サシバが里山にやって来た・・・Part 7

長野やら新潟への遠征が続き北関東のサシバのやって来る里山にご無沙汰していました。

抱卵期はあまり動きがありません。ですが今頃なら雛が孵っているので親鳥の餌撮りが活発化して暇をもて余すことはないだろうと思い梅雨の合間を縫って久しぶりの出張りです。

この時期は日が長いですが天候が不順です。雨が酷いと観察になりませんのでその辺りが厄介ではあります。

思えば野鳥の繁殖時期に重なる6月は観光シーズンではありません。ですから移動も楽ですし混雑も少ない。バーダーにとっては天候さえなんとかしのげればいい季節です。

4時出立。6時40分到着。取りあえずいつものコースを回ってみます。

稲穂は大分伸びてきました。緑の薄い絨毯くらいの感じです。

巡回中、4個体ほど車中から発見。まあまあの動きです。前回来た時に比べると動いている感じです。

途中みつけた電柱サシバ。この時期は餌場の範囲が広がるので普段見かけない場所でも見かけることがあります。思い切り電柱に近づいて撮ってみました。逆光ですが表情は分かります。

電柱から枝止まりしたサシバ。オスですね。餌は咥えていないし、狙っている気配もありません。巣は近くではない感じがします。

別場所の別個体。これもオスです。これは狩りをしようかという気配があります。少し待機していると・・・

少し目を離している間に餌を獲って巣に戻ったようです。管理人達が見ている場所からは巣の位置は分かりませんでした。

しばらく待っていると戻ってきて更に狩りを始めたようです。今度は枝ではなく畦で餌を狙っています。

餌を見つけたようです・・・が今度は捕獲に失敗した模様。

餌を持たずに森の中へ。巣があるのかとここでもしばらく待機しましたが・・・どうも違うようです。

この辺りはよく電柱サシバを見かけるところで巣が近いと思われます。

少し時間があるので撮影はともかく観察に徹してみました。

しばらくするとサシバの鳴き声が聞こえてきました。メスがオスを呼んでいるようです。

何度かオスが現れ、口に餌を咥えて森の中に入り直ぐに出てくるところを観察。どうやら巣の場所は特定出来たようですが、人が地上から確認出来る場所ではないようです。しかも巣の形態もいままで管理人達が見てきたモノとは違う感じです。雛は確認出来ません。

それでも雛が孵っていることは間違いないと思います。人目に触れないような場所なら人の接近によって巣を放棄することも無いでしょうから、その点は安心です。しかし巣の出入りによってはかなり羽を痛めるのではないかと思いその点は少し心配もあります。ここの場所は若達の姿を確認したこともあるので大丈夫だとは思いますが。

少し気がかりなこともあります。昨年雛を観察した巣が架かっていた木は虫にやられてしまいました。前回来た時には個体を確認したのですが今回は確認出来ていません。出現頻度の高い場所なので雛が孵っていれば少し待てば確認出来るかと思ったのですが・・・

タイミングの問題もありますからたまたまかもしれないですが、ちょっと心配です。

さて、こうなるとサシバの動きから目が離せません。今シーズンは狩りのシーンを見てみたいし撮ってみたいと思っています。これは非常に難しいです。

抱卵中は親鳥が必要な餌だけでいいので比較的同じ場所で狩りが行われます。餌撮りの頻度はそれほど高くありません。つまり観察や撮影の機会も少ないのです。

この時期は雛の分の餌獲りもあるので餌撮りの頻度は高くなります。先にも書きましたが普段見ない場所でも見るということは普段狩りをしない場所でも狩りをするからです。

つまり餌撮りの頻度は高くなるが範囲も広くなる。

やはりそれでもこの時期の方がチャンスは多いでしょう。餌撮りのシーンの観察と撮影は場所の選定も一工夫必要になりますが運も必要です。

追記:
巣の位置の把握は観察や撮影にはプラスになる場合もあると思います。

誤解して欲しくないのは巣の位置を承知したからと言って巣の直近、直下で侍っても鳥にもいいことはありませんが、観察者や撮影者にとってもいいことはありません。

何故なら鳥の移動するパターン、動線と言い換えてもいいですが、それが見えなくなるからです。巣はまさにホームポジションなのでそこからどう動くか、そこにどうやって帰ってくるか、なのでそれなりに距離をおかなければ動線は見えません。

鳥に近づきたいなら鳥のストレスにならずに近づく方法を模索する・・・管理人は路傍の石作戦と呼んでいますが・・・のも鳥見、鳥撮りの楽しみのひとつだと思っています。

さて、帰りの駄賃ではありませんが、珍しく蒸気機関車の重連が走るとのこと。

観光シーズンではないですがお客は一杯乗っていました。また撮影に来ている人達もかなりの数でした。

日曜日なので明日の仕事のこともあり重連を撮影して撤収と相成りました。

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