白樺峠 Part4 ワタリも色々

白樺峠でタカのワタリを観察・撮影となると、どうしてもサシバやハチクマがお目当てになってしまいます。それは普段見ることが出来ないからなんだと思うのですが、でも普段よく目にしてるタカも渡って行く場合があります。例えばノスリ。

とノスリの写真を探したのですが、これがなんと無い。確かビデオは回した記憶があるのですが、写真が一枚もない。結構飛んでいた記憶があるのですが。まあ、「又ノリちゃんかぁ」なんてため息付いている人達も結構いたりして、管理人もノスリだからまあいいかぁなんて思ってしまったのでしょうか。自問自答すると・・・分かりません(苦笑

ビデオの方では撮っているのでそれをそのうち見てもらうということにして、タカではないですが、エゾビタキもいたんです。遠いですけど。

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そして何とサメビタキもいました。

正面からみると

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横からみると

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これでコサメビタキがいれば良かったんですが、さすがにそうは問屋が卸しませんでした。

そして結構驚いたのがアサギマダラがいたこと。ここは標高約1700メートル。鳥たちがワタルなら分かりますが、なんせ蝶々ですから。こんな高いところまでワタリにくるんですね。サシバやハチクマもびっくりと言ったところでしょうか。

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実際目の前をひらひらと渡って行きました。結構唖然としましたね。今冷静に振り返ると、これが今回のワタリで一番驚いたことだったような気がします。

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そうそうツバメも結構渡っていきました。なんとか針が見えないハリオアマツバメのシルエットを撮った言う感じです。それにしてもこの手の小さいヤツを撮るのは本当に難しいですね。

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そういえばツミも結構渡っていったのですが、これも写真が無い。うーん、ビデオもあるかちょっと確認しないと分からないですね。小さくと早くて、なんか突然出てきたような記憶があるので、腕が付いていかなかったんでしょうね。

そうそう驚くと言えば、ワタリではないですが、クマタカも出現しました。本当に申し訳程度の証拠写真ですが。

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こうしてみると今回の白樺峠遠征はそれなりに盛りだくさんだったなぁと思います。これで結構ビデオもかなり撮っていますから。まあ、こちらの方は編集が結構大変です。飛翔シーンを細かく切ってダイジェスト版を作っているところですが、結構な量になりそうです。まあ、似たようなシーンが多いので、そのうち総集編的にまとめたいと思います。

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さて、来年の話をすると鬼が笑うなんて昔の人はいいましたが、又是非とも来年も行きたいですね。来年と言わず毎年欠かさずこの時期に行っていればそのうち好日に当たると信じて懲りずに行きたいですね。

白樺峠 Part3 ワタリのタカ編

タカのワタリのために白樺峠に行って、Part3はワタリのタカ編はなんか変だろうという突っ込みも意識しつつ、Part3 は稚拙ながら撮ったワタリ中のタカを見てみたいと思います。

先んず思うのは、タカに限りませんが野鳥の同定は当たり前ですが難しいなと言うことです。撮ってきた写真を見て、すぐに分かるものもありますが、そうでないものがかなり多いです。観察している時は分かったつもりでも時間が経つと記憶の劣化なんでしょうか、特に、撮影などをしているとメモが取れませんからより難しくなります。

実はビデオを常に回していればいいのですが、それも現実的ではありません。それに白樺峠ですと殆ど自力で同定しなければなりません。勿論、ベテランさん達が数多くいますのでその人達の力を借りることも度々ですが、やりは最後は自力解決することが出来るようになりたいと思うのです。

そんな中で頭をひねった一枚。

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管理人的にはハチクマの記憶がありました。羽の感じからしてそう見えます。ハチクマの暗色型、雄と思っていたのですが・・・

よく見ると翼指が五枚にしかみえません。これではハチクマではないことになってしまいます。だけどサシバやノスリには見えない。困ったなと思っていたところ、とある書籍によれば秋のワタリ時は翼指の換羽は五枚である場合が多いと書いてありました。そこに載っていたハチクマも一見すると翼指が五枚にしか見えないものもありました。しかしそんなこといままで随分とタカに関する本も買ったけど書いてなかったような記憶があります。それだけ難しいものだと実感させられました。

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当日の違う個体ですが羽がかなりぽろぽろですのでこれは換羽前なのでしょうか。よく見ると左右の翼指の五番目が欠けています。これは換羽中なのでしょうか。厳密に言えばこれも翼指が五枚と言えなくもありません。

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これは違う日の個体ですが、換羽が終わっているせいか綺麗な羽の状態です。翼指も六枚綺麗に見えます。そして同時間帯に飛んでいた別固体。

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似たような感じですが、羽の状態は随分と違います。

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数は少ないですが、一応タカ柱。

ハチクマは個体差がかなりありますし、関東ではサシバに比べると見られる機会が少ないですから、よけい難しく感じるのかもしれません。

さてサシバですが、どうも写真の方はあまり撮れなくて、後半戦に入ってからなんとか少し撮れた感じです。サシバは比較的高度がありますので、ハチクマより写真的には手こずる感じです。

Part1に出てたサシバと同個体のもの。腮線が確認出来ます。

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別の日の別固体。

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上と同日の別固体です。

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天気が良いためか高いところを飛翔するので中々綺麗には撮れません。腕と機材の問題もありますが、致し方ないでしょうか。まあ、他のベテランさん達はそれなりに撮っていると思いますが。空が比較的青く綺麗なので色はそこそこ綺麗に出ているかなと思います。

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何かの拍子に垂直降下したときのものです。ちなみに縦撮りしたものではありません(笑

遠くの場合はビデオ、接近戦になったら写真みたいな感じで撮り分けているつもりなのですが、やはりビデオの方が時間的には撮っていた時間は長いようでした。まあ、よく撮れたかと言われれば、まあ、60点くらいかなと思いますが、それでもかなり楽しくかつ緊張した時間が過ごせたように思います。

タカに限らずでしょうが、もう少し焦点距離の長いレンズが欲しいところです。なんとか来年はそれを叶えたいのですが、なにせ先立つものが何とやらでどうなることやら。

機材はどうあっても来年も白樺峠に行ってワタリのサシバやハチクマに会いたいものです。

白樺峠 Part2 ルート編

松本インターから白樺峠に向かうルートは二通りです。あえて管理人が適当な名付けをすると奈川ルートと乗鞍ルート。どちらもかつての乗鞍スーパー林道を通ることになります。

松本インターを降りると国道158号線に出ます。これを上高地・高山方面に向かいます。新島々を過ぎいくつかのトンネルをくぐると国道158号線と県道28号線の分岐があります。入山トンネル内で分岐するのですが、左に行けば木祖・奈川、右に行けば高山・上高地となります。

走ると分かりますが、大抵の車は高山・上高地方面に向かいます。どちらからでも白樺峠にアプローチ出来ます。距離は奈川ルートが短いですが、山道は狭いです。ただし交通量はこちらは少なく特に大型車両は殆ど通りません。片や上高地方面に向かっては交通量が多く、大型のバスや貨物もかなり通ります。但し、乗鞍から白樺峠に至る山道はこちらの方が楽でしょう。

管理人は夜は殆ど奈川ルートを通りました。大型車両が通らず、ライトを点灯するので山道でのすれ違いはまあまあ楽だからです。帰りは奈川ルートと乗鞍ルートは半々位でした。日中の全体的な走りやすさは乗鞍ルートの方がいいかもしれませんが、先に書きましたが、大型車両もかなり通ります。また土日祭日は普通車もかなり多くなります。最終的には入山から先は国道158号線になります。ここから松本まで29キロほどです。

松本インターからおよそ一時間程度ですが、曜日、時間帯によって当然違いが出てきます。

あと宿をどこに取るかの問題も少し書きますが、奈川ルート沿いは基本的には温泉旅館になります。件数もあまりありません。乗鞍の方が宿を選ぶとしたら選択肢は多いです。管理人は次回は乗鞍辺りに宿を取ろうかなと思っています。松本辺りに宿を取ると、買い物や食事は便利なのですが、通うのが結構大変でした。

他の撮影場所と同様に土日祝祭日は場所取りのためかかなり早くから人が出てきます。但し、相当な人出でも車が駐めれなかったり、峠の上で観察・撮影場所が確保出来ないことはないと思います。23日はおよそ300名ほどの人出だったようですが、これくらいなら場所の善し悪しはあるにしてもなんとか収まっていたようです。ただしピーク時には500名程度になることもあるそうで、駐車スペースは少し歩けばなんとかなると思うのですが、峠の上はかなりの混雑になると思います。

峠下から峠に登るルートも二つあります。樺池側とトイレの設置されている側です。樺池側からは管理車両が通れるようになっていますので道幅は広く距離は短いですが、坂道が直線的で急です。もうひとつの方は人専用で道幅は狭く距離も少し長めですが、その分傾斜はいくらか緩やかです。

白樺峠に登る人、特に撮影者の場合かなり重い機材を担ぎ込む人も多いでしょうから、どちらがいいかは一概に言えませんが、管理人的には上りは人専用で下りは樺池ルートが多かったです。

特に機材を担いで登る年配者は普段よりゆっくりとしたベースを心がけた方がいいでしょう。ここは標高が1700メートルあるそうで平地に比べると空気が薄いのです。管理人も通常のペースで登っていったら息が切れました。行程時間は案内板には20分と書かれていますので、大した距離ではないし挫折することも無いとは思いますが、年配の方はのんびりといかれた方が吉でしょう。

トイレですが、峠下に公共らしきものが設置されています。また峠の上にも一日(一回ではない)100円のチップ制のトイレが二個設置されています。そちらの心配はまあまあしないでいいでしょう。

以前は特に禁煙ということは無かったようですが、現在はあえて喫煙場所を設定しているのでそれを利用するべきでしょう。灰皿はありません。吸い殻を含めてゴミの持ち帰りは当然ですね。

峠上には観察関係のグッズの売店がありますが、飲食関係の売店は一切ありません。勿論、飲料の自動販売機も峠にはありません。峠に入る前の奈川か乗鞍あたりなら夜でも自販機くらいならあると思いますが、基本的には現地調達は不可だと思った方が無難です。

松本インターから白樺峠に向かった場合、何軒かコンビニはありますが、最後のコンビニ(セブンイレブン)は新島々駅手前にあるセブンイレブン波田赤松店になります。この先コンビニは無いのでご注意を。但し、この店が来年のシーズンまであるか分かりませんし、逆にこの先に新店舗が出来るかもしれません。インターを降りて最寄りのコンビニで買い物を済ませるのも安全策の一つかもしれません。

今回は写真も無く文章ばかりですが、自分的には来年に向けての備忘録のつもりで書きました。ちなみにいい加減なことを書いたつもりはありませんが、個人的な知見を元に書いていますのであくまでも参考程度の情報とご理解下さい。

白樺峠 Part1

今秋のタカのワタリは白樺峠に行くことに決めていました。五月の下旬に下見にも行きましたし、数年越しの念願なので今年はなんとしてもの意気込みがかなり高かったのです。それで当初は九月の十八日から二十日の予定を組んでいました。つまり会社にも早々に有休を申請していました。ただし、宿は不確定要素を考慮し、なおかつ平日の予定なのでギリギリまで手配はしないつもりでした。実はこれが仇になってしまったのですが・・・

天気予報、それも週間予報によれば予定したあたりの天候は雨でした。ここは思案のしどころと悩みました。宿の手配はしていないので会社の方がクリアできれば変更出来るなと心が動きました。そして、予報を信じて有休の変更を二十三日が祝日なので二十四日としました。そしてその結果は・・・

まあ、後悔先に立たず、あたり万馬券を逃したような気分で二十三日の日を待ちました。現地で聞くところによると特に二十日は五年、十年に一度の当たり日だったようです。当日は峠の上を大挙してサシバが渡っていったとか。群れが過ぎ去った後に観察者・撮影者から拍手まで起きたそうです。

現地でのエピソードを知る由もなく、十八日から二十二日までの間、不埒にも「飛ぶな、飛ぶな」と念じてしまいました。その願いも空しくといったらなんですが、速報のページを開くのがとても苦痛ではありました。

なんて、くどくどとつまらない前振りをしてしまいましたが、数年に一度の当たり日を逃しても白樺峠はいいところでした。やはりタカのワタリを観察するならここは日本の中でも有数のポイントなんだろうなと思います。いきなり最高を味わえなかったことは、逆に言えば次がとても楽しみになるなと、正直負け惜しみ無しで思いました。かなり厳しい状態でもそれなりに堪能出来たのですから、極端な悪天候でもなければこの時期ならそれなりに満喫できるのではないでしょうか。

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一説によるとどうも九月二十三日には飛ばない日の特異日だとか現地では囁く人もいました。なるほど後でよくよく調べてみるとまるで根拠が無いわけでもないと思いました。そうは言っても来てしまった以上はそんなことを気にしても始まらないですね。朝方峠に登ったときは眼下に雲海でしたが、それもすっきりと晴れ、青空が広がりました。それで最初の一羽(ハチクマ)なのですが、これが超接近状態で八時頃突然現れました。おそらく百人を軽く超すカメラマンの中でこれを撮れた人は誰もいなかったのではないかと思うくらいでした。実際、管理人の周りの人は為す術も無くと言った態でした。

そんな訳でおそらく写真的にモノに出来た最初の一羽は8時22分頃、目の前の山から旋回しながら上がってきたハチクマだったと思います。ビデオを回しながら片手間に管理人も写真を撮りましたが、出来の善し悪しは別にしてこれが白樺峠の記念すべき一枚となりました。

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後でサイトを見ると総数で125羽ですから、シーズン中の白樺峠としては少ないでしょうが、地元ですと三桁飛ぶことは希なので、次から次という感じで飛んで来ました。

当日はサシバ72、ハチクマ32、ノスリ3、ツミ15となっていますが、ハチクマ、ツミがよく飛ぶなと言った感じでした。

それで最初に撮ったサシバ。

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サシバは比較的群れてワタルので単独傾向の強いハチクマやツミに比べると回数の印象が少ないのでしょうね。

横田基地日米友好祭2014 Part2

展示されている戦闘機は日の丸が入っていますから、当然日本の航空自衛隊のものですね。管理人の記憶が定かではないのですが、横田基地の一部日本の自衛隊による運用が始まったのはそれほど昔の話ではなかったような気がしますが。ちょっと失念しました。

それに比べて大型機はアメリカ軍のものですね。

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そういえばオスプレイの周りに見学者が沢山いたのですが、その中の誰かが、機体の下あたりにある蓋のようなものを開け中にある何かに触ってガチャガチャ音を立てたら米兵さんがすっ飛んできて結構本気で怒っていました。まあ、いたずらするにしてもいい大人のようでしたから、みっともないですが、友好祭といえども何でも許される訳ではないのですね。当たり前の話だけど。

そんなこんなしているうちにいよいよ落下傘降下のデモンストレーションです。これを目当てに来ている人もかなりいるようで、管理人の周りもカメラを持った人たちが大勢いました。中には無線を聴いている人もいます。

降下用の飛行機が二機飛び立ちました。

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表情までは分かりませんがパイロットがこちらを見ています。

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基地の周りを旋回して高度を上げてからいよいよスタート。

写真の通り、機体の後方の下から滑るようにして空中に出ます。

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降下は連続的で素早く終了しました。まあ、あっけないと言えばそうなんですが、実戦ではもたもたしていたら敵の餌食になるわけですから、当然なんでしょうね。

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戦闘機のデモンストレーション飛行などはありませんでしたから、戦闘機の撮影派にとっては物足りないかもしれませんが、目前で落下傘の降下もめったに見れないのでこれはこれで面白かった思います。

まあ、日々の訓練は怠りなくと言ったところで、その成果が実戦で発揮されない状態が望ましいのでしょう。ただ、現状では、丸腰国家が平和国家だなんてことはあり得ないと言うことでしょう。そして日本の平和のかなりの部分をアメリカに依存している現実がこの横田基地友好祭の開催につながっている訳ですから、それを思うと複雑な心境にはなります。

中にいる米兵さんはフレンドリーで笑顔が絶えません。しかし考えてみれば祖国を離れ異国の基地で日々過ごすことは決して楽なことではないはずです。そして現場にいる人たちは元は私たちと同じ庶民が大半であるはずです。そんな異国の兵隊さんたちと接する機会は普段は皆無です。それがこのようにしてほんの少しですが身近に接する機会があれば、国同士のややこし関係はつかの間置いといて同じ人間同士、わかり合える部分もあるかもしれないと感じたとすれば、先の複雑な心境もありますが、基地祭の開催の意義や意味もあるのかなと感じた次第でありました。

まあ、最後はあまり難しいことは考えず、基地内のアメリカンな雰囲気を楽しむことも基地祭の面白いところですね。