鉄道車両の一生・・・その始まり 甲種輸送

昔、地下鉄が何処から入るのか悩んでしまうと言う漫才がありましたが、今回はそれに近いネタです。新しい鉄道の車両は何処から来るのか。我々が普段目にしているのは通常営業している列車、電車ばかりです。ですが、そんな車両たちも最初は何処かの工場で作られて、所定の場所に運ばれてくるはずです。

新しい車両を運ぶこと、それを甲種回送若しくは甲種輸送といいます。回送と輸送の違いは運賃が発生するかしないかだと思います。国鉄の時代は国鉄の車両を国鉄が運ぶのですから回送になるのでしょうし、民鉄(私鉄)の車両などを運べば輸送になると言うことになります。が、今は、JRも分社化され貨物は別会社ですから、基本的には甲種輸送が正しいと思われます。恐らくは国鉄時代の名残で、甲種回送と今でも呼んでいるのではないでしょうか。

と前置きが長くなりましたが、機関車に牽引されて新品列車を輸送するシーンは実はかなり珍しいのです。勿論、珍しいと言ってもタカサゴモズやアカアシチョウゲンボウを見るよりは頻繁に見ることが出来ますが、それなりの情報を摑んでいないと写真に撮ることはかなり困難のようです。

さて、今回のターゲットは近畿車輛から甲種輸送されるE657です。これは常磐線のスーパーヒタチが現行は651系で運行されていますが、それの代替車両です。恐らくは来年の春辺りには全ての編成がE657になるものと思われます。そんな訳で近々651も撮影に行きたいと思っているのですが・・・

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少し読みづらいですが、「クハE656-16」と最後尾の電車記号が確認出来ます。つまり、今度はこの記号の電車が現役で走行するところも撮りに行くというのが、次の段階になります。そして、管理人が生きているかどうかは分かりませんが、いつの日か廃車されるときに同じように所定の場所に甲種輸送されるでしょうから、それを撮り、最後の解体されるか展示されるか分かりませんが、最後の行く末まで確認できれば、電車の一生を確認したことになるのではないでしょうか。もっとも、今回は工場から搬出されるところを確認していないので、厳密な意味では全てを確認したとは言いがたいですが。

神奈川県なら金沢八景にある総合車両製作所(旧東急車輛)で同様の車両を製作しています。あと二編成分くらいは甲種輸送があると思われますので、そちらなら工場から搬出するところも確認できるかもしれません。ただ、こちらは平日に行われるので、仕事を休んでまで行くかとなるとちょっと難しいですね。

さて、さて、とても天気もよく穏やかな陽気の中、次々と列車が走ります。

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それにしても、電車は架線があるので撮り方に工夫が必要ですね。まあ、それは今後の課題ですが。

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架線の影が車体に映りこんでしまいます。絵的には頂けないのですが、この影を上手く利用するのも手かなと思います。本当は影が出ないような場所と撮影を考えるべきなんでしょうが、まだまだそこの域に達するには時間がかかりそうです。

ちなみに、ノスリがよく飛んでいました。遠くて高いですから、これも絵としては頂けませんが。

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この辺りは鳥観察をしても中々良いところのようです。そうすると、鳥有り鉄道ありの鳥鉄が楽しめる中々いい場所ということになります。特に今日は陽気もよく一日楽しく快適に時間が過ごせました。また気候の良いときに鉄鳥に来たいなと思い、最後にみかんを撮って撤収と相成りました。

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