タイトルからしてかなりテンションが高くなっていますが、今回の白樺峠は毎年のことといいながら、やはり一筋縄ではいきませんでした。
遡ること数ヶ月前。休日前の宿は早めに予約をとる必要があります。今年のカレンダーをにらむと9月16日から18日にかけてが狙い目になります。
白樺峠の前半のピークもこのあたりにくる傾向が過去のデータをみれば分かりますから当然そうなりました。宿には直接電話で予約をいれ、とりあえず秋を待つことになったのでしたが・・・
そうです。台風が来ました。それも大型の。それで3日ほど前にやむなく予定を23日と30日に分けて変更しました。土曜日の晩だけでも宿泊の予約を押さえておけばなんとかなると踏んだのです。
15日に最初のピークが来ました。渡り数はトータル2234羽です。次のピークは台風の去った後の19日。ここは2248羽。忸怩たるものがありましたが、どうにもなりません。今年はいろいろあって休みがとれずカレンダー通りにしか動けなかったからです。
しかしこの時点である決断をしました。それは25日を休んで23日~25日で連泊することに変更しました。かなり無理して休みを取ることになりましたが、これが明暗を分けることになったのです。
さて、23日の未明にかけて関東ではかなりの雨が降りました。天気予報では長野辺りもあるていど影響がでるようでしたが、日中に引きずることはない模様でした。
現地に7時半頃到着してみると雨が降った後が残っていました。シーズン真っ盛りの土曜日の朝の割には車が少ない気がします。天候のせいでしょう。車もいつもの枠の中に停めることが出来ました。
靄も立ちこめています。しかしこの後は天気が回復するとのことですから、期待して登り始めます。
峠の上も濃い靄に包まれています。天気は回復するようですが暫く待ちです。
待つこと3時間。ようやく最初の飛翔が・・・
サシバの成鳥です。単独で飛んできたようです。雲があるせいか比較的低いところを飛んできたようです。なんとか峠の上でワタリを見ることができてほっと一息です。
その後ですが、飛びはあまりよくありません。その後30分位してようやくハチクマの登場です。成鳥のオスでしょうか。
昼頃になってもまだ靄が立ちこめています。数は少ないですがそんな中でもハチクマがポツリポツリと飛んで行きます。若のようです。
それでもようやく晴れ間が見えるようになりました。「そのう」を膨らませた成鳥のメスです。白色型ですね。
ハチクマはサシバに比べると頑丈に見えます。天候が少し悪かろうがもろともせずに飛んで行く、そんな感じがします。オスの成鳥。頭が灰色ですね。
これは若のようです。下に目線を呉れています。下にいる観察者などの群れが珍しいのでしょう。
サシバのような大集団でのワタリはないですが、ハチクマは個体の違いがあるので数は少なくても見ていて飽きません。
あ、遠くにまたハチクマだと油断していたら・・・
かろうじてシャッターを切った・・・そんな感じです。たまに出ることはでますが、ここでクマタカとは中々粋な天の配剤ですね。このクマタカは雲の中に紛れてしまい、それっきり見えなくなってしまいました。こちらに寄ってくれれば大きなお土産になっのですが。
クマタカが出た後本日唯一と行っていい、タカ柱が遠くに上がりました。
大きなクマタカも飛びますが、ツミも飛びます。今年は成鳥のツミのワタリが多いとか。
遠くて動きが速いので写真には向きのタカではありませんが、元気に飛んで行きました。
そして珍しいと言えばこれも珍しいのですが、ミサゴが飛んできました。
16時近くなってきてそろそろ終わりかな思ったとき、単独でサシバが元気よく渡って行きました。
これはいい予兆かなと思いつつ、初日が終わりました。ワタリの速報によるとこの日は、サシバが85、ハチクマが70、そしてツミが44だそうです。ハチクマはまあまあ飛んでくれたかなといった感じです。
明日は日曜日。天気も良いようです。おそらく朝早くから観察者や撮影者が集まるでしょう。そして・・・「飛んでくれるよぁ」の期待を抱きつつ本日の撤収と相成りました。