死者32人、190人超負傷 制御装置に重大な問題か2011.7.24 09:01 中国浙江省の高速鉄道事故で高架橋から転落した車両=24日(ロイター) 中国浙江省温州市で23日夜、高速鉄道の列車が別の高速列車に追突して双方の車両が脱線、一部車両が高架橋から転落した事故で、中国国営通信の新華社は24日早朝(日本時間同)、死者は32人、負傷者は191人と伝えた。現場では、地元の救助隊のほか中国軍兵士も出動し徹夜態勢で乗客の救出活動を続けた。 高速鉄道の列車が追突する異例の事故により、列車衝突回避に欠かせない制御装置に重大な問題があった可能性が浮上。救援と原因調査のため専門チームを現場に派遣した鉄道省当局は、事故原因の徹底究明に乗り出す構えだ。 上海の日本総領事館によると、24日未明時点で死傷者に日本人がいるとの情報はないが、同総領事館が引き続き情報収集を進めている。 中国中央テレビは24日未明、懸命の救出活動が続く現場の様子などを伝えた。献血の呼び掛けに多数の地元住民が応じているとし、負傷者の治療で病院が血液不足に陥っている実態を伝えた。(共同) http://sankei.jp.msn.com/world/news/110724/chn11072409050007-n1.htm |
中国の高速鉄道で大変な事故が起きました。まずは亡くなられた方にご冥福を祈りたいと思います。そして速やかな救助と原因究明がなされれることを望んで止みません。
さて、そうは言ってもパクリの中国。過去にこんな記事がありました。
中国新幹線の特許申請に不快感 JR東海社長「日本の汗と涙の結晶」2011.6.29 18:17 北京南駅を発車する中国版新幹線の試運転列車=27日、中国・北京(AP) JR東海の山田佳臣社長は29日の会見で、中国の政府系鉄道車両メーカーが、日本やドイツの技術を活用した中国版新幹線の技術特許を米国で申請する方針を打ち出していることについて、「新幹線技術は国内のメーカーと旧国鉄(現JR)の技術陣の長い期間にわたる汗と涙の結晶だと思っている」と述べ、不快感を示した。 中国の鉄道車両メーカー、南車集団は、中国版新幹線の車両「CRH380A」の技術特許を米国で申請する方針で、将来の車両輸出を狙った戦略とみられている。南車集団は独自開発を主張しているが、実際は川崎重工業など日本企業が開発した新幹線「はやて」などの技術供与を受けて改造した。 山田社長は、技術を供与した川崎重工に対しても「技術立国に恥じない対応をしてもらいたい」と語り、供与技術の範囲などを明確にし、特許侵害には断固対処するよう求めた。 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110629/biz11062918180037-n1.htm 関連記事 中国版パクリ新幹線を米国で特許申請へ 「安全性置き去り」7月1日に見切り発車の北京-上海線にも採用 2011.6.24 09:46 |
中国のパクリは言ってみれば確信犯みたいなもので、なんら悪びれるところがないのが特徴でしょう。開き直りもここまでくると呆れてしまいますが、安全などに大きく関わらないのならいくらか救われます。が、今回のような大事故の原因になっている可能性が高いと思える劣化コピーを臆面もなく今後も続ければ、そのうち世界中から相手にされなくなるのではと心配します。
また、その劣化コピーを言うに事欠いて「特許申請」するというのですから開いた口が塞がらないというのはこのこと。中国の傲岸さや傲慢にはかなり慣れてきた日本人でもこの新幹線の技術の劣化コピー、つまりパクリに関して相当腹を据えかねた人たちが多かったと思います。
そしてあくまでも独自技術と言い張り特許の申請する方針まで固めたのですから、今回の事故の原因を技術供与した国に求めることは出来ないでしょう。まさに自分で自分の首を絞めてしまったことになります。
日本の新幹線の運用開始は昭和39年10月1日、西暦なら1964年になります。運用開始から47年経つ訳です。確か脱線事故は中越地震のときに初めてあったのではなかったかと記憶します。そしてその時も死傷者は無かったはずです。更に今回の東日本大震災では脱線も起きなかったはずです。少なくても今回の中国で起きたような事故は日本国内では過去に例がないのです。
鉄道と言うのは、車両などを作る技術だけで成り立つ訳で無くなく、もっと沢山の要素が絡み合っていると聞きます。当然の話です。ましてやその基幹技術が劣化コピーなんですから、何をか況や。管理人も中国に旅行をしたいと思いますが、今の時点では高速鉄道に乗る気は起きません。
こうしてみると中国の人たちは(中国共産党の指導者もしくは幹部と言った方が正しいのかもしれませんが)、技術に対しての謙虚さが欠けているとしか思えないのです。これは非常に怖いことで、命と信用を同時に無くす危険があると思うのです。これは中国何千年の歴史の負の部分なのかどうか分かりませんが、一朝一夕に変わるものではないような気がします。つまり民族性ということになるかもしれませんが。
日本では原発の事故は深刻で、よその国の心配をしている場合ではないのかもしれません。しかしながら、技術を供与した国の技術者達が不快感を示すようなことはしていないはずです。確かに日本の原子力技術も独自と言うよりは、劣化コピーに近いのかもしれません。それは炉や建造物を作る技術はともかく、危険な原子力を扱っているという危機感が欠如していると思えるからです。余談ですがどうしても原子力で発電事業をしたいのなら、このような事態に陥った場合でも企業年金の心配をする東電では無理なのではないかと思います。まあ、この話は後日改めて考えてみたいと思います。
いずれにしても、単に技術のコピーだけでは足りない、その技術やシステムの運用を成り立たせるためのマインドみたいなものもちゃんと継承しないと単なる劣化コピーになってしまうのではないか、そんなことを考えさせられた中国の高速鉄道の事故です。