タカの渡り 2018 Part17・・・金御岳

金御岳2日目

4時起床。

外は真っ暗です。

昨日のアドバイスに従ってちょっと頑張って場所取りをするつもりです。

金御岳到着は5時少し前。すでに結構な人が待機していました。

管理人達もなんとか駐車場の縁のところを確保。それにしても皆さん熱心ですね(笑
まあ、人のことは言えませんけどね。

ちなみ10月8日のに宮崎県の日の出時刻は6時13分とのこと。横浜は5時42分ですから大分西に来ていると言うことになります。

5時25分くらいで真っ暗です。関東エリアなら少し白んで来る頃です。

日の出時刻の頃。雲はかかっていますがまあまあの天気のようです。

第1便は6時15分頃。まだ暗いですが正面を若が横切って行きました。渡ると言うよりこれは移動みたいな感じですね。

動くときはここは朝が早いようです。昨日は朝の8時くらいまでは全く飛ばなかったそうですから、今日は出足がかなり早いですね。

枝止まりしています。こんな感じで塒立ちのタイミングを待っているのでしょうか。

日の出の時刻は過ぎましたが光量はまだ足りません。それでも次から次へと飛び出して来ます。

思えば全国各地から繁殖した場所はバラバラでもこうやって同じ所に集まって来るのですから不思議と言えば不思議ですね。西に下るほど集団のまとまりが大きくなり、相当数の群れがこの辺りに居るような感じがします。

こんなしているからと言って同じ場所で繁殖した家族と言うことはないのかもしれません。親と子供達は別々に渡るようなことを聞いたことがあります。

若ですね。枝止まりしているのは若が多いような気がします。

6時半頃になると更に動きが活発になって来ました。

次々に枝にサシバ達が止まり出しました。

こちらを興味深げに見ながら飛ぶ若。

一枚の絵の中に枝止まりしているサシバが4羽ほど写っています。実際は10羽以上、15羽くらいが枝止まりして並んでいました。

中々壮観な眺めです。白樺峠でもこんな光景は見たことがありません。隣に10年来こちらに来ていると言うカメラマンの方もこんな光景は初めてだと言ってました。

金御岳では当たり前の光景かと思ったら案外そうでもないようです。

ここはカラスも結構いて突然のサシバの集団にカラスも驚いているのかもしれません。普段はここにはサシバいませんからね。

成鳥が頭の上を飛んで行きます。この頃になるとタカ柱が次から次へと出来て行きます。地理的なことがよく分からないので説明出来ませんが、ともかく間断無く西へサシバが飛んで行きます。

結構近くも通りますね。オスの成鳥が近くで見えないですが、ともかく数は多いです。

駐車場内から眼下に谷を見るような感じです。この前の谷の付近をサシバが飛んで行きます。

青空をバックに気持ちよさそうに飛んで行きます。若のようですから、初めての渡りなんでしょう。無事に帰って欲しいですね。

都城の街を背景にタカ柱になって行くサシバ達。街の風景と大量のサシバの群れなんてここならではの光景でしょうか。

9月23日の白樺峠も結構な数が出ましたが、数から言えばこちらの方が圧倒的です。ともかく朝から流れが切れません。それも比較的近いので飛んでいる実感があります。

オスの成鳥です。やはり成鳥のオスはやたら近くには来ませんね。まあ、経験豊富な成鳥ほど用心深いでしょうから当たり前ですか。

すでに渡りが始まってから4時間近く経ちますが、こんな感じのタカ柱が途切れることなく次から次へと湧いてくる感じです。

サシバの館の上にある展望台からカウントしています。総勢は7~8名。今日は朝から大忙しだったと思います。

繁殖地のような近さはありませんが、大量のサシバが間断無く流れて行く様は圧巻です。

全国各地から集まったサシバが一同に会する場所・・・それが金御岳なんでしょうか。

そしてここを過ぎるといよいよ洋上飛翔になって行くわけです。おそらくは大量の群れが休息をとる本土では最後の場所なんでしょうね。

いずれしてもここから先が本当に過酷な渡りの区間になります。経験が浅い若達もなんとか1羽でも多く越冬地に辿り着いて、そして日本に戻ってきて欲しいと殊更に思います。

さて、13時を過ぎた頃から・・・ぱったりと動きが止まりました。たまに忘れたようにごくごく少数が飛んで行きますが、カウントから言えば誤差の範囲でしょうか。

それにしてもサシバの聖地とか言われている金御岳ですが聞きしに勝ると言った感がありました。いやぁ、来て本当に良かった。これを見ずしてタカの渡りを語ることなかれとは言いませんが、天候に振り回されたご褒美だと思って有り難く機会に感謝したいと思います。

堪能した1日でしたが、残念ながら明日の昼の飛行機で帰る予定です。11時頃までは金御岳に居られると思うので、午前中に活発な動きがあると期待して宿に帰ることになりました。

それで本日のカウントですが

金御岳サシバ渡り情報より

10月8日  3125 累計 14632

いやぁ、飛びましたね。昨日と今日と2日で7000羽です。

・・・続く

タカのワタリ 2018 Part10・・・白樺峠

今季2回目の白樺峠。2日目(9月23日)

13時を過ぎてくると段々秋のワタリの雰囲気が盛り上がってきました。

単独の比較ならハチクマの方が人気があるかもしれませんが、ワタリの醍醐味に限って言えば、これはサシバの数は圧巻ですね。

若です。

ハチクマの繁殖はよく分かりませんが、サシバは大概は3羽くらいの雛が孵っているようですから、単純に考えれば5000番(10000羽)渡ってくれば25000羽になって帰っていく計算です。

勿論こんな単純な話でないでしょうが、金御岳のワタリの総数が約2万くらいですから、逆算すると春は最低でも5000番位は渡って来ているような気がします。

それでもかなり生存率は厳しいですよね。

こちらは成鳥のメスです。

柱という具合には中々ならないワタリですね。お高さん方からそれなりの高度で間断なく流れてくるのですが、すでにそれなりの高度で頭の上を通過していきます。

柱になる一群も間々あります。ただ、圧倒的な数と言う感じでありませんが、それなり風情のある景色です。

サシバの流れの中でもマイペースでハチクマは渡って行きます。案外距離が近いです。

ギャラリーも管理人が知る限りでは今日が最高です。

よくよく考えればワタリのポイントになるところは上昇気流があってワタリのタカたちが労せずに高度を得られて滑翔の距離が稼げる場所になる訳です。

つまりギャラリーからみれば高いところを通るのが当たり前の場所なんだろうと思います。

それでも中には近い所を飛んで行くのも数は少ないですがいます。

カメラマンは数より質だと言う人が結構いますが、そもそも論で言えばワタリのポイントで接近戦を望むのは矛盾しているようにも思いますけどどうでしょうか(笑

接近戦を望むなら繁殖地へ行って狩り場を探した方が確実なような気がしますね。

さて、至福の時間は1時間半位でしょうか。一群が過ぎてしまうと静かな秋の鷹見の広場になりました。

それでも今季も良い体験が出来ました。

随分と若が混じっていたのは嬉しいですね。ただ、先に上げた数字からすると若の帰還率はかなり厳しいものなんでしょうね。

管理人達の白樺峠でのワタリの観察は終わりましたが、ワタリ自体が終わった訳ではありません。

考えるまでもなくサシバ達にとって白樺峠は(山で言えば)3合目くらいではないでしょうか。安全で餌も取れる陸地の移動ですからここら辺りで脱落していては先が思いやられるのでしょう。

さすがに今ではないそうですが、宮古島では渡って来たサシバがいとも簡単に捕まえられて、それを自然の恵みとして食用にしたり子供のペットにしたりしていたとか。

繁殖地で見るサシバはそんな簡単に捕まえられる代物ではありません。つまりそれだけワタリが過酷で宮古島に辿り着く頃には人の手で簡単に捕まえられるくらいヘロヘロになっていると言うことですね。

まあ、宮古島とサシバの話は調べると色々なことがあって面白いです。

さて、良いものを見たので今日は温泉にのんびりと浸かりたい気分なのでちょっとだけ早めに撤収することにしました。

今季2回目の白樺峠。3日目(9月24日)

今日は峠には登らす朝方4時30分頃には宿を出ました。多少心残りもありましたが、明日から仕事なので早めに帰宅することにしました。

今シーズンはいくらか平日も休んで観察に出かけています。完全にサンデー毎日になるにはまだ数年はかかるのですが、それでもいくらか融通は利くようになりました。

実は来月の6日から8日にかけて金御岳を予定していますが、その前に何処に行こうか・・・まあ、じっくりと考えながら帰ることにしました。

9月23日 白樺峠タカの渡り・2018速報より

サシバ  1388
ハチクマ  160
ノスリ    14
ツミ     30

9月24日
サシバ   147
ハチクマ  103
ノスリ    15
ツミ     40

タカのワタリ 2018 Part9・・・白樺峠

今季2回目の白樺峠。2日目(9月23日)

今日は混むだろうねと連れ合いと話しながら宿から4時30分頃出立。

5時少し前に峠下に到着。

枠線の駐車場はすでに満杯。道路にかなりの車が駐車されていました。

早朝に到着したと言うよりは夜行で来て朝まで仮眠する人がかなりいるので早起き競争では敵いません。

まあ、混雑が予想される時は早めに出ることにこしたことはありませんが、夜行するほど管理人達は元気はありません。

それでも暗いですが5時位に来ればなんとか広場ではひな壇に場所を確保出来るでしょう。

追伸:
言いがかりと言えば言いがかりなんですが・・・車を止めたとき後ろに十分にスペースをあけて止めたのです。でなければ荷物が下ろせないからです。

荷物の一部を先に広場に上げて場所取りをして下に帰って来たら・・・

なんでも管理人と同じ県外ナンバーだったらしいのですが、ピタリとくっつけて止めただろうと言いがかりをつけられてしまいました。

まあ、暗いところでの話で管理人が止める前にピタリと付けて止まっていた車は移動したのだと思うのですが、明らかに勘違いなんですけどね。

朝っぱらから気分のいい話ではないのですが、混雑が酷くなると確かにとんでもない車の止め方をする人もいるのでトラブルになることもあるようです。

ただ、台数が多くなるので場所を無駄にせず効率良く止めないと色々と不都合も出てきます。

お互い常識の範囲内と言うことになるのでしょうが、思わぬところでトラブルになることもあるので車の止め方には注意が必要でしょう。

まあ、管理人のように勘違いで濡れ衣を着せられてしまうこともあるかもしれませんが(苦笑

天気は上々です。

ウォッチャーの出足も早いです。6時頃にはひな壇はほぼ埋まってしまいました。

まずノビタキのお出迎えです。

さて、意気込んで出てきた割には出足が・・・良くないと言うよりは無いですね。

ツミがようやく飛んできました。

タカは飛んできませんがアサギマダラが広場に飛んできます。撮るモノがないカメラマンは・・・撮りますよね(笑

午前中はともかく静かです。

管理人を始め多くのウォッチャーの当てが外れた感は結構高くなっていると思われます。

ハチクマは相変わらずマイペースで飛んできます。

暇を持て余していた広場の観察者に朗報が・・・

広場でおなじみの女性のウォッチャーの方が

「(浅川)大池で600から800のサシバの群れが11時頃通過したとの連絡がありました。後2時間位でこちらに来ると思われますので、ゆっくりお昼ご飯を食べてお待ち下さい」

なんて広場にいる観察者の皆さんにアナウンスしてくれました。

追伸:
タカのワタリ 2018 Part3 & Part4・・・山本山展望台で書きましたが、山本山から見て白樺峠との中間地点である浅川大池でも観察がなされているようです。そして白樺峠の有志と連絡を取り合っているようです。ただ、こんなに親切にアナウンスしてくれたのは管理人達も初めての経験でした。

広場にはおよそ500人位はいると思われます。近年の混雑の中でも最高ランクの混雑ぶりです。

天候不順でよい機会に巡り会えなかったウォッチャーのために思わず有志がアナウンスしてくれたんだと思います。

管理人達も情報を信じて腹ごしらえです。

さて・・・

アナウンスでは13時頃と言っていましたが第1便は12時48分でした。

ハチクマの後からようやくメスの成鳥が姿を見せ始めました。

動きが段々活発になってきます。ハチクマ、ツミ、ノスリあたりも動き出して来ました。

浅川大池からの飛来と言うことになると広場からみて左側、通称お高さんとか第2ピークの方から姿を現すことになるはずです。

12時58分。

ようやく少しまとまったタカ柱が上がりました。遠目で正確に数の把握は出来ませんが、管理人達としてはようやくと言った感じです。

若です。今年生まれたばかりでしょうに、生まれて3ヶ月程度で初めてのワタリに挑戦です。ともかく帰って来て欲しいですね。

こちらは成鳥のオス。やはりなんとなく気のせいかも知れませんが余裕が感じられます。

こちらは成鳥メス。尾羽を広げてくれました。

サシバとハチクマのツーショット。これも白樺峠ならではの光景ですね。

・・・続く

タカのワタリ 2018 Part8・・・白樺峠

今季2回目の白樺峠。1日目(9月22日)

18日の午前中に撤収したらその後1日半ほどサシバの今季最大のピークが訪れました。

天候の回復からすると少しピークが遅い気もしましたがこれも致し方ありません。

速報を見ながら地団駄を踏むより次の予定を立てろとなりました。

問題は天候と宿の確保。

18日の帰宅時点では20日から22日にかけてが雨の予報です。土日祝日にかけて宿を確保しなければならない感じです。

問題は白樺峠に付近で宿が取れるか・・・です。

なんとか付近に宿を取り、土曜日を待ちます。

土曜日は4時頃に出立。あまり早く着いても雨の可能性があるので比較的遅い出です。

今回はよくよく天気に恵まれないようで、24日早々には天気が下り坂になる見込み。

そうなるとチャンスは日曜日のみみたいな感じになって来ました。

白樺峠に到着したのは8時過ぎです。

結構しっかり雨が降っています。

車の中で待つこと暫し。

ようやく雨が上がり鷹見の広場にあがったのが10時半頃でした。

雨はなんとか上がっていますが雲が広く立ちこめています。所々に青空が少し見えますが観察のコンディションとしてはあまり良くありません。

第1便はやはりハチクマです。結構遠いですね。

ポツリポツリとハチクマが飛んできます。

サシバは全くと言っていいほど見当たりません。一体いつになったらサシバの集団に会えるのか。

日中はそれでも天気が回復してきて結構暑くなって来ました。

やはり相変わらずハチクマです。

そしてハチクマが少数ですがタカ柱を作りました。

そんな中ホシガラスが突然の登場。

偶然にも飛びだしを捉えることが出来ました。此奴はいつも唐突に現れ動きが速いので案外撮るのが難しいですね。

タカはあまり飛びませんがいつの間にかの青空です。

結構粘りましたがやはりハチクマがたまに飛んでくる・・・そんな感じですね。

まあ、本日は明日のために無理無理出かけてきた感じではあります。明日は日曜日で最後のチャンスかもしれないので相当な混雑が予想されます。

白樺峠ですから車が止められないと言うことは無いでしょうが、やはり鷹見の広場相当な混雑になりますので、あまりのんびりとは出てこられません。

そうなると近くに宿を取って早出をした方が体が楽です。

前日の前乗りくらいの感じで今日は終わったとしてもそれはそれで良しとしました。

9月22日 白樺峠タカの渡り・2018速報より

サシバ   63
ハチクマ 136
ノスリ    4
ツミ    10

数字としてはかなり不調ですが、それでもハチクマは結構飛んでくれました。サシバが僅かですが飛んでいるようですが、鷹見の広場からは殆ど見えていないと思われます。

・・・続く。

タカのワタリ 2018 Part7・・・白樺峠

白樺峠3日目。(9月18日)

本日は自宅に帰るので午前中のみの観察になります。

天気は上々です。平日にも関わらず結構な数のウォッチャーが鷹見の広場に集まっています。

第1便は7時30分頃。前の山からハチクマが上がってきました。

そのうがかなり膨らんでいます。出足がいいので本日は期待値は限り無く大です(笑

このハチクマ、ゆるゆると目の前を回っていたらだんだん近づいて来て・・・

オスの成鳥ですね。成鳥がこんなにちかくに飛んでくるのは案外珍しいと思います。結構ギャラリーは湧きました。

ツミも渡って行きます。

ハチクマは相変わらずコンスタントに渡って行きます。

サシバの出番が・・・無いですね。ハチクマも勿論いいのですがやはり数出るサシバの一群も見てみたい・・・素朴なウォッチャーの願いです(笑

願いはむなしく飛んでくるのはハチクマです。

それにしてもハチクマの色彩はバラエティに富んでいますね。

これもそのうが膨らんでいます。

ノスリもポツリポツリと飛んできますが・・・人気ないですね(苦笑

10時29分。

ようやくサシバが飛んできました。

メスの成鳥ですね。

続いて・・・

若です。管理人達にとっては今年の白樺峠で初の若との対面です。白樺峠は比較的成鳥が多いのですが、頑張って山越えをしていって欲しいですね。

ぼちぼちと飛んでくるのですがまとまらない。タカ柱が上がることも無い。そんな感じで時間が過ぎて行きました。

あまり動きが無いので早くも10時30分過ぎには撤収作業に入りました。

雨上がりの2日目なので動いてもいいと思ったのですが塒立ちも無く数も期待外れと言ったら言い過ぎかもしれませんが、少々残念な感じが残りました。

帰りは昼間の移動なので時間が掛かることもあり早めの撤収となりました。

お土産を買い求めましたが、このままでは白樺峠は終われない・・・そんな思いを胸に秘めて帰路につきました。

9月18日 白樺峠のタカの渡り・2018速報より

サシバ  1178
ハチクマ  300
ノスリ    16
ツミ     26

追伸:
管理人達は午前中に早々に撤収しましたが、この数は16時以降に出た模様です。やはり集団が移動はしていたようです。
加えて翌日(9月19日)は

サシバ  3907
ハチクマ  163
ノスリ    26
ツミ     34

今季一番のサシバの大集団が来ました。

天候に左右されるタカの渡りですが、特にサシバの集団性は天候に左右されやすく大当たりか外れみたいな感じになりがちです。
その伝で言えば、今回の管理人達は外れでしたね(苦笑

毎度毎度当たりはありませんが、このままでは終われないと言う思いは速報の数字を見ながら一層強くなりました。