アカショウビンに逢いに行こう

今年の夏の繁殖シーズンもどうやら終盤模様にさしかかり、何か無いかなと思案中、戸隠では見ることが出来なかったアカショウビンに逢いたいなと連れあいと意見が一致しました。そんなこんなで急遽アカショウビンに逢いに行こうとなりました。

そして色々とありましたがなんとかアカショウビンに逢うことが出来ました。

アカショウビンが居る場所は薄暗い森の中。撮影はかなり苦労しました。なにせ暗くて遠いのでオートフォーカスは殆ど頼りになりません。こうなるとマニュアル合わせのライブビュー撮影が頼りになりますが、普通の一眼レフでこれをやるのはやはりしんどいなと感じた一幕でした。

それで何とか合わせて撮ったファーストショット。

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アカショウビンの右側にある泡みたいなものが、モリアオガエルの卵とのこと。よく見ると卵の上にカエルがいます。これを狙っているんですね。

カエルからみればアカショウビンは天敵になるわけですが、アカショウビンも安閑としてられません。どうやらこの森にサンコウチョウが入ってきたので、それとの確執といいましょうか、縄張り争いのようなものが勃発しているようです。

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あまり画質は良くないですが、絵的には凄いことになっていると思います。こんなツーショットはまず普通はあり得ません。写真的にはインパクトはあるかもしれませんが、この(縄張り)争いにアカショウビンが負けてしまうとこれはこれでやっかいなことになりかねないようです。つまり森から追い出されると、今後定着しなくなってしまう可能性があるらしいのです。野鳥同士の争いですから、人が手を出すわけにもいきませんが、なんとも悩ましい話です。

さて、肝心のアカショウビンですが、当然ですが、あまり近くには寄ってくれないので相変わらずライブビューで格闘しながらの撮影になります。

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図鑑によるとアカショウビンは雌雄同色となっていてオスメスの見分け方はあまり書かれていません。色々と調べたところ、下腹部が赤褐色のものがオス、白っぽい淡褐色がメスとのこと。

するとこれはメスになるのでしょうか。

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そして先ほどのモリアオガエルをとうとう捕食したところ。結構これが残酷なんですね。

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ご存じの通り、カワセミなどは捕った小魚をたたきつけて骨を砕いて食べますが、アカショウビンも同じ習性を持っていてこのカエルを散々打ち付けてから食していました。

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カワセミの時もそうでしたが、生まれ変わったらカワセミ科の餌にだけはなりたくないと心底思います。ちなみに日本でよく見られるカワセミ類はカワセミ、ヤマセミとこのアカショウビンがいますが、アカショウビンだけが渡り鳥ですね。

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そうそう、一瞬ですが、羽をひろげた腰の羽の水色が見えました。

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今回はミラーレス一眼が必要だと思いました。特にビューファインダーの性能の良いものがいいですね。管理人はキャノン機を使っていますが、キャノンのミラーレスは初代の物とEFマウントを付けるためのマウントアダプターも持っているのですが、今回は使えませんでした。キャノンのミラーレスは最新の物は外付けのビューファインダーを付けられるようになっていますが、初期型はこれが付けられません。ましてやこれをつけるとホットシューをふさぐので、照準器の取り付けが面倒です。

余談ですが、キャノンのミラーレス一眼はミラーレス一眼しか出していないメーカーと比べると大分機能が劣るので他社のミラーレス一眼の購入を視野に入れざる得ないかと思っていた矢先、このようなデジスコ的な撮影に苦労するとその思いが一層強くなります。なんとかお願いしますよキャノンさんといった心境ですね(苦笑

さて、これから雛が孵るようなので、孵ればもっと活発に動くのではないかと思いますのでこれに懲りずに又行きたいところです。

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サンコウチョウの森 2016 Part4

今年も早いものでサンコウチョウの森のシーズンも終盤となりました。今日あたりはうまくいけば巣立ち後の雛が拝めるんじゃないかと期待して行ったのですが・・・

まず管理人が確認したうち真ん中にあった巣はどうやら放棄されてしまったようです。放棄の理由は分かりませんが、残念でした。二時間程度観察していたのですが、親鳥の声がして近くに来ても巣に寄りつきません。こうなると駄目なんでしょうね。

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続いてさらに奥にある巣です。

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歩道からよくよく見たら巣が確認出来たので証拠程度ですが撮ってみました。先週は雛が孵っていたらしいですが、ここももぬけの殻になっていました。巣立ちは出来なかったようだと常連さんの話ですが、どうも管理人の勝手な憶測ですが、タイワンリスにやられたのではないかと思います。この付近はタイワンリスが多く、高い場所にある枝でもリスが渡っていく様を何回も目にしました。これでは巣どころか、成鳥でもうかうかと枝に止まれないですね。由々しきことですが、これが森全体に広がれば、貴重な県内の繁殖地は絶滅の危機に瀕する可能性も排除できないように思います。

タイワンリスの動向を気にしながら観察をしていたらオスが回って来ました。

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近くに巣があるのですが、親は寄りません。雛が孵っていて巣立っている気配もありません。新しい巣を架けるでもなく、単にこのあたりを周回している感じです。

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管理人達の頭の上でも枝止まりしました。暗いし逆光ですが、比較的近い距離にいました。

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しばらく観察を続けてみましたが、ここもどうやら無事な巣立ちの可能性は薄いと言わざるを得ない状況でした。

そして帰路の途中、一番手前の巣近くで大勢のカメラマンが待機していました。こちらはかなり活発に親鳥が動いてくれているようでした。ここの巣は巣立ちはなんとかかなったようなので、近くに雛がいて、その餌集めに親が奔走しているのかもしれませんが、親が餌を咥えているのと雛は確認出来ませんでした。

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理由は色々と考えられるのですが、人との距離がかなり近いところに寄ってくることがあります。

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ここもそのような状況になっていたのかなと思いました。ひょっとしたら二回戦目を目論んでいるのかなとも感じるのですが、どうでしょうか。

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写真だけを撮るならこの場所が今日は最適だったかもしれませんね。それでもあちこちと観察をするのは楽しいものです。色々と残念なことにも遭遇しますが。そして今年はこれが最後になるかもしれないと思いつつ撤収となりました。

サンコウチョウの森 2016 Part3

6月12日もサンコウチョウの森に行って来たのですが、時間があまりなく、Part3として上げるほどでもないので、今週分とまとめてPart3にしたいと思います。

12日は営巣開始の時期からみて雛が孵っているのではないかと期待したのですが、どうやらまだ早かったようです。

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まだ、卵を抱いている感じですね。

そして、19日です。とりあえず未確認の営巣が二つあるのでそちらを先に見て回ることにしました。まず、奥部にある営巣ですが、どうやら雛は孵っているようなのですが、巣は撮りませんでした。あまりロケーショが良くないので、無理をしませんでした。その代わり周回ルート付近で待機してみました。

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枝被りですが、オスを確認することが出来ました。そしてさらに待つことしばし・・・

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これは巣から餌を求めて出てきたところなので、口に餌を咥えてはいないですね。この逆を撮りたいのですが、どうもうまく回ってくれません。

そして次の営巣ですが、これは抱卵中のようです。

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オスは一度見たきりで写真には撮れませんでしたが、メスが頑張っているようです。

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そして最後に先週雛が孵っていなかった営巣ですが・・・

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餌を咥えています。すこし角度を違えると・・・

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雛に餌をやっている決定的な瞬間が撮れていないので、断言は出来ませんが、孵っているとみていいのではないでしょうか。

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あまり長い時間観察してないですが、抱卵しているようには見えません。

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営巣開始の時期からみて孵っていていいはずですから、来週あたりはいくらか成長した雛の姿を確認することが出来るかもしれません。ただ、観察者や撮影者がかなり多く出てきているので、通行の邪魔にならないように配慮しなくてはならないでしょう。

一応管理人が存在を確認出来たのは三つの営巣で、一つは撮影はしていません。まあ、巣に無理に近寄らなくても周回ルート付近で待っていれば、写真は結構撮れるものです。それに巣の近くで長時間大挙して人がたむろするのは営巣の放棄につながる危険もあると言われるので、少し距離をおいて観察・撮影するのもいいと思います。実際問題、巣のより近くでは巣を見上げることになるので、雛の確認は困難になります。遠ければ枝が被ったりしてそれはそれで難しいですが、単純に近ければいいと言うものではないと思います。

いずれにしても営巣の放棄などの事態になれば、元も子もありません。しかも頭のいいカラスは嘘か本当か分かりませんがレンズの先に巣があることを知っているとも言われます。実際カラスにやられた営巣がサンコウチョウの森でもありましたから、あながち嘘でもないような気もします。

戸隠森林植物園 2016 Part5

今回は戸隠に合計で三泊五日の滞在となりました。お目当てのアカショウビンは観察は出来ませんでしたが、フクロウ、オオアカゲラ、アカゲラ、ニュウナイスズメ、ゴジュウカラ、コサメビタキなどの営巣を観察することが出来ました。

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ここは自然が近いので、立ち入る人間は心してないと、とんでもない目に遭うかもしれません。その例の一つが熊の出没です。

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管理人も今回は熊鈴を買い求め携行しました。スター熊よけ鈴 熊に金棒と言うヤツです。人が多く居るところでは、音が出ないようにして使えるところが気に入りました。このような鈴は役に立たないと言う人もいますが、気休めかもしれませんが、無いよりましだと思っています。

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最終日は軽く園内を一周して終わりましたが、先ほどのコサメビタキ、その他、アカゲラ、ミソサザイ、キビタキなどに遭遇しました。

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キビタキは葉の間からやっと撮れました。餌を咥えているので、子育ての最中と思われますが、葉が大分茂っているので、声はすれども姿は見えずといったところでした。先日の福島もそうですが、この時期になると森の茂みがうまい具合に姿を隠してくれるのです。外敵の目を避けるには丁度いい訳です。観察には辛いですが(苦笑

そんなこんなで、楽しい戸隠行きでした。これに懲りずに来年も行きたいです。アカショウビンは少しは期待しますけど、いなくてもそれなりに楽しめると思います。

戸隠森林植物園 2016 Part4

さて、前回ここに来た時、メインで撮っていたのがオオアカゲラの営巣でした。ブログにも書きましたが、その時には理由は分からなかったのですが、ニュウナイスズメが営巣の近くをウロウロしていたのです。そして、何故そのような行動を取ったかが、今回来て分かりました。そうです、巣が空くのを待っていたのです。

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巣材を運び入れているところですが、そのまま使うのではなく、自分たちでそれなりに巣作りをするようです。でも、この穴の上にやはりかつて営巣したと思える穴があるのですが、そちらに巣は作りませんでした。

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いずれにせよ、巣のリサイクルなのでしょう。都会で見るスズメは建造物の間に良く巣を作りますが、このような自然の中で自ら木に穴を開けられなくても、他の野鳥が営巣したものを空いたら利用するのです。賢いと言うべきか自然の摂理と言うべきか分かりませんが、うまく出来たものです。

ニュウナイスズメの次はアカゲラの巣です。前回はオオアカゲラ、今回はアカゲラとなりましたが、この辺りはよくアカゲラを見ます。

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雛が孵っているかどうかは確かめようもありませんが、頻繁に親鳥が出入りします。

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近くの枝で羽繕いも見ることが出来ます。

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ついでに飛び出しも狙ってみます。

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陽の加減で影が入り、目にも光は入りませんが、なんとかゲット。

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目に光が入って羽を広げたバージョンは残念ながらピン甘になってしまいました。

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それでも結構これは楽しめました。管理人の地元ではどうあがいても撮れないというより、まずお目にかかれませんから結構貴重な体験でもありました。

アカゲラの次はゴジュウカラ。ここではゴジュウカラは本当によく見ます。

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口に餌を咥えいるので、雛が孵っているのでしょう。こちらも頻繁に巣に出入りします。

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こちにら目線を呉れているような感じですね。所謂、「ガンをとばす」と言った感じでしょうか(笑

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こちらは違う巣から首を出している雛ではないかと思います。園内至る所に営巣があるような感じですね。

最後はカルガモの親子です。

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これ一つの番から全部生まれたのかと思うくらい沢山の小ガモを引き連れています。まさにこの時期は繁殖のシーズンたけなわと言った感じですね。