里山へ行こう 夏

今年の春は「里山に行こう」と銘打って随分と通いました。そのおかげで春のサシバを観察・撮影するとことが出来ました。色々と事情があり、五月以来里山に行くことが出来なかったのですが、夏になりどんな感じになっているか見に行きました。

まず、稲はかなり伸びています。

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刈り取りの時期にはまだ時間がありますが、田んぼでの餌取りは無理だと思われます。

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サシバは繁殖の時期を過ぎて森の奥で体力を蓄えて静かに過ごしているように思えます。

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そんな中突然サシバが現れました。電線越しになりますが、幼鳥であることが分かります。

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違う個体ですが、なんでこんな格好をしていたのちょっと分かりません。

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三羽か四羽、遠くを含めれば五羽は程度確認出来たのしょうか。

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ワタリといった感じではありませんが、短い時間でも少しは確認出来たようです。なにせ暑いので確認できたので早々に撤収となりました。

どの時期まで田んぼで餌取りが出来るのか、分かりませんが、少なくても夏のこの時期は無理なように思います。その他の餌が豊富であることも繁殖地の必要条件なのでしょう。サシバは親と子が一緒に渡ることはないように聞きました。子が先で親が後のようですが、早い個体だとそろそろワタルかもしれません。

暑い夏ですが、ワタリのシーズンはもう少しですね。なんとか暑さを乗り切って秋のワタリを迎えたいものです。

サシバ 2015 春

今週はサシバを観察するため遠征しました。里山の棚田の稲も生育したろうし、そんなことも観察したいなと思い里山に向けて出発です。

さて、到着するとまず稲の生育状況を確認しました。

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里山へ行こうからおよそ二十日間が経ち、当時よりは大分伸びてきました。そして稲の植わっている水の中には数多くのオタマジャクシが泳いでいるのが確認出来ます。

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それにしてもこんなに稲の生育に関心を持ったのは生まれて初めてです。まあ、生き物に対する関心の高まりは年齢のなせる技かなとも思いますが、サシバの存在は豊かな自然の上にあると言うことですね。

さて、肝心のサシバの方ですが、写真的には今回はあまり恵まれませんでした。と言うよりは、撮影より観察に時間を使ったと言う感じです。

そんな中での一枚です。

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次回は再来週くらいに遠征したいと思っています。それで今回は少しビデオがあるのでそちらの方もアップしたいと思います。

里山に行こう Part9 いろいろありました

里山はシンプルな場所です。景色は似たり寄ったりで、生き物が豊富で、空気が綺麗で、緑が多いです。

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サシバは里山の生態系の頂点に立ちます。潤沢な自然の恵みがなければサシバは生きていけません。それを支えているのが里山の環境です。

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今回、観察・撮影したサシバは里山で暮らしてます。実に人と近い距離です。近い距離と言っても自ずと限界はありますが、カラスやトビよりも身近に感じました。なにせサシバと目と目が合うんですから、思わず笑ってしまいます。

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思いがけない体験でした。秋のワタリの時期だけ観察していたサシバがこれほど人と近しい関係にあるとは新鮮な驚きでした。通常の農作業をしている人を警戒する様子は見えません。

今回はゴールデンウィークにかかり、農繁期であることがサシバの動きに多少は影響したかもしれません。管理人が子供の頃は田植えは六月、刈り取りは十月と教わった記憶がありますが、現在は兼業農家が多いため、ゴールデンウィークに田植え、シルバーウィークに刈り取りといったスケジュールが多いそうです。そうすると、この時期は農作業とあまり縁のない人達も手伝いに大挙して田んぼに出たりします。それに対していくらかの警戒心が働くのかもしれないと感じました。特に三日の日曜日は人出が多かったせいか、サシバの出現も少なかったように思います。

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稲が生育すると蛙が発見しずらくなります。ある時期に田んぼ以外の餌場が確保出来る環境が必要なようです。そうは言っても蛙が主たる餌らしいのでカエルの声の多い少ないが気になります。土地改良を大規模にした農地は声が少ないということは、カエルが少ないのでしょう。谷戸田で冬も完全に干上がらない田んぼはカエルの声が多いように思います。

実祭、冬場に田んぼがどんな状態か見に行くことも必要かなと思います。実は昨年の秋に一度見て回ったのですが、完全に干上がっていない棚田があったように記憶します。

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人とサシバが共存する里山があることを嬉しく思います。年々歳々、サシバの数は減少の一途をたどっています。秋のワタリの観察によるカウントがそれを物語っています。ちなみに、管理人の住む神奈川県の繁殖はゼロだそうです。なんとも残念な話です。ただ、小田原でボランティアの人達(サシバプロジェクトチーム)が休耕している田んぼを復活させて繁殖も復活させる活動を何年か行っているようですが、未だサシバは通過していくだけのようです。なんとか営巣が復活することを望みます。

さて、次回の里山行きですが、営巣の邪魔にならないように細心の注意を払いつつ、雛が孵る頃に観察に行ってみたいですね。

(終わり)

里山に行こう Part7 あいらぶサシバ その5

ここらでは電柱留まりは特に珍しくありませんが、電線留まりもあります。

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それにしても表情が結構豊かですね。まあ、近くで見ているからそう感じるかもしれません。それでこの電線留まりも近づいてみました。

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こちらの存在など無視しているかのような表情ですね。どこか遠くを見ているような感じでもあります。それでお約束の飛び出しですが、ちょっとタイミングがずれてしまいました。さらに近づきすぎて画面入り切りません。

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ぎりぎり画面に入ったのはこんな感じでした。

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電柱にしろ電線にしろサシバにとって極めて身近なものなんですね。特に田んぼの周りにある電柱はこんな感じで餌を狙っている場合もあります。

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ところがこれが中々狙いに行かない。結構気を持たせるんですよね。そしてちょっと油断した隙に飛び出す。まあ、こんなことを繰り返していくうちにベストショットが撮れるかもしれないと言う淡い期待を抱くわけです。でも、下手な鉄砲なんとやらで、撮影機会が多ければ腕の善し悪し、機材の優劣があってもそれなりにチャンスはあると思います。

あと、ワタリの途中らしきサシバも見ました。

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この尾羽が割れている個体は上昇気流に乗って行ってさらに北に飛んでいきました。おそらくワタリの途中だったのでしょう。春は秋と違って単独でワタルらしいと聞いたことがありますが、そうなのかなと思いました。

さて、さて、サシバも良いけど、キビタキの森も気になる管理人でした・・・(続く)