ハイイロチュウヒが飛んだ・・・浮島湿原(付近) Part 10

先週は東京競馬場でしたが、今週は相も変わらずと言った感じで浮島湿原(付近)に出張りました。

朝だけの短い観察・撮影の予定です。

到着は日の出前。

最初の飛び出しは6時36分。

普通のチュウヒです。管理人達は「タダチュウ」と呼んでいます。

ハイイロチュウヒのオスの最初の飛び出しは7時51分。明るくなってから出てきました。

この個体の灰色は少し濃い感じがします。若い個体でないかと回りから話が聞こえてきます。まあ、正直言って分かりません。

ほどほどの距離感でしょうか。明るくなっているので撮影は普通に出来ます。

なんだかんだ言ってもハイイロチュウヒのオスは目立ちますね。カメラマンの人気が最近はコミミズクに寄っているような感じがしますが、飛べば衆目を集めます。

そう言えば、今朝はコミミズクが出てきません。不思議なもんでいないとなると全く気配がありません。それでいて、出るときは何気にいるのです。

ハイイロチュウヒのオスの方が比較的コンスタントに出てくれるので、被写体としては扱い易いかもしれません。

羽の動きが同期しています。

1羽だけひょいとコミミズクが現れました。短い間ポールに留まってすぐに居なくなりました。まあ、夜行性ですから明るくなってからは動きませんからね。大体8時30分頃が目安で、それ以上待ってもコミミズクを見ることはないようです。

ハイイロチュウヒのオスの朝の狩りはまだ続いています。ハイイロチュウヒも朝狩りが終わるとしばらくはまったりしますが、昼間飛ぶときもあります。このあたりはコミミズクとは違います。

キレイな個体ですね。まあ、繁殖している訳ではないのであまり体が汚れることはないのでしょうか。

冬の青い空にハイイロチュウヒ。来シーズンも見られたらいいですね。

珍しくモビングされたカラス相手に反撃を試みるハイイロチュウヒのオス。猛禽としては頼りなさげな雰囲気が漂いますが、それでも猛禽は猛禽。どこかに獰猛さが潜んでいるのかもしれません。

さて、さて、来週は泊まりの予定で来るので今回は長居は無用です。コミミズクはちょい出でしたが、ハイイロチュウヒのオスは結構飛んで呉れました。まあ、適当な距離がありましたから、写真はそこそこですが、通ってなんぼですからね。回数来てればチャンスもあるとばかりに早々の撤収と相成りました。

渡良瀬遊水地 試し撮りの巻 Part3 & Part4

年が明けました。箱根駅伝も終わりました。仕事も始まりました。
するってーと、やっぱり相変わらず猛禽撮りに出かけました。

そしてついに買ってしまいました。所謂「プロ機」というカメラをですね。
買ったらやっぱり試し撮り。試し撮りするならやっぱり「渡良瀬遊水地」。

まったく関連はありませんが、そんなノリで冬の朝真っ暗なうちから出かけました。

夜明け前に飛び出しを撮るなんてまずは考えられなかったのですが、モノは試しとばかりにやってみました。
1発目がおなじみハイイロチュウヒのオス。略して「ハイオス」でした。

感度は12800、シャッタースピードは1/3200。ここまで感度を上げる必要は無かったのですが、まさにモノは試しです。
遠いし暗いし、フルサイズでトリミング効果は弱いですが、ノイズリダクションをディフォルトの設定で、撮ってみたら・・・

写真としてどうこう言える代物ではありませんが、高感度についてはいままで使ってきたAPSC機とはかなり違う感触です。
普通この時間帯、この暗さなら最初からカメラを持ち出すことはせずに観察に専念していました。
ですが、距離が詰まれば感度は1段、2段下げれば行けそうな感じです。

もう一つの試し撮り。それはミラーレス機です。ズームの100-300ミリを使いますから換算、200-600ミリ。これが軽いこと軽いこと。

値段と性能考えると破格だと思います。600ミリが手持ち。しかも重量は1キロ無かったと思います。

かたや重量級の大砲システム、もう一つは手のひらに収まる軽量級のシステム。

鳥撮りは大砲がメインになりますが、鳥見は軽量級がいいですね。

さて、この日泊まりだったのですが、鳥撮りも鳥見もかなり不調でした。風の強いのもあるし、まあ、当たり外れで言えば外れの番かなと言った感じです。
しかもコミミズクも全く姿を見ず。撮りに来ている人もあまりいないのでそれが今回の渡良瀬遊水地の状況を物語っている感じです。

前のシーズンは渡良瀬遊水地で結構撮れたんですね、今シーズンは浮島湿原(辺り)の方が鳥も人も多いようです。

さてさて、朝の富士山を眺めてホテルに戻って朝食です。朝一もあまりこれと言ったモノはありませんでした。

来週は浮島湿原(辺りに)出張る予定です。

やっとコミミズク・・・浮島湿原(付近) Part7

忘れていました。コミミズクのことを。先週得た情報ですがこの葦原にコミミズクがいると言う話。

追記:コミミズクがいるらしいと言う話は以前から聞いていました。ただし、居るらしいという話を聞いたという伝聞でしたが今回はもう少し信憑性が高い話ということです。観察場所によっては全然姿を見ることが出来ませんので、ここに出張って来ている人でも見ていない人は結構多いかもしれません。管理人達もその組でした。

実は朝の観察位置はそのことをすっかり忘れていたのです。と言っても、とんでもなく的外れな場所では無かったのですが。

翌日の朝、そのことを思い出して最終ポイントに接岸しました。(別に船ではないのですが、そんな感じの車の止め方なんですよね)

それは一番人だかりのする場所なのです。今シーズンは割と早くからこの葦原にハイイロチュウヒのオスがいることは了解していたので人だかりが出来る前から通ってはいました。

ある時期を境に人が多くなりその場所は当初は限定されていました。その状況は知っていましたがタバコの煙が苦手な管理人達は人混みを避ける場所選びをしてきました。

そして最後に残された場所がその「苦手な場所」なのです。人が集ると言うことはそれなりの理由があることは察知していました。ただ、そこに行かずとも何とかなるなら何とかしたい、そんな思いがありました。

連れ合いもそうですが、タバコの煙は苦手です。それが嫌で良さげな場所に近づかない時も間々あります。近頃のタバコを吸う人は気を遣って呉れる人も多く、離れた場所で吸う人もいますが、人数が多くなれば辛いときもあります。そして足下に吸い殻を捨てる人が多く集まるような場合は管理人達の観察は無理です。吸うなとは言えませんから黙って離れるしかありません。

管理人もタバコを二十年以上吸っていました。だからタバコを吸う人の気持ちも分かります。年若い頃はそれこそ回りのことなぞ気にせず吸っていましたが・・・

ですが、短い時間なら我慢できるだろうといよいよ覚悟を決めて最後のポイントへと言うことになりました。

やはりと言いましょうか、当然いいましょうか、飛んでいました。写真的にはかなり厳しい状況ですが、これとてチャンスはここにありでした。偶然を待つにしてもやはりその飛ぶ範囲の中でないとそれは無理な話です。

自画自賛ですがこれいいよなぁと自分は思いました。コミミズクとチョウゲンボウが並んでいるだけでなく、相手を気にしているコミミズクの表情が遠目にもなんとなく分かる絵になっています。

いくら広い葦原と言え、多くの猛禽が共存共栄できるかは分かりません。しかしこれだけ近い距離で佇んでいるのですから諍いはないのでしょう。それを絵として切り取れたことは僥倖かもしれません。

写真だけなら渡良瀬遊水地で撮ったものがピカイチでした。

最短撮影距離(16mに設定)ギリギリに飛んでいったコミミズクをまぐれ当たりとは言えここまで撮れることも僥倖だと思います。

比較して優劣を付ける話ではないかもしれませんが、それでもノイズだらけで印刷して額に飾るような写真ではないですが、生き物としてどう自然と向き合っているかの一面を切り取れた写真に心が揺さぶられます。

2つの種類の違う猛禽がこんな形で互いに佇んでいる・・・これはある意味驚きでした。野鳥写真の経験が管理人なぞよりもっと深い人なら驚くほどのことはないのかもしれません。しかしサンデーバーダーでもこんな瞬間に立ち会えることが妙に嬉しいと思ったのです。

ええ、ハイイロチュウヒのオスも飛びました。写りはイマイチですが。

そしてこんなシーンも・・・

コミミズクと一緒に佇んでいたチョウゲンボウの後ろをハイイロチュウヒのオスが餌を探して飛んでいました。これはもう神様の呉れた贈り物としか言いようがありません。そして管理人は少しばかり欲が出てきました。困難な状況でももう少しちゃんと写るカメラが欲しいかなと。

追記:誤解が生じる書き方をしたので訂正しました。

コミミズクと一緒に佇んでいるチョウゲンボウの後ろを
     ↓
コミミズクと一緒に佇んでいたチョウゲンボウの後ろを

ハイイロチュウヒが後ろを飛んでいるときは、コミミズクはポールには留まっていませんでした。コミミズクが留まっていたらそれを外すようなトリミングはしませんよね。ブログを書く時にそのことを失念していたようです。

レンズはそこそこいいものを使ってはいますがカメラはAPS-C機です。高感度はこれが限界だと思います。勿論、この粒子の荒れた感じはそれはそれで味があると思いますが、もう少しでいいから表情を鮮明に切り取りたいと思いました。うーん、いろいろ言い訳をして、所謂「プロ機」と言われるマシンは避けて来たのですが・・・

いつもこの場所に陣取っている常連さんは酷い「煙害」も無く不快な思いはありませんでしたが、短い時間の割にはいいものを見られたので長居は無用と思い早々に撤収することに相成りました。

年の瀬です・・・浮島湿原(あたり) Part6

先週の日曜日は朝だけの「機動観察」でしたが、今週は土日滞在する「滞在観察」になります。横浜からですと夕方遅くなるといろいろと大変なので管理人達はお泊まりで出張ることが間々あります。

メリット、デメリットありますが、体力的、時間的なことを優先するので泊まることにしています。デメリットは勿論費用が掛かることです。それでも往復の燃料、高速代、移動にかかる時間、手間を考えると泊まった方が楽ですね。特に年末は道路も混みますので尚更です。

滞在観察となると1日が長いです。朝は夜明け前から、夕方は日の入りまで。ですからこの時期は寒いですが、日中の時間が短いので観察時間も短くなります。

さて、起床はこの時期ですと4時。出発は4時30分。途中少々買い物をして到着は6時20分頃。夜明けまで30分近くあります。

まずもって寒い。ご存じの方も多いでしょうが、気温が一番下がるのは夜明け直前です。今日は先週と違って風は弱いですが、気温そのものは低いようです。

追記:後日調べたらこのあたりの最低気温は氷点下4度くらいでした。

霜が降りると言うよりは凍っています。

連れ合いがサンドイッチを作り、現地でお湯を沸かしてコーンスープで朝食となるのですが、その時外に出しておいたおしぼりが15分位の間に凍るのです。勿論、厳寒の地方からみれば大したことないと思われるでしょうが、野鳥を見るために夜明け前からわざわざこの寒い中に出張ってくるのだから、管理人達も相当な物好きだと思った次第です。

太陽の出る方向(東)を背にする位置に今日はシフトしてみました。ここらあたりは殆ど観察者がいませんが、先週はここで待機していて東の方に飛んで行きましたので再度確認の意味をこめて観察となりました。

当たりはなく今回はこちらは外れのようでした。

完全に陽が上がってから今度は真向かいの西側に移動。こちらは点在しながら観察者・撮影者が散らばっています。朝方は逆光なので少し陽が上がるのを待ちました。

広い葦原です。どこに何が出るか、当たり外れもあるようです。人が多く集まっている場所もあるし、そうでない場所もあります。写真がメインだと背中を南側に向けていた方が終日順光になりますので、やはりそのような場所は人が多いです。ですが、人が多いことのメリット、デメリットもやはりありでしょう。眼が多い方が見逃しは少ないけど、多くの人と機材は猛禽などの警戒心を高めるかもしれません。

管理人達は状況に応じて場所を変えてみることにしたのです。以前は決まった場所に終日陣取っていたのですが、猛禽達の動きを見ているといろいろな角度から観察してみたくなったからです。

最初に写真に収めたのが、カラスにモビングされているハイイロチュウヒのオスでした。バックショットになりましたが、姿を見ることは出来たようです。

とは言え、後は遠い写真ばかりでしたね。

この辺りはタゲリもいます。陽の向き加減が少々悪いですが、比較的近くに寄ってくるので写真を撮るにはあまり苦労はないでしょう。

肝心のハイイロチュウヒのオスですが、時折姿を見せてくれるのですが、やはり遠い。今日はここの場所も外れのような感じがしてきました。

ここでよく見かけるツートンのチュウヒと普通のチュウヒ。

タゲリ飛翔シーン。

そしてようやくハイイロチュウヒのオス。

突然近くに出てきたのです。神出鬼没とはこのことです。どこに居たのか、さっぱり分かりませんでした。

比較的近いので焦点距離の長さが逆に仇になります。ともかくファインダーに被写体を捉えるのが難しいです。

こちらを睨んでいる表情を捉えているのですが、ピントは後ろの葦に持って行かれてしまいます。このあたりの捌きが管理人にとっては非常に難しいですね。

こちらの気配を察したのか、短い時間しか狩りをしないで飛び去ってしまいました。狩りを始めた時は近くてこれは絶好の機会だとほくそ笑んだのですが、やはり警戒心の強い猛禽なのでしょう。観察圧力に弱いと定評のあるはハイイロチュウヒのオスですから、近ければ近いで逆にチャンスを逃すか可能性も高くなるといことなんでしょうか。なんとも気難しい猛禽であります。

後は、時折みせる姿は相変わらず遠いです。

ツグミくらいサービスしてくれたら嬉しいのですが、それは無理な話なんでしょうね(笑

さて、日の入りまで頑張りましたがこれと言った写真は撮れなかったようです。明日に期待して暗い葦原から撤収と相成りました。

・・・続く

機動観察・・・浮島湿原(付近) Part5

今秋のタカの渡りの時に、2日連続して滝沢展望台に通ったことがありました。管理人はそれを「機動観察こと始め」と言う記事にしました。

昔子供の頃「特別機動捜査隊」という刑事ドラマがありました。この機動捜査と言う言葉が子供心に妙に残っていました。そして学生運動華やかりし頃、「機動隊×全学連」みたいな言葉が世間の耳目を集めたように思います。

ちょっとググってみると・・・

【機動】
交戦の前後や交戦中に、戦略・戦術上おこなう、軍隊の移動・運動。転じて、状況に応じてすばやく活動できること。

ただ単に移動すると言うだけではなく、「状況に応じてすばやく活動できること」が要件になるようです。

野鳥の観察や撮影をしていると意識はしなくても(機動的)観察をしている場合があると思います。ルーティンになっている観察もあれば、情報を得て、素早く移動する観察もあるからです。

もっと言えば、夜に「ああ、ハイイロチュウヒが見たいな」と思い、翌日の早朝出立すれば、それはそれで立派な「機動観察」だと思うのです。

前置きが長くなりましたが、今回はそんな感じの観察となりました。何故ならほぼほぼ観察のみで証拠写真すら撮らない(撮れなかった)からです。まあ、一応三脚は立てましたが(苦笑

今回は早朝のみの観察で、朝6時過ぎに到着、9時30分には撤収というかなり慌ただしい観察になりました。それには訳がありまして、管理人達が前回観察したのは、11月の最終週でした。その時はそこそこいい思いをしたのですが、それから渡良瀬遊水地行ったり三番瀬に行ったりで浮島湿原はご無沙汰になっていたのです。そして12月23日~24日は泊まりでこちらに来る予定でいたので、状況の変化を事前に知りたかったからです。

結論からいいますと、ハイイロチュウヒ(のオス)の個体を2つ確認出来ました。写真は前述の通り無理でしたが、当初の目的は果たせたようです。実は朝方、車の集まりが芳しくないので、ひょっとしたら抜けてしまったかと思ったのですが、騒ぎが一段落したということです。稲敷では別場所にコミミズクが出ているのでそちらに回っているという情報もありました。更に渡良瀬遊水地にも2個体(コミミズクが)入ったと言う話もありますので、ここだけ騒ぎになると言うことも無いようです。

こちらの葦原もコミミズクが入っているという情報もありますが管理人は確認未了です。ですが事前調査も兼ねての今回の慌ただしい観察でしたが場所の当たりはつきました。広い葦原なので観察場所を次回は移動してアプローチしてみることにします。