タカのワタリ 2018 Part10・・・白樺峠

今季2回目の白樺峠。2日目(9月23日)

13時を過ぎてくると段々秋のワタリの雰囲気が盛り上がってきました。

単独の比較ならハチクマの方が人気があるかもしれませんが、ワタリの醍醐味に限って言えば、これはサシバの数は圧巻ですね。

若です。

ハチクマの繁殖はよく分かりませんが、サシバは大概は3羽くらいの雛が孵っているようですから、単純に考えれば5000番(10000羽)渡ってくれば25000羽になって帰っていく計算です。

勿論こんな単純な話でないでしょうが、金御岳のワタリの総数が約2万くらいですから、逆算すると春は最低でも5000番位は渡って来ているような気がします。

それでもかなり生存率は厳しいですよね。

こちらは成鳥のメスです。

柱という具合には中々ならないワタリですね。お高さん方からそれなりの高度で間断なく流れてくるのですが、すでにそれなりの高度で頭の上を通過していきます。

柱になる一群も間々あります。ただ、圧倒的な数と言う感じでありませんが、それなり風情のある景色です。

サシバの流れの中でもマイペースでハチクマは渡って行きます。案外距離が近いです。

ギャラリーも管理人が知る限りでは今日が最高です。

よくよく考えればワタリのポイントになるところは上昇気流があってワタリのタカたちが労せずに高度を得られて滑翔の距離が稼げる場所になる訳です。

つまりギャラリーからみれば高いところを通るのが当たり前の場所なんだろうと思います。

それでも中には近い所を飛んで行くのも数は少ないですがいます。

カメラマンは数より質だと言う人が結構いますが、そもそも論で言えばワタリのポイントで接近戦を望むのは矛盾しているようにも思いますけどどうでしょうか(笑

接近戦を望むなら繁殖地へ行って狩り場を探した方が確実なような気がしますね。

さて、至福の時間は1時間半位でしょうか。一群が過ぎてしまうと静かな秋の鷹見の広場になりました。

それでも今季も良い体験が出来ました。

随分と若が混じっていたのは嬉しいですね。ただ、先に上げた数字からすると若の帰還率はかなり厳しいものなんでしょうね。

管理人達の白樺峠でのワタリの観察は終わりましたが、ワタリ自体が終わった訳ではありません。

考えるまでもなくサシバ達にとって白樺峠は(山で言えば)3合目くらいではないでしょうか。安全で餌も取れる陸地の移動ですからここら辺りで脱落していては先が思いやられるのでしょう。

さすがに今ではないそうですが、宮古島では渡って来たサシバがいとも簡単に捕まえられて、それを自然の恵みとして食用にしたり子供のペットにしたりしていたとか。

繁殖地で見るサシバはそんな簡単に捕まえられる代物ではありません。つまりそれだけワタリが過酷で宮古島に辿り着く頃には人の手で簡単に捕まえられるくらいヘロヘロになっていると言うことですね。

まあ、宮古島とサシバの話は調べると色々なことがあって面白いです。

さて、良いものを見たので今日は温泉にのんびりと浸かりたい気分なのでちょっとだけ早めに撤収することにしました。

今季2回目の白樺峠。3日目(9月24日)

今日は峠には登らす朝方4時30分頃には宿を出ました。多少心残りもありましたが、明日から仕事なので早めに帰宅することにしました。

今シーズンはいくらか平日も休んで観察に出かけています。完全にサンデー毎日になるにはまだ数年はかかるのですが、それでもいくらか融通は利くようになりました。

実は来月の6日から8日にかけて金御岳を予定していますが、その前に何処に行こうか・・・まあ、じっくりと考えながら帰ることにしました。

9月23日 白樺峠タカの渡り・2018速報より

サシバ  1388
ハチクマ  160
ノスリ    14
ツミ     30

9月24日
サシバ   147
ハチクマ  103
ノスリ    15
ツミ     40

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