タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part7

昼を過ぎてもあまり勢いは衰えません。しかし考えてみればこれはこれでリスクの大きなことだと思いました。特にサシバです。ハチクマは前回の時もそれなりに飛んで行きました。前にも書きましたが、集団性とか色々な理由があると思いますが、あまり大きな集団になると滞留するための捕食が困難になるのは明白です。要するに餌が無い。特に一日に何千なんと数が飛ぶと言うことは、どこかに大きな塊が存在したということだと思います。悪天候により足止めを余儀なくされていたということでしょうか。

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ハチクマは幼鳥と思える個体をかなり見ます。このタカ見の広場で観察しているとサシバとハチクマのカウント数が実際のワタリ数より近接しているように思います。それだけサシバの方が広範囲にまとまって渡っているということなのかもしれません。つまりタカ見の広場にいる観察者・撮影者の目に触れた実感との違いはその集団を見ているか見ていないかの違いではないかと思うのですが。

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いまつらつら撮った写真を見ているとそんな感じがします。単独で撮っている比率は実際に渡っている比率と随分違う気がします。今日はサシバのタカ柱が比較的近くにそれなりに上がりましたからそれを加味すれば実感と実数との乖離はそれでも少ない方だと思いますが。

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サシバがあまり近くに寄ってこないのもあるかもしれませんね。特に幼鳥はあまりみかけませんし。

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それとポツリポツリとノスリが混じっています。これはワタリの移り変わりを示しているのでしょうか。

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それにしてもハチクマはよく近づいてくる感じです。これはこれで飽きないですが。

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いゃ、それにしても撮り疲れて来ました。まあ、人間の勝手な都合ですが、もう少し平均化してくれた方がいつ来てもそれなりに楽しめるのにと思います。少しは他の日に取っておいてくれればなぁ・・・なんてね。

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ハチクマがよく来ると書きましたが、今日に限ってはそうでもないですね。サシバが近くなって来ました。

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いいなぁ、これは。青空が背景で。去年の里山でも正面からは中々撮れなかったですね。ここらあたりが白樺峠の醍醐味の一つかもしれませんね。

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日差しの加減で影が出でしまいますが、まあ、それは贅沢ということでしょうか。オオタカほどの勇猛さはありませんが、猛禽の眼差しはいいもんですね。

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ハチクマも負けていません。ガンガンと飛んで行きます。

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そのうを膨らました綺麗な羽のハチクマ幼鳥。これは綺麗ですね。これから大陸へ渡って行くのでしょうけど、なんか立派な成鳥になって帰って来て欲しいです。

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思わず「元気で帰ってこいよ」と声をかけてしまいました。ああ、これでワタリの季節も終わりに近づいているんだなと感じると寂しくもなりますが、来年又逢えると信じています。そんな後ろ姿を見送りながら撤収しました。

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追伸:
本日のワタリの数は、サシバ 3986 ハチクマ 648だそうです。この日これだけ飛んでも、累計は例年の半分程度の数しか渡ってません。ルートの迂回が行われた可能性もあるでしょうが、実際のところは分かりません。極端に個体数が減っているとは考えづらいですが、後は九州のワタリ数が出るの待ちでしょうか。

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part6

そろそろ昼時ですが、切れ目はあまりありません。この頃になるとどうやら皆さんあまり遠い個体は狙わなくなっているようです。飛ぶかどうか分からない朝方はかなり遠くてもシャッターを切っていた人達もかなり撮れてきているので証拠写真の必要がなくなっているからです。ゴミ箱行きの写真を増やしても後の手間が大変なのは皆さん承知しているのでしょう。

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正面から飛来するものも結構います。数が出ればこんな気まぐれを起こす個体もそれなりに増えてくるということでしょう。

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そして何より嬉しいのは本日は青空バックでありながらそこそこ近いところも飛んでくれることです。

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中にはこちらに興味を示して、のぞき込んで飛んで行く個体もあります。

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白樺峠のタカ見の広場に行かれた方はご存じでしょうが、土日祭日の好天ともなると三百人から五百人以上の人が集まります。中にはカラフルな装いの人もいるし、なにより大砲のようなレンズがずらっと並びます。眼下にこのような集団が大挙していたらタカがわざわざ寄ってくるとも思えます。むしろ避けるのではないでしょうか。

それでも風向きの所為やら、このような集団を気にしないか、それとも逆に興味を持つ個体がこのように数がでれば混じってくると言うことなのかもしれません。幼鳥など、特にハチクマなどは怖さを知らないか、好奇心が旺盛なのか比較的近寄ってくることがあるように思いますが、成鳥でもこんな時には結構いるもんですね。

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以上の連続4枚の写真を見ると、明らかにこちらに関心を寄せて視線をこちらに向けています。ほどなく興味のないものだと分かったのか顔の向きを戻して飛んで行ってしまいました。現場で写真を撮っているときはこのような動きはさすがに分かりませんが、後でよく見ると中々興味深いものです。これが写真の面白いところでもあるのでしょう。

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part5

古い話で恐縮ですが、坂上二郎さんが「飛びます、飛びます」と言うフレーズを使っていたことがありました。今日はそんな古い話を思い出しました。

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それにしても今年の天候には悩まされました。もっとも人間よりタカの方が悩んだかもしれません。今日は9月25日ですが、前日までの白樺峠のワタリの出現数は平均を大きく下回っています。未だ何処かに潜んでいるのか、それとも迂回したのか分かりませんが、今日はかなり飛ぶでしょうか数が回復するかどうか分かりません。

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ハチクマはそれなりに飛んでいますが、サシバが特に少ない。それがようやく今日飛び出したのですが、これが続くかどうか分かりませんね。

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ハチクマは見てて飽きませんが、どうしてあのようにバラエティに富んだ個体の違いになるのか。勿論遺伝的な問題なのでしょうが、そこらあたりを解明した学術書なんかあるのでしょうか。今度機会があったら調べてみたいですね。

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サシバの方は圧倒的に成鳥が多いような気がします。

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幼鳥の比率が多くなるとワタリも終盤だと聞いたことがありますが、まだその時期では無いのでしょうか。ハチクマは結構幼鳥を見ます。

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これまた、面白い模様のハチクマです。

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それにしてもこれは少し珍しい気がします。

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タカの撮影に夢中になっていましたが、ふと一息入れると目の前に・・・そうワタリと言えばこれも忘れてはいけませんね。

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白樺峠の標高は約1600メートル。アサギマダラはひらひらしながらここまで上がって来たんですね。後で知ったのですが、アサギマダラの羽にマーキングをして移動調査をしているらしいですね。賛否はあるようですが、管理人にはどちらがいいのかは判断が今のところは付きません。野鳥なども似たような問題(足輪)がありますが、一概に賛成・反対出来ないところがあります。

タカの渡り・・・白樺峠 2016 Part4

前回の白樺峠行きは日曜日は雨模様なので宿で朝食を取ってそのまま直帰しました。それなりに観察も写真も撮れたのですが、白樺峠としては何か物足りない。そこでリベンジと言うほどではありませんが、懲りずに再び出張ることにしました。天気予報と睨めっこして、宿はとりあえず二泊とって日曜日の未明に出立。

色々な事情があり土曜日の夜遅くまでの仕事となり、かなりキツい行程となりました。それでもなんとか7時半には現着。前回と比べると日曜日とあって駐まっている台数が違います。前日天気が回復しての翌日の日曜日。今日飛ばなければいつ飛ぶんだみたいな気持ちのタカの渡りウォッチャーが集まってきたのでしょう。管理人達もその員数に入っている訳です。

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機材もあるので登るのに少々手間取りタカ見の広場には8時到着。すでにほぼ満席状態。皆さんお早いお着きというより泊組がかなりいたようです。

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そして・・・予想通りと言いましょうか、期待通りと言いましょうか、出足良くサシバの登場です。

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構えた望遠に難なく三羽くらいは入ってしまう密度です。そして構えた望遠に・・・

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サシバ幼鳥。やっぱりサシバやらハチクマが来るとなんだか嬉しいですね。

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朝なのでやや逆光気味ですが、そのうを膨らませたハチクマが渡って行きます。

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今日はガンガン飛んでいます。今年最高の予感が朝の時点でしていました。

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天気はそこそこと言った感じで、素直に青空バックとは行きませんが、それでも撮影の手が止まることは殆どありません。

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そしてなんと言っても今日はサシバの出がとても良いです。嬉しいですね。来た甲斐がありましたね。

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場合に寄っては背景に青空が混じることもあり、こんなツーショットがバシバシ撮れます。

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調子に乗って撮っていたら、思わず小さな個体が・・・

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こちらをのぞき込むように見ている感じです。ん、ツミかなと思ったのですが・・・

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ハイタカと瞬時に区別が付きませんでしたがやっばりツミでした。

・・・続く