんでしょうね。

到着後、音沙汰無しでしたが、7時21分頃、ハイイロチュウヒのオスの第一弾。

突然、目の前を通っていきました。土曜日の朝の割にはカメラマンも少なかったのですが、人が少ないと少しだけですが距離が近くなる感じです。

朝日を浴びて影が出てしまいます。

この時は狩りもせずにただ目の前を通ったキリでした。

しばらくするとメスの若だと思いますが、半身上が白いチュウヒです。管理人達は「シロチュウ」と呼んでいます。この個体もおなじみになりしまた。

最初見た頃より随分と半身上の色が濃くなってきた感じです。ここに来てすでに3ヶ月程は経つでしょうから成長の証なんでしょうか。

朝はコミミズクは出ません。と言うよりはこのあとめっきり静かになってしまいました。ただ気のせいか先週よりは僅かですが暖かい感じがします。
午前中は車の中で仮眠したりして時間を潰していました。

昼過ぎにようやくチョウゲンボウのお出ましです。

このチョウゲンボウは気が向くとよくホバリングをしています。ただし、餌を獲った瞬間は残念ながら見たこともないし撮ったこともありません。案外捕獲の成功率はかなり低いようです。

15時40分位になってからハイイロチュウヒのオスが塒入り前の狩りを始めました。ただし、これが又遠い。朝の飛翔に比べるとどうにもなりませんって感じの距離ですね。

この時間になるとカメラマンの数も随分と増えています。寒いからでしょうか、朝の出足は皆さん少々悪くなっているのかもしれません。

さらに時間が過ぎると先ほどのチョウゲンボウが再びホバリングです。今度は先ほどより大部近いですね。

チョウゲンボウはハヤブサ目、ハヤブサ科ですから、ハヤブサに似ているのは当然です。飛翔はやはり速いですね。写真を撮るのは中々苦労します。

図鑑で調べると亜種チョウゲンボウ、幼鳥みたいな感じでしょうか。

夕暮れも近づいて撤収時刻に近くなってからです。

とんでもなく遠いところにポツンとコミミズクが単独で現れました。ここのところの観察で3羽は確認しているのですが、出てきたのは1羽だけのようです。それにしても遠い。

そして程なくして何処かへ飛び去りました。

どこかに狩りに行ったのか定かではありませんが、時間的にもこれ以上粘っても観察や撮影は無理な状態になってきました。日が落ちると寒さも一入です。

そんな訳で真っ暗になる前に宿へと撤収と相成りました。