森へ行こう

 ここのところ海浜が多いので緑が恋しくなった・・・まあ、そんなこともないですが、海浜の寒風を二日続けて浴びるのはさすがに躊躇しますね。そんな訳で本日は木の多いところ、山は無理だからせめて森に行こうということになりました。そうそう、昨年残した宿題のひとつにアメリカヒドリもあったのでついでにそもれ片付けようということになり、泉の森に行くことにしました。

 8時40分、泉の森到着。冬ですからね。少しゆっくり目です。駅前のセブンイレブンで軽く買い物をしてから歩いて泉の森を目指します。

 さて、アメリカヒドリですが現着して回りを見渡してもカメラを構えている人が誰一人いません。騒動は終わったとみえて関心を示す人が管理人くらいしかいなくなってしまったと言うことなんでしょう。まあ、希少性はあるにしても越冬しているカモです。かなりの長期滞在ですから、一通り需要を満たしているのでしょう。

 とは、言っても見当たりません。かわりにと言っては何ですが、カワセミのお出迎えです。写真ではなくビデオを先にセットしていたので、とりあえず録ります。

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 撮った場所は違いますが、まあ、こんな感じのオスがでかい川エビのような餌を捕食したシーンを録りました。

 それにしても、池をさらっと見渡してもお目当てのアメリカヒドリはいません。もう撮り尽くされたのか、カメラを構えているのは管理人(それもビデオ)のみという状態です。地元の人が来て、餌を投げてカモたちを集めてくれましたが、その中にもいませんでした。

 まあ、ボチボチと撮ってみました。

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 そのうち連れ合いが一回りしてきて、

 「奥の方でミソサザイを撮っているよ」

 とのこと。おいおい、去年高尾山に二回行って撃沈されてきたミソサザイかよ、ってな感じで聞き流していました。大体、写真が撮れるような明るいところに出てくる訳無いじゃんといのうが、その理由なのですが・・・

 それでも、カワセミが飛び回っているので、それにつられて奥の池の方に行ってみることにしました。すると結構な人たちがカメラを構えているではありませんか。カワセミ組、ミソサザイ組、ルリビタキ組と、三つのグループに大別できる感じですね。まあ、隣り合っていますから、出物によって移動したりしている人もいましたが。

 先ほどのカワセミの写真はここで撮りました。あんがい近いので、400ミリあれば結構いけます。飛び出し狙いの人達が中心ですが、明るさもたっぷりあり条件的にはかなりいいと思います。

 管理人も適当にビデオをセットして、一眼は手持ちで待ってみることにしました。

 まずは、シジュウカラ。

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 つづいて、エナガ。葉っぱもなく、かなり明るいところで撮れました。

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 コゲラ。

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 連れ合いの撮ったコゲラには赤い毛が写っていましたね。

 薮睨みのメジロ。

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 撮り方によって随分と人相(鳥相?)が変わるものですね。目線を呉れているというよりは、メジロに眼を飛ばされている気がします(笑

  それで、ミソサザイ。

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 こんな明るいところにノコノコと出てきてくれるサービス精神満点のミソサザイ。連れ合いはトリコになりそうだと言っていましたが、まさか動画でも録れるとは思いもよりませんでした。そのキビキビした動きは中々魅力的です。

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 ここでは鳥を寄せるために多少人の手が介在していますから、百パーセント自然とは言い難いにしても、近いなぁ、と呟きながら、ミソサザイを撮っています。これも人馴れのせいなのでしょうか。

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 普通は鳥を撮る場合、眼が入っていないといけないと言われますが、この眼をつぶったのも可愛いですね。ミソサザイは写真もいいですが、この鳥に関しては動画がいいですね。その動きが特徴的で、このような明るいところでその動きを捉えられる機会というのは管理人にはそうざらにないと思いますので、貴重なものが録れたと思っています。

 ルリビタキもかわいいですね。

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 三場所でトリモノが違うのでそれぞれに楽しめますね。カワセミの飛び出しも今度は機会があったらビデオで高速スローかなんかで録ってみたいですね。ちょいの間に一回だけチャレンジして撮ったのですが、ピンが大甘でした。

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 あ、そうだ、いけない。肝心なヤツを忘れていました。こちら側の撮影に夢中になっていたので、アメリカヒドリをすっかり忘れていました(笑

 本当は、これを撮りに来たんですけどね。それで、午後から、また見回りに行ったらあっさりいました。

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 まあ、来た以上は撮らなければということで撮りましたが、長逗留していると有り難味が薄れてくるんでしょうか、回りのカメラマンの関心は絶無でしたね。まあ、皆さんゲンキンなものだと思いました(笑

 
 

初鳥や、ああ初撮りや、初録りや

 正月三が日と言うのは結構天気が安定している記憶があります。正確なデータを検証した訳ではないのですが、まあ、記録より記憶ということで。

 晴れやかに澄み渡った空気です。三番瀬から富士山が綺麗に見えます。さすが富士は日本一の山だと改めて関心しているのもソコソコに、いつもの砂防提を目指します。

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 正月早々こんな所にきて鳥を相手にしてる暇人は管理人達くらいだろうと思っていたところ、豈図らんや、いるではありませんか。まあ、暇人が。もとい、同好の士が。

「皆さんお好きですねぇ」

 と心の中で呟き、思わず笑いを噛み殺しながら機材を構えます。砂防提の船橋航路側の岸壁側には猫の額といえる程度の砂浜があるのですが、フィールドスコープを向けると程なく管理人は呟きます。

「シノリガモ メス」

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 先月来たときにシノリガモのメスがいると言う情報は得ていました。ビロキンのこともありこのあたりを拠点にして丹念に観察していたのですが、見当たりませんでした。野鳥ですから気まぐれなのはしょうがないですからね。いるときはあっさりといる。まあ、こんなものなんでしょう。あの時、帰り際に声をかけてきた御年配の同好の士はシノリガモ目当てでこちらに来たようで、シノリガモの存否を聞かれたので、

「本日は見かけていません」

 と答えたら、非常に残念そうな表情をしていのが印象的でした。あの御年配の同好の士はシノリガモにめぐり合えたか少しばかり気になりましたが、ともかくシノリガモ初ゲットです。

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 そのシノリガモも色々なカモ達に混じってまったりとしています。

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 手前にゴミが写り込んでいますが、これは敢えてこういう写真も撮りました。これも三番瀬の現実だからです。ゴミもありながら豊富な野鳥が渡来する、三番瀬とはそういう場所なのでしょう。

 それで、この写真を見て「あれ、何だ?」

 と気づいた方がいらしたら、中々大したものだと思います。右の奥にいる、首元の白い・・・

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 正解は「コクガン」でした。

 最初の頃はシノリガモを撮るのに気をとられていたのですが、それも一段落した頃、これは全くの偶然で、管理人も連れあいも同じ頃に、「あれなんだ」と気づきました。伊豆沼で見かけたガンの類だと何となくわかりましたが、何のガンだかは即座には分からない。まあ、当然ですね。そこで、ハンドブックを持ち出し調べたところ、頸の上部にある首輪状の白斑が特徴である「コクガン」と直ぐに同定出来ました。

 どうやらコクガンは先月の半ばあたりから居ついていたようです。管理人も色々ありましたので、先月後半はさすがに鳥のことはあまり頭にありませんでした。まあ、それでも今まで居ついてくれていたので、本日めでたく、コクガンも初ゲットとなりました。一応天然記念物の絶滅危惧種ですし、それこそ伊豆沼や北海道あたりならいざ知らず、船橋あたりで観察できると言うのはかなりラッキーなことではないかと思います。正月早々、シノリガモやビロキンだけでなく、これもあって人がそこそこ来ていたのかなと思いました。

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 午後には午前中とは反対側の海浜に回っていました。

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 この後シノリガモ共々、姿が見えなくなりました。帰り際に声をかけて来たフィールドスコープの管理人より若い同好の士はコクガン目当てこちらに来たそうで、存否を聞かれましたので

「午前中は船橋航路側の小さい砂浜に、午後は反対の海側にいましたよ」と答えました。

 かなり一生懸命探していたようで、それでもみつからず声をかけてきたようですが、気を取り直してまた探してきますと去って行きました。まあ、運がよければ管理人達みたいなタイミングもあれば、そうでない人もいる訳です。日が変われば、時が変われば、自分達がタイミングの悪いほうに回ることもあるので、ともかくそんな時は気落ちせずにいることが肝要だなと思いました。きっと若い同好の士はコクガンをみつけることが出来たと信じています。

 さて、

 スズガモ メス 沢山いますが、顔の前面の白さが中々見事だったので。

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 いわずと知れたビロキン。午前中はあまりにも遠くて観察すらも容易ではなかったのですが、午後になってかなり近づいてきてくれました。一眼で撮ってかなりトリミングしましたが、この程度写ってくれれば、無理にデジスコを使わなくても管理人的にはいいかなと思いました。

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 さらにトリミング。

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 三番瀬ではお馴染み、ミヤコドリ、正面から。この日は群れは沖の方に固まっていたようです、数羽が海浜に来ていました。

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 嘴の色が鮮やかですね。

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 ミユビシギ。ぱっと見るとね、勘違いしたくなるんですよね(笑

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 こちらも毎度お馴染み、ハマシギ。

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 ヒドリガモのツーペア。

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 たまには飛ぶぜ・・・

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 まさに証拠写真、ホオジロガモ。

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 さらに拡大

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 おまけ。

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 その他、現地ではヒメウなども確認されたとのことですが、本日は確認できませんでした。まあ、来月も頭には一度は行くと思いますので、運が良ければだと思います。

 ビデオもかなり録りました。そうそう、ビデオの場合は撮りましたではなくて録りましたが正解ですよね。それにしても編集が追いつきません。期待せずに後日のアップをお楽しみに。

 余談になりますが、登山用品でストーブや食器を揃えて、砂防提の上でインスタント味噌汁、カップヌードル、自前のモツ煮込みなどを食したりして、これがまた格別にうまかったりするのです。まあ、冬の海浜の寒風吹き抜ける中(この日の風は特に強かったです)、これを一度やったら止められませんねって感じです(笑

 来月もまだまだ寒いので現地で暖かいものが摂れるように準備をして行きたいと思います。まあ、今回の三番瀬はそんな食の暖かさもあって中身がそこそこには濃かったと思います。

 明日はどこに行こうか・・・そんな次のことが頭をよぎりながら三番瀬を後にしました。

謹賀新年

 明けましておめでとうございます。

 平成二十二年(2010年)の幕開けです。今年も色々な場所に行って、色々なものを撮ってきたいと思います。

 そんなわけで昨年末にパソコンのOSが立ち上がらなくなり、その復旧をあわただしい年末にやりながらあっと言う間に新年になってしまいました。トンチでお馴染みの一休さんが言うには

 「門松や 冥土の旅の 一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」

 だとか。まあ、これをエスプリとみるか皮肉とみるかは人それぞれでしょうけど、管理人としてはなんとか一年生き延びたという実感の方が強いので「めでたくもあり」と言ったところでしょうか。

 それはさておき恒例の初詣ですが、あいも変わらず明治神宮から靖国神社のコースを辿りました。

 明治神宮は例年、参拝者が日本一を記録している名実ともに初詣の*総本山、メッカと言える場所でもあります。

* 総本山は仏教用語、メッカはイスラム教の発祥地ですから「神社に対して使うのは適切ではない」と言う突っ込みがあるかもしれません。それも理解出来ないことはないのですが、初詣は神社仏閣を問いませんし、私達日本人の宗教観は良くも悪くも適度に柔軟だと思いますから深く考えずに単なる表現の一つとしてご理解下さい。(笑

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 比較的ゆっくり目に出かけて、10時過ぎに原宿に到着。本殿には10時15分位に到着しました。元日の午前中は空いているので、ここ十年以上はこの時間帯に出かけています。以前は二年参りとか、昼から出かけたりしましたが、混雑していると一時間、二時間待ちと言ったこともざらにあったのでそれに懲りて参拝は元旦の午前中と決めてしまいました。それでも、手水をするのに長蛇の列で、手水は割愛しました。まあ、元旦だから神様も大目に見てくれるだろうと思ってのことです(笑

 テレビ局のクルー達もよく見かけます。まあ、元旦の初詣なんて暇ネタなんでしょうけど、彼らにしてみればお仕事ですから、管理人としてはこそっと後ろから撮る位で止めておきます。

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 明治神宮ではお賽銭だけを上げてきます。神社としては(営業)収入的にはお札が一番おいしいと思うのですが、明治神宮は人も沢山来るし、お札を貰う人も多いので、お札は靖国神社で貰ってきます。

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 参拝を終え、代々木駅方面に向かい、大江戸線から新宿線に乗り換えて九段下で下車します。

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 日も大分高くなってきたので、人出のほうもかなり多くなってきました。

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 まずは、古いお札を返して、参拝。それから新しいお札を貰います。交通安全やら厄除けやらその他諸々でそこそこの出費となります。普段は信心なんて縁遠い生活をしているのに、この時ばかりは一年分の信心を財布の中身と置き換えているかのようです。

 今年は寅年ということで、靖国神社の絵馬も寅の絵です。絵馬に寅の絵とは「なんでやねん」と突っ込みを入れたくなりますが、細かいことはおめでたいお正月ですからこの際抜きにしましょう。まあ、ものの本によりますと、室町時代くらいら色々な絵を描くようになったようです。真偽の程は分かりませんが(笑

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 さて、そんな恒例の元旦の初詣、神社回りも無事に終わり明日の初(鳥)撮りに向けて早めに帰宅します。明日の予定は言わずと知れた 「三番瀬」です。ここのところ月初めの休みに行っているので、この際渡りのシーズンまではこれで行こうということに家庭内衆議一決したのであります。家に帰ってバッテリーの充電なので準備をしなければならないので、寄り道はせずに直帰しました。