管理人越後路を行く・・・松之山 Part 4

しばらく動きを見ていると色々と面白いことが分かって来ました。

クマタカが動く時にサシバの鳴き声が聞こえてくるのです。サシバはこの時期繁殖しています。松之山は北関東などに比べると田植えも遅く、その為か繁殖もつられてか遅いようです。この時期に雛が孵っていたとしても生まれたばかりでしょう。

クマタカの巣の場所は見当が付きませんが、サシバはこの近くにあることは間違いないでしょう。クマタカがサシバの雛を餌として狙っている・・・とも思えませんが、縄張りがバッティングしていることが影響しているかもしれません。

凄いですよ。サシバがクマタカにモビングをしかけるのです。体の大きさから考えるとサシバは二回りくらい小さいですが、それをもろともせずにクマタカに挑んで行きます。

管理人も随分とサシバを見てきましたが、モビングされることはあってもするのは見たことがあまりありません。たまにトビやカラスに対して行うことはあるでしょうが、基本的には大人しい性格なのではないかと思っていました。但し、どんな動物でも雛が孵った直後は警戒心が高くなり雛たちを守ろうとして強い行動にでる場合がありますが、それなのかもしれません。

こう言ってはなんですが森の王者とか呼ばれているクマタカが二回りも小さいサシバにモビングされている図は松之山ならではの光景なのかもしれません。

そして帰ろうかと思っていたら本日最後のシメとしてシメに似ているイカルが近くに来てくれました(笑

初日は午後からの限られた時間でしたが二度ほど現れたクマタカでした。明日も同じ場所で観察を続けることにして撤収。宿までは数分ですから、随分と移動は楽でした。

明けて土曜日。

朝飯前に一回り松之山周辺を回ってみました。6時近くなってからようやくアカショウビンの声が聞こえました。しかし姿はやはり見えません。

思えば以前アカショウビンを撮った時はもっと厳重な用意と作法が必要でした。出会い頭で逢うことは希で、餌場かソングポストを見つけてブラインドを仕掛けねばりづよく待つ・・・まあ、一筋縄ではいかない相手であることは承知しているのですが、やはり姿も見られないとなると少々気落ちしますね(苦笑

さて、朝飯後に昨日と同じ場所にスタンバイするとサシバが体を捻ったりしながら急降下を繰り返していました。

これは何の意味があるのか、管理人には分かりかねますが餌を獲っているようには見えません。

暫くそんな動きを繰り返していると、そのうちに空高く上がって何処ともなく姿が見えなくなりました。

管理人は首を傾げながらスコープで森の中を見ていると・・・

いやいや、これにはドキリとしました。これはサシバが見えなくなってから数分後に撮ったのですが、クマタカが枝止まりしていたのです。

このクマタカもこれから直ぐに飛び出して行きました。

しばらくは森の中を悠々と周回しています。

うーん、こんなところで餌獲りはないだろうし、サシバの巣もこんなところにはないと思うし・・・

なんて思いながら、目の前を悠々と飛んでいるクマタカを眺めていました。

ちょっと目を離したら姿が見えなくなってしまいましたが、何気なく見上げるとかなり大きな猛禽の影が近づいてくるではありませんか。

こりゃ大変だとばかりにすぐにレンズを向けました・・・

「あれれ???」

一瞬頭の上をクマタカがかすめたかと思ったのですが・・・

クマはクマでもハチクマでした。いやぁ、ハチクマが出てほんの僅かですが残念に思ったなんてここでしかない話ですね(笑

管理人の当て推量、「この辺りはサシバ、クマタカ、(ハチクマも含めて実はトビも)の縄張りがバッティングしているのではないか」と言うのもあながち的外れでないようにも思います。

白樺峠でワタリを観察している訳ではないのです。松之山はサシバ、ハチクマは明らかに繁殖の為にいる訳で、もしそれらの繁殖の影響でクマタカなどの動きも刺激されているとしたらこれはこれで見逃せない状況だと思います。

すこし間が空いてうつらうつらしているとサシバの声が聞こえてきました。そして目を向けると・・・

クマタカのお出ましです。実は朝もサシバは啼いていたのですが、まさにこの時はサシバの声に起こされたと言う感じでした。

・・・続く

管理人越後路を行く・・・松之山 Part 3

今週も遠征先は松之山。先週の余韻もさめやらぬ金曜日。平日に休みを取って今回は2泊の行程で出張ることにしました。

出立はいつもより少し早めの3時20分頃。これは少し訳ありで平日だと高速の割引が深夜割引しかないのでとりあえず東名横浜インターに4時前に乗り込みたいからです。

結構この差額大きいんですよね(苦笑

ちなみにドラプラで横浜町田~塩沢石打の料金を調べてみました。

ETC無 ETC有 備考
平日 6,740 6,300
土日祝 6,740 5,340 普通車、軽自動車等(二輪車)限定 地方部30%
深夜 6,740 4,450 0時~4時 全車全路線対象 30%

深夜の割引が1番大きいですよね。もしETCが無くて平日だと最大2,290円の差となります。距離が伸びればもっとその差は開きます。それとお金の問題もありますが、やはり朝一の方が活性の高い野鳥も多いので時間を有効に使いたいというのもかなり大きな理由です。この時期ですから日の出も早いしちょっと早めに出ると財布にも優しいし野鳥にもより多く出会えるかもしれない・・・そんな感じでしょうか。

寄居PAに到着したのは5時頃です。すでに夜は明けています。長野に行く場合は藤岡から上信越に分岐しますが新潟ですと関越をひた走ることになります。そうそう関越トンネルを抜けるんです。昔は猿ヶ京から三国峠を越えたのですが隔世の感がありますね。

そんな話はさておき、松之山に到着してまずは一回り。

気温が低い所為かどうも活性も低いようです。今朝はアカショウビンの声などは全く聞こえません。ちなみに当日の十日町の最低気温が10.3度となっていましたから松之山での体感はもっとそれより低かったように思います。

午前中は松之山の付近を諦めて大厳寺高原(だいごんじこうげん)にも行ってみました。

状況は似たり寄ったりでこちらも静かなものです。そして更に寒いですね。これには参りました。松之山よりこちらの方が標高は高いようでその分当然気温も低くなるのでしょう。まあ、高原と名が付くのですから当たり前と言えば当たり前ですね(苦笑

話はそれますが松之山にしろ大厳寺高原にしろこの辺りの棚田はいずれも手入れがされていてサシバの里のように耕作放棄された田畝はみかけることがありません。まあサシバの里の方の近辺は大きな工場があったりするのでそちらに人が流れやすいという状況もあるので一概に比較は出来ませんが、新潟は米所と言われる所以をこの綺麗に手入れされた棚田に見るような気がします。

それだけ自然の懐が深く生態系がしっかりしているから多くの野鳥の生息に繋がっている・・・のでしょうね。

さて、昼は松之山に戻って来ました。実は先週見ることが出来たブッポウソウなのですが・・・あまり芳しい状況ではないようです。どうも営巣を放棄した気配が濃厚です。近くを通るたび営巣付近の状況を観察していると、付近に車を停める人、巣箱の下に三脚を立てる人などが散見されました。さらに保護だと言ってかなりブッポウソウに対して営巣の確認などでストレスのかかる状況もあったようです。いずれにしても人の影響によるものと考えてしうまうのは管理人だけではないように思います。

残念な話もありますが、少しいい話もあります。

松之山を色々巡っていたら偶然に撮れたものです。歩いて場所をサーチしていたのでミラーレス一眼しか持っていなかったのですが、なんとクマタカとサシバのツーショットです。

最初サシバすぐに分かったのですが、クマタカの方はどうせトビだろうとタカを括っていたのですが・・・

まごうこと無くクマタカでした。こんなところでと言ったら失礼ですがいくら松之山でもクマタカまであっさり見られるとは思っていませんでした。管理人達にとってはアカショウビンよりも実は嬉しい話です。

紛らわしいのですがトビも飛んでいます。

宿に車を置いて先ほどの場所に機材を担ぎ込みました。誰も居ません。静かなものです。でもクマタカが遠いけど飛んでいます。

・・・続く

管理人越後路を行く・・・松之山 Part2

明けて日曜日。本日は森の学校キョロロ主催による大探鳥会が開催されます。「森の学校キョロロ」では松之山野鳥愛護会、十日町地域振興局健康福祉部、十日町市との共催で月に一度定例探鳥会を開催しているそうです。

探鳥会は他で何回か参加したことがありますが、朝の4時30集合というのは初めてですね。バーダーは早起きの人が多いから朝早いのは苦になる人はあまりいないでしょう。皆さんやる気満々と言った感じです。


※プライバシー、肖像権の問題がありますので敢えてボカしてあります。

コースは3つあり参加者はおよそですが100名近くにはなったのではないでしょうか。

探鳥会自体は大勢で回りますから目と耳が多くなるメリットもありますが、警戒されてしまうデメリットもあります。ですから見るより聞く方がメインになり囀りから判断することが多くなりがちになります。

回ってる途中にアカショウビンの声なども聞こえましたが姿は殆ど見ることが出来ませんでした。一瞬飛んで行く姿を見た人達が何名かいたようです。管理人も見えたかもしれませんがはっきりとした姿は確認出来ていません。ましてや写真は到底無理と言った感じでした。ちなみに探鳥会にはカメラは持たずに参加しました。まあ、撮れないだろうと踏んでいたからで、正解でした(笑

一通り回って解散となりましたが、それなりに楽しかったです。単独で回るよりは色々と参考になったこともありました。毎月開催される探鳥会もあるのでそれに参加するのもいいかもしれません。こちらも夏は朝早いようです。

さて、解散となりどこに行こうかと思案しましたが、昨日の続きでチゴモズを見に行ってみようと思いそちらに移動。

すでに数名のカメラマンが撮影をしていました。昨日教えて呉れたカメラマンの方もいて、どの当たりによく出るかなんて情報を教えてもらいました。

カメラをセットしてからほどなくすぐにその姿を見ることが出来ました。

光の加減もありますが、目のまわりと目が黒いので目の区別が着きにくいですが何とか撮ることが出来ました。

ここがチゴモズの定位置のようです。かなり遠いですがハッキリと分かります。

そうそうサシバが途中頭の上を飛んでいました。

飛び回る場所のパターンはある程度決まっているようです。それでもハプニング的に近くに来ることもあるようですが一定の距離は常にあった方がいいですね。つまり必要以上に近づかないことが肝要でしょう。その点では皆さんマナーを守って必要以上に距離を詰めないで撮影されていました。当然管理人達も同じように並んで撮っていました。

ただし、気になるのは民家の軒先でカメラを構えることでした。通り抜けできる道ではないので交通量は多くありませ。普段は静かな場所であることは間違いありません。それがこの時期になると他県ナンバーが圧倒的に多いのですが大挙して押し寄せてくるようです。管理人達もその中の一台となっていました。幸い管理人の車は通行の邪魔になる場所ではなかったのですが車が増えてくると明らかに通行の邪魔になる場所に停め始める人達が増えてきました。

おそらく地元の人達が最低限車を回す場所として確保しなければならない場所がありそこに停める人もいるのですが、それを注意するカメラマンの方もいます。

しかし日曜日ですので車が次から次へと来ます。そんな訳で管理人達は取りあえずは姿も見たし写真も撮れたのでチゴモズの里には1時間もいませんでしたが早々に退散することにしました。

思えば土日でかなり慌ただしかったですが、それなりに堪能出来たようです。そして実感したのは松之山は鳥も多いけどそれを見に来たり撮りに来たりする人も多いなと言うことでした。情報は得やすくなりますが、鳥たちにとってそれがどういう影響を与えるのか考えると心配なところもあります。

また、チゴモズの里のように狭い道路の民家の軒先で多くの人が集まる状況は芳しいものでは無いように思います。どう考えてもトラブルが発生しそうな気配がします。

追記:
帰宅後ネットで調べたら昨年はそうでもなかったようですが一昨年はトラブルは発生していたようです。松之山が探鳥をある程度観光資源として見ているようですから地元の人達も出来れば好意的にバーダーの人達と接したいと心されているように思いますがやはり限度はあるでしょう。誰しも見たいし撮りたいのは同じですが狭い場所、それも人が住んでいる軒先ですから必要以上に長い時間お邪魔するのは控えた方が結果的には長くチゴモズの里が成り立つように思います。立て込んで来たらできる限り車を停めたり撮影したりする場所を融通し合うことが出来ればいいなと思います。

そんなこんなで、いい思いもしたけどちょっと複雑な思いもして松之山から撤収と相成りました。

管理人越後路を行く・・・松之山 Part1

新しい探鳥地を訪れるときは期待と不安が入り交じった気持ちに誰でもなるのではないでしょうか。

越後と言えば管理人達は秋のワタリの山本山と夏の銀山平くらいで馴染みがあまりありません。

信州も野鳥の多いところだと思いますが、越後もそれに負けないであろうことは想像するに難くありません。

候補地が多くて何処に行くか悩みましたが、ポピュラーな場所からと言うことで松之山に行ってみることにしました。

戸隠森林植物園の時もそうですが有名なところは取りあえず行ってみるべきだということですね。

こんな場合は続けていくのが吉だと思っていますので、今週と来週は続けて松之山に行くことにしました。まずは今週の日曜日に松之山で大探鳥会が開催されるので来週の下見もかねて参加しようかと思っています。

3時半起床、4時の出立です。

探鳥会の開催される「森の学校キョロロ」の駐車場には8時少し前に到着しました。途中トイレタイムが2回ほどありましたが、4時間はかからないですね。これだと時間的には戸隠森林植物園より近いですね。

駐車場はだだっ広いと言った感じですがちらほらと車が停まっています。出で立ちをみれば目的は管理人達と同じであることがうかがい知れます。

追記:
後で少し困ったことになるのですが、これだけ広い駐車場なのですが直接使えるトイレが障害者用を含めて2個しかないのです。探鳥会には100名近く集まりましたから・・・まあ、推してる知るべしですね(苦笑

さて、到着して程なくかなり遠くからでですが

「キョロロ~キョロロ~」

とどっかで聞いたような声が聞こえました。え、まさかとお思いでしょうが、そうです。紛れもなくアカショウビンの声です。これはさすがに管理人も聞き間違えることはありません。あの独特の響きはなんとも言えません。俄然期待が膨れます。

だだ、アカショウビンは極めて警戒心の強い鳥です。そうは簡単に姿をみることはできません。ましてや写真となるとかなり難しいと思います。しかし声がすればまぐれでも偶然でも可能性はゼロではないはずです。そこに期待したいところです。

さて、駐車場にいてもしかたありませんからまずは美人林に行ってみることにしました。この学校の隣と言ってもいいですが、車で移動します。

美人林由来はなかなか良い話ですね。

確かにこんな景観の林は管理人も見たことがありません。それも相当の広がりがあります。風景写真を撮る人も沢山訪れるようです。

その美人林に足を踏み入れると又々アカショウビンの声が。今度は先ほどより近いです。こうなると我慢できずに声のする方に歩いて行きました。ただ無遠慮に近づいて行けば当然警戒されるので出くわす可能性は低くなるのですが。

声のする方に向かって暫く歩いてみたのですが・・・う~ん、人の歩ける場所ではなく行き止まりになってしまいました。残念。

さすれば林の奥に分け入って静かに座って待つことにしました。路傍の石作戦ですね。ともかく動くモノに対しては非常に警戒しますからウロウロするのは禁物です。本当はブラインドもしたいところですが、さすがにこの林の中では憚られます。

暫くすると声は聞こえます。こちらに近づく感じもしますし、遠のいていく感じもします。どうやら林の中で声は聞こえるのですが、姿を見ることは出来ませんでした。しかも暑かったので半袖で暫く座っていたのでダニや(小)ブヨと言った毒虫たちにかなりやられてしまいました。ダニは1日~2日経ってからかゆくなり赤く腫れてきたのですが、これには参りました。この時期ですから防虫対策と刺された時のかゆみ止めは必須ですね。

追記:
余談ですがかゆみ止めは液体ムヒアルファEXがお薦めです。

午前中美人林で時間を潰したのですが声は聞けども状態でした。

午後からは松之山温泉付近を回ってみることにしました。

温泉街のまわりを周回していると、遠くの枝に二羽止まっているのが見えました。当初はカラスかと思ったのですが・・・

車を停めてスコープで確認すると、やはりブッポウソウでした。

レンズを向けていたら同好の士と思われるカメラマンが何人か近寄ってきました。それじゃ、そろそろと近づきますかと軽く打ち合わせをして一緒に近づいて行くことにしました。

番でいるようです。結構近づいてはみたもののまだまだ遠いですね。

一羽が飛び出していった後さらに近づいてみました。

ここが限界でした。これ以上は木の高さがあり撮影は無理でした。それでも番のブッポウソウが見られたので良かったです。

しかもこれが縁で近くに巣があることが知れました。それも先ほどの人達がいたおかげでその巣の付近では撮影する場所の申し合わせみたいなモノがあることも教えて貰いました。巣箱の設置に関しては色々と問題もあるかもしれませんが、ローカルルールがあるならそれに素直に従うべきだと思います。当たり前ですが巣箱の真下で長時間多人数が屯って営巣放棄にでもなれば元も子もありませんからね。

それでもなんやかんや言っても待っていればその姿を見たり撮ったりする機会は結構あります。電線ブッポウソウなんてやたらとお目にかかれないでしょうね(笑

とりあえずこれだけでもここに来た甲斐はあったようです。ここで先着していたカメラマンの人達とひとしきり鳥談義の時間も過ごせました。皆さん、当たり前ですがマナーを守る人達なので気持ちよく観察・撮影が出来ました。

さて、時間も来たので宿に帰ろうかと思っていたら、最後に残ったカメラマンの方が

「チゴモズ行きましたか?」と聞かれたので

「いや未だです」なんて話をしたら、親切にも案内してくれました。これは有り難かったです。少しうぬぼれて言えば管理人達はちゃんとマナーが守れると見込んでくれたから教えて呉れたのだと思っています。

行くと数人のカメラマンが待機していました。チゴモズはお出ましになっていないようです。

今週は宿が松之山温泉では取れなかったので津南町まで回送しなければなりません。諸事情があり明日は10時位までには出立しなければならないので、探鳥会もあるし、アカショウビンの声も捨てがたいし、チゴモズも捨てがたいなんて贅沢な悩みを抱きつつ明日の予定をどうするか思案のしどころです。

そして後ろ髪を引かれる思いでカメラを出すこともなく撤収と相成りました。

・・・続く

戸隠森林植物園 2018 Part3

3日目の朝。起床は4時30分。

まなびやに到着したのは5時ちょっと過ぎ。

ともかく寒いです。一昨年、同じく戸隠で6月の始めに6度というのは体験しましたが、それより寒いですね。

もっとも昨日の朝は8度くらいあったのですが、風が強かったせいで体感温度がかなり低くなり、それで寒さ対策をちゃんとしようと言う気になったので本日はそれなりの準備をしてきました。

信州はやはり首都圏と比較にならないくらい寒くなるときは寒くなると覚悟しておいた方がいいんですね。

それでも湿度が高いせいか冬の寒さとはちょっと違う感じではあります。

さて、植物園に入るとフクロウの巣の前にすでにカメラマンがファインダーをのぞき込んでいました。巣からは雛は見えません。

「いつもの場所に居ますよ」

と声を掛けてくれたので、森の奥をのぞき込んでみると・・・

場所は大体のところは予め教えて貰っていたのですが、初めてなので探すのに少し手間取りました。

先着のカメラマンのアドバイスもあり、発見。

分かって慣れれば、双眼鏡が無くても個体が結構大きいので枝止まりしているのは分かります。ただし、分かるとは言っても相当遠いです。

フクロウと言うヤツはともかく動きが少ないですよね。今はまったりタイムになっている感じです。活動時間はもっと早いか深夜なんでしょう。中々動いているとこはお目にかかれません。

それでもたまに移動したりします。うっすらと目を開けることもあります。この程度の動きでも変化があれば少しは退屈しないで済みます(笑

まなびやの入り口付近で観察していると、次から次へとバーダーの方達が切れ目無く訪れます。皆さん早起きですね。

管理人達もスコープを立てて見ていたら、いつの間にかフクロウのご案内役みたいになっていました。

戸隠森林植物園に朝一に到着して開始早々フクロウを観察出来たと言うことで、大概の皆さんは幸先の良いスタートに盛り上がっていました。

そしてこの寒さにも驚かれていたのが印象的ですね。

いつの間にか個体は二つになっていました。雛ではないようでオスメスの親なのでしょう。給餌しているのか何か咥えたものを与えているような仕草です。

暗い森の中に日差しが少しだけ差し込みそこに佇むフクロウの姿。

森の賢者(哲学者)なんて呼ばれ方もするようですが、こんな姿を見ていると何となくですがそんな気もしないではありません。

管理人達がいる間はその姿を結構長い時間見せてくれました。但し、雛の姿は巣箱からも見えませんでしたし、近くに見当たりませんでした。巣立ったのでしょうか。親も巣箱に近づきませんでした。

まあ、やっと3シーズン目で何とか親の姿を見ることが出来たので良かったです。

そう言えばフクロウカフェみたいなものもあるようで、フクロウの姿は可愛く人気があるのもなんとなくは理解出来ます。でも、こうやって森の中にいるフクロウを見ていると(人に飼われる)ペットにするような存在ではないように思います。

まあ動物園みたいに知見を広めるための最低限必要な部分だけなら致し方ない場合もあるのでしょうが。

さて、さて、戸隠森林植物園の遠征は今季はこれ限りになります。信州に限らず日本にはまだまだ管理人達が知らない場所がありますから、それも知りたいと思いますので次はどこにするか少し迷っています。

そんなこんなで朝の観察を終えホテルに戻り朝食を摂ってから戸隠から撤収と相成りました。